東京市場のドルは148円台後半まで上昇、海外時間は日銀会合前でポジション調整か
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日銀金融政策決定会合(日銀会合)前で積極的なポジション取りは手控えられたが、じり高の展開となった。
昨晩の海外時間では、米国の週次新規失業保険申請件数は予想外に縮小したほか、12月住宅着工件数、住宅建設許可件数はともに予想を上振れた。一方、1月フィラデルフィア連銀製造業景況指数は予想下振れとまちまちの結果となり、ドルは148円台でのもみ合いとなった。
東京時間でも148円台前半から半ばでの推移となったが、午後じり高の展開となった。朝方発表された日本の12月消費者物価指数は前年比2.6%増と市場予想(同2.7%増)、前月(同2.8%増)を下回ったが、生鮮食品を除くコアが市場予想と同じ同2.3%増だったことで、為替への影響は限定的。
市場では、週明けに日銀会合を控えていることから、積極的なポジション取りは手控えられたが、株式市場で日本株が大幅高となったことからリスク選好のドル買いが入ったとの観測。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:148円14銭
高値:148円68銭
安値:147円94銭
終値:148円63銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:161円06銭
高値:161円78銭
安値:160円97銭
終値:161円73銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:97円39銭
高値:97円72銭
安値:97円35銭
終値:97円67銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:188円22銭
高値:188円82銭
安値:188円04銭
終値:188円75銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:35913円72銭
高値:36076円23銭
安値:35790円07銭
終値:35963円27銭(前日比+497円10銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
19時00分、欧、ラガルドECB総裁がダボス会議討論会に出席
☆22時30分、米、グールズビー・シカゴ連銀総裁がインタビューに応じる
24時00分、米、1月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)、前回:69.7、市場予想:68.1
24時00分、米、12月中古住宅販売件数、前回:382万件、市場予想:385万件
☆25時15分、米、デイリー・サンフランシスコ連銀総裁がインタビューに応じる
☆28時00分、米、バーFRB副議長が銀行規制について講演
☆30時15分、米、デイリー・サンフランシスコ連銀総裁が討論会に参加
☆1月20日:FRBブラックアウト期間(金融政策に関する発言自粛)(2月1日まで)
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円は、一目均衡表では、16日の大陽線示現を受けて、遅行スパンが実線を上抜いたほか、切り下がっていた雲上限も上抜けている。上値抵抗ラインとしてもみ合う可能性もあった雲をあっさりクリア。投資家のモメンタムは良好と言えよう。
50日移動平均線、100日移動平均線ともに上抜けたことから反発基調は強い。昨年11月13日の高値151円95銭から、同年12月28日の安値140円25銭の下落幅(11.7円)の3分の2戻りの水準が148円05銭であることから、3分の2戻しは達成しているが、まだ上を意識した様子だ。
20日からブラックアウト期間に入るため、今晩の海外時間での要人発言が、米連邦公開市場委員会(FOMC)前、最後の要人発言となる。
グールズビー・シカゴ連銀総裁は、「タカ派」でも「ハト派」でもない「中立」のイメージだが、デイリー・サンフランシスコ連銀総裁はもともと「ハト派」寄りだったが、昨年夏あたりから「ややタカ派」に転じていることから、今晩のインタビューと講演の発言には注目が集まろう。
とはいえ、日銀会合を前に、今晩の海外時間では積極的なドル買いは手控えられると考える。東京時間終了後148円81銭までドルは買われたが、さすがに3週間で8円超のドル高円安は短期的にはやりすぎか。
テクニカル的には目立った上値抵抗ラインが存在しないことから、149円台をターゲット、ということは簡単だが、昨年のような日米金利差の拡大が期待できない状況下、海外時間はポジション調整の売買が中心となり、ドルの上値は重くなると想定する。
今晩の海外時間でのドルは上げ一服を想定。上値メドは148円70銭、下値メドは147円90銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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