ドル円、良好な米経済指標を背景に堅調な値動き。21日線と200日線のゴールデンクロスも実現(1/19朝)

18日(木)のドル円相場は下落後に持ち直す展開。

ドル円、良好な米経済指標を背景に堅調な値動き。21日線と200日線のゴールデンクロスも実現(1/19朝)

良好な米経済指標を背景に堅調な値動き。21日線と200日線のゴールデンクロスも実現

〇ドル円、米指標好調からの金利上昇に米国時間に148.31まで上昇
〇ユーロドル、米金利上昇とFRB関係者のタカ派発言等に一時1.0846まで反落、1.08台後半で推移
〇ドル円、21日線と200日線のゴールデンクロスが実現、強気のバンドウォークも続き地合い極めて強い
〇ファンダメンタルズも日米金融政策の方向性の違いと円キャリートレードの継続期待がドル円を支持
〇引き続き、ドル買い・円売りトレンドの継続をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:147.50ー149.00

海外時間のレビュー

18日(木)のドル円相場は下落後に持ち直す展開。(1)急ピッチな上昇に対する反動売り(利食い売り)や、(2)本邦輸出企業の実需のドル売り、(3)日経平均株価の冴えない動き(上昇幅縮小)が重石となり、欧州時間朝方にかけて、安値147.66まで下落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(4)米新規失業保険申請件数(結果18.7万件、予想20.5万件)の良好な結果や、(5)米12月建設許可件数(結果149.5万件、予想147.7万件)の市場予想を上回る結果、(6)米12月住宅着工件数(結果146.0万件、予想142.5万件)の市場予想を上回る結果、(7)アトランタ連銀ボスティック総裁による「最悪なのは利下げしてから再び利上げしなければならない事態に追い込まれること」との早期利下げに対する慎重な発言、(8)米金利上昇に伴うドル買い圧力(米10年債利回りは昨年12/13以来の高水準となる4.15%へ急上昇)、(9)米主要株価指数の堅調推移が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値148.31まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間1/19午前6時00分現在)では、148.20前後で推移しております。

18日(木)のユーロドル相場は上昇後に反落。(1)急ピッチな下落に対する反動買い(自律反発)が支援材料となる中、欧州時間朝方にかけて、高値1.0907まで上昇しました。しかし、買い一巡後に伸び悩むと、(2)米経済指標の良好な結果(米新規失業保険申請件数、米12月建設許可件数、米12月住宅着工件数)や、(3)アトランタ連銀ボスティック総裁による早期利下げに慎重な発言、(4)米金利上昇に伴うドル買い圧力、(5)ECB理事会議事要旨のタカ派的な内容(議事要旨の中に「引き締めスタンスをしばらくの間維持する必要性がある」「インフレは近い将来再加速する恐れがあるため警戒が必要」との記載あり)が重石となり、米国時間朝方にかけて、安値1.0846まで反落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間1/19午前6時00分現在)では、1.0870前後で推移しております。

本日の見通し

ドル円は一時147.66まで下落するも、米国勢参入後に148円台へ切り返す力強い動きとなりました。日足ローソク足が全ての主要テクニカルポイント(21日線、90日線、200日線、ボリンジャーミッドバンド、一目均衡表基準線、転換線、雲上下限)の上側に位置していることや、昨年11/13高値151.91と昨年12/28安値140.25を起点としたフィボナッチ61.8%戻し(147.46)の上方ブレイクに成功していること、強い買いシグナルを示唆する「一目均衡表三役好転」に加えて昨日は21日線と200日線のゴールデンクロスも実現したこと、強い上昇トレンド入りを示唆する「強気のバンドウォーク」が1週間以上続いていること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは極めて強いと判断できます。

また、ファンダメンタルズ的に見ても、(1)米FRBによる利下げ開始時期の後ずれ観測(米経済指標の力強い結果+米当局者による市場の早期利下げ期待をけん制する発言→CMEが提供するFedWatchツールによると、3月FOMCでの25bp利下げ確率は55.7%へ急低下→米長期金利が昨年12/13以来の高水準へと急上昇)や、(2)日銀によるマイナス金利解除時期の後ずれ観測、(3)上記1、2を背景とした日米金融政策の方向性の違いとそれに伴う円キャリートレードの継続期待(日米金利差に着目したドル買い・円売り)、(4)本邦個人投資家によるドル買い・円売り需要(新NISA開始に伴う米株投資の活発化→本邦個人投資家による外貨転需要の急拡大)など、ドル円相場の続伸を連想させる材料が揃っています。

状況次第では、昨年11/13に記録した高値151.91に向かって急伸(全値戻し)するシナリオも想定されるため、当方では引き続き、ドル買い・円売りトレンドの継続をメインシナリオとして予想いたします。尚、本日は本邦12月全国消費者物価指数(8:30)や、米12月中古住宅販売件数(24:00)、米1月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値(24:00)に注目が集まります。

本日の予想レンジ:147.50ー149.00

注:ポイント要約は編集部

良好な米経済指標を背景に堅調な値動き。21日線と200日線のゴールデンクロスも実現

ドル円日足

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