東京市場のドルは147円台、前向きな日銀展望レポートを受けてドル売り優勢か
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日銀金融政策決定会合の結果発表後、ややドルは売られる展開となった。
昨晩の海外時間では、米10年債利回りが一時4.07%台まで低下したことや、日銀金融政策決定会合の結果発表・植田日銀総裁の会見への警戒感から、ドル売りがやや先行。ただ、米・12月景気先行指数が予想以上のマイナス縮小もあって金利が反発しドル売りは膨らまず、ドルは148円台でのもみ合いとなった。
東京時間では、12時過ぎに「金融政策の現状維持」との結果が伝わった。金融政策に関する内容は想定線だったが、「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」に「見通し期間終盤にかけて「物価安定の目標」に向けて徐々に高まっていくと考えられる。先行きの不確実性はなお高いものの、こうした見通しが実現する確度は、引き続き、少しずつ高まっている。」と「確度が高まっている」という表現がはいったことなどから、ドルはやや売り優勢となった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:148円00銭
高値:148円55銭
安値:147円86銭
終値:147円92銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:161円02銭
高値:161円71銭
安値:161円02銭
終値:161円34銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:97円20銭
高値:97円81銭
安値:97円19銭
終値:97円75銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:188円09銭
高値:188円93銭
安値:188円07銭
終値:188円42銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:36605円30銭
高値:36984円51銭
安値:36436円07銭
終値:36517円57銭(前日比−29円38銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
24時00分、欧、1月ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)、前回:−15.0、市場予想:−14.2
24時00分、米、1月リッチモンド連銀製造業指数、前回:−11
☆1月20日からFRBブラックアウト期間(金融政策に関する発言自粛)(2月1日まで)
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円は、一目均衡表では、遅行スパンが実線を上抜いたほか、切り下がっていた雲上限も上抜けており、転換線も基準線を上抜いており、投資家のモメンタムは良好と言えよう。
50日移動平均線、100日移動平均線ともに上抜けたことから反発基調は強いが、148円水準から上値は重くなっており、気迷いを示す十字線が複数回出た後、本日の東京時間では陰線が示現。100日移動平均線での攻防を迎えている。
16時時点までの植田日銀総裁の記者会見では、記者からの「展望レポートで明るい用語が増えている」「出口は近いのか?」との質問に対して、「物価目標実現の確度は少しずつ高まっている」「出口に対する定量的な回答はない」と回答している。
為替市場では、記者会見スタート時点と比較するとドルは軟調推移で瞬間的に147円を割り込む場面が見られた。今のところ、植田日銀総裁から明確な出口時期及び戦略等に関するコメントはないが、11月比では前向きな内容となった展望レポートが話題となったことからドルが売られているようだ。
引き続き、植田日銀総裁の記者会見の内容を消化する必要があるため、明確な方向性は海外時間にならないと見えてこないが、市場は「出口」を意識し始めているため、ドル売りの展開を想定する。日足の一目均衡表の雲上限が位置する146円10銭水準までの下げを意識しておきたい。今晩の海外時間の上値メドは147円80銭、下値メドは146円10銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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