東京市場のドルは147円台後半まで上昇、3分の2戻し水準の148円05銭を意識か
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株下落で上値が重くなる場面も見られたが、時間外の米10年債利回りが4.05%台を回復したことなどからドル買い優勢となった。
昨晩の海外時間では、米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事が年内の利下げが可能だが迅速な利下げは必要ないと慎重な対応を支持したため、FRBによる早期の利下げ観測が後退。米10年債利回りが一時4.08%台まで上昇。利回り上昇に伴いドル買いが加速し、昨年12月7日以来の147円台まで上昇した。
東京時間では、日本株の大幅高を受けてリスク選好のドル買いが進んだ後、日本株は失速。ドルもつられる動きは見られたが、売り一巡後は時間外の米10年債利回りが4.05%台まで戻したことでドル買いが加速。147円68銭まで買われる強い地合いとなった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:147円10銭
高値:147円68銭
安値:147円10銭
終値:147円59銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:160円00銭
高値:160円41銭
安値:160円00銭
終値:160円35銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:96円91銭
高値:97円14銭
安値:96円74銭
終値:96円81銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:185円93銭
高値:186円36銭
安値:185円88銭
終値:186円10銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:35850円18銭
高値:36239円22銭
安値:35476円52銭
終値:35477円75銭(前日比−141円43銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
17時30分、欧、チポローネECB理事が挨拶
18時30分、欧、ビルロワドガロー仏中銀総裁が上院財政員会に出席
19時00分、欧、12月ユーロ圏消費者物価指数(確報)(前年比)、前回:2.9%、市場予想:2.9%
19時00分、欧、12月ユーロ圏消費者物価指数(確報)(コア)(前年比)、前回:3.4%、市場予想:3.4%
20時30分、欧、ブイチッチ・クロアチア中銀総裁がダボス会議討論会に参加
21時15分、欧、クノット・オランダ中銀総裁がダボス会議討論会に参加
22時30分、米、12月小売売上高(前月比)、前回:0.3%、市場予想:0.4%
22時30分、米、12月小売売上高(コア)(前月比)、前回:0.2%、市場予想:0.2%
23時00分、米、バーFRB副議長が会議に出席
23時00分、米、ボウマンFRB理事が講演
23時15分、米、12月鉱工業生産指数、前回:0.2%、市場予想:−0.1%
23時15分、米、12月鉱工業生産指数(設備稼働率)、前回:78.8%、市場予想:78.7%
27時30分、欧、ナーゲル独連銀総裁がダボス会議討論会に参加
28時00分、米、米地区連銀経済報告(ベージュブック)
29時00分、米、ウィリアムズNY連銀総裁がイベント開会挨拶
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円は、一目均衡表では、16日の大陽線示現に伴い、遅行スパンが実線を上抜いたほか、切り下がっていた雲上限も上抜けている。上値抵抗と思われた雲をあっさりクリア。投資家のモメンタムは良好と言えよう。
50日移動平均線、100日移動平均線もともに上抜けたことから反発基調は強い。昨日時点では、上値ターゲットと考えていた147円水準の100日移動平均線クリアの状況を海外時間も維持できるか注目したい。
1月末の米連邦公開市場委員会(FOMC)のブラックアウト期間入り直前のため、今晩も米高官の講演等が多く予定されている。昨晩のウォラーFRB理事は昨年11月以前のタカ派姿勢が確認できたことから、市場はドル買いで反応した。既に思惑先行でドルが買われていた状況下、ドル一段高となったことから、想像以上にドル買いは強い。
ただ、日米金利差が今後も拡大する展開は想像しにくいことから、「円キャリートレード活発でドル150円台回復」という地合いは難しいと考える。
昨年11月13日の高値151円95銭から、同年12月28日の安値140円25銭の下落幅(11.7円)の3分の2戻りの水準が148円05銭であることから、戻りのメドとしてはこの水準を意識か。今晩の上値メドは148円10銭、下値メドは147円40銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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