ドル円、下落後に持ち直すなど底堅い動き。本日は日銀会合と植田総裁記者会見がメインイベント(1/23朝)

週明け22日(月)のドル円相場は下落後に持ち直す展開。

ドル円、下落後に持ち直すなど底堅い動き。本日は日銀会合と植田総裁記者会見がメインイベント(1/23朝)

下落後に持ち直すなど底堅い動き。本日は日銀会合と植田総裁記者会見がメインイベント

〇ドル円、日銀政策決定会合結果発表等を控え148円を挟んで方向感に欠ける動き
〇ユーロドル1.09挟み、欧州債利回り低下やECB理事会への警戒感から上値重い
〇ドル円、ダウンサイドに複数のテクニカルポイント並び、強い買いシグナルも継続地合い極めて強い
〇ファンダメンタルズも日米金融政策の方向性の違い、新NISAの買い株投資に絡むドル買い需要が支え
〇本日日銀金融政策決定会合(含む展望リポート)と植田日銀総裁記者会見に注目
〇政策変更は予想されず、市場の関心は植田日銀総裁の「マイナス金利の解除時期に関する発言」の有無
〇本日の予想レンジ:147.00ー150.00

海外時間のレビュー

週明け22日(月)のドル円相場は下落後に持ち直す展開。(1)日経平均株価の堅調推移(前週末金曜日終値比+583.68円の急上昇→リスク選好の円売り圧力)や、(2)円金利低下に伴う円売り圧力、(3)テクニカル的な地合いの強さ(強い買いシグナルの複数点灯)が支援材料となり、欧州時間朝方にかけて、高値148.31まで上昇しました。しかし、買い一巡後に伸び悩むと、(4)日銀金融政策決定会合を控えたポジション調整(植田日銀総裁がマイナス金利解除に向けた何かしらの示唆を出してくるのではないかとの警戒感)や、(5)米金利低下に伴うドル売り圧力が重石となり、米国時間朝方にかけて、安値147.62まで反落しました。もっとも、売り一巡後に下げ渋ると、(6)米12月景気先行指数(結果▲0.1%、予想▲0.3%)の市場予想を上回る結果や、(7)米長期金利の低下幅縮小、(8)米主要株価指数の堅調推移が支援材料となり、本稿執筆時点(日本時間1/23午前5時30分現在)では、148.10前後まで持ち直す動きとなっております。

週明け22日(月)のユーロドル相場は上値の重い展開。アジア時間引けにかけて、高値1.0910まで上値を伸ばすも、一巡後に伸び悩むと、(1)ドイツ12月対米輸出(結果▲9.9%)および、対中輸出(結果▲12.7%)の大幅減少や、(2)欧州債利回り低下に伴うユーロ売り圧力、(3)ECB理事会を控えたポジション調整、(4)米12月景気先行指数の市場予想を上回る結果、(5)米長期金利の低下幅縮小が重石となり、米国時間午後にかけて、安値1.0880まで反落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間1/23午前5時30分現在)では、1.0882前後で推移しております。

本日の見通し

ドル円は前週末金曜日に記録した約2カ月ぶり高値148.82をトップに反落に転じると、昨日は一時147.62まで下落しました。急ピッチな上昇に対する反動売りや、日銀金融政策決定会合を控えたポジション調整がこうした動きの背景と考えられます。但し、ダウンサイドに複数のテクニカルポイントが並んでいることや、強い買いシグナルを示唆する「一目均衡表三役好転」「21日線と200日線のゴールデンクロス」「昨年11/13高値151.91と昨年12/28安値140.25を起点としたフィボナッチ61.8%戻し」を達成していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは極めて強いと判断できます(事実、昨日は安値147.62を記録した後に148円台を回復するなど下値の堅さを再確認)。

また、ファンダメンタルズ的に見ても、(1)米FRBによる利下げ開始時期の後ずれ観測(3月FOMCでの25bp利下げ確率は40.5%へ急低下)や、(2)日銀によるマイナス金利解除時期の後ずれ観測、(3)上記1、2を背景とした日米金融政策の方向性の違い(日米金利差拡大→円キャリートレード再開)、(4)本邦個人投資家による根強いドル買い・円売り観測(新NISAの外株投資に絡む本邦個人投資家による外貨買い・円売り需要)など、ドル円相場の上昇を連想させる材料が揃っています。

こうした中、本日は上記2を見極める目的で日本時間正午頃に発表される日銀金融政策決定会合(含む展望リポート)と、日本時間15:30より開始する植田日銀総裁記者会見に注目が集まります。能登半島地震や実質賃金悪化の影響を受けて、政策変更の見送りはほぼ確実視されているため、市場の関心は、植田日銀総裁より「マイナス金利の解除時期に関する発言」が出てくるか否かという点に集まっています(政策変更見送り+マイナス金利解除時期に関する言及なしの組み合わせの場合、円売り圧力がもう一段活発化し、ドル円が心理的節目150.00に向かって急伸する恐れあり。

一方、政策変更見送り+マイナス金利解除時期に関する何かしらの示唆ありの組み合わせの場合、ドル円相場が一時的に反落に転じる恐れあり)。当方は前者の組み合わせ(政策変更見送り+マイナス金利解除時期に関する具体的な発言なしの組み合わせで、先月出てきたようなチャレンジング発言は手控えられ、あくまで春闘結果を見極めるまでは様子見姿勢を続けるといったスタンスの強調)を想定しているため、ドル円相場が植田日銀総裁記者会見を経て大きく値を上げるシナリオを見ています。状況次第では心理的節目150円に向かって急伸する可能性もあるため、本日は欧州時間朝方(アジア時間引け頃)のドル円急騰に警戒が必要でしょう。尚、本日は上記以外にも、米1月リッチモンド連銀製造業指数や、米2年債入札などにも注目が集まりそうです。

本日の予想レンジ:147.00ー150.00

注:ポイント要約は編集部

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ドル円日足

オーダー/ポジション状況

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