ドル円、日経平均株価の上昇と円金利低下の組み合わせで急反発。一時145円台後半
〇ドル円、日経平均株価の上昇と円金利低下に米国時間朝方にかけ、高値145.96まで上昇
〇ユーロドル、1.09台でのもみあい継続
〇ドル円、日足ローソク足が主要テクニカルポイントの上側で推移テクニカルの地合い強い
〇ファンダメンタルズも日米金利差拡大観測、新NISA開始に伴う米株投資拡大期待等がサポート
〇引き続き、ドル円相場の上昇をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:145.00ー146.50
海外時間のレビュー
週明け15日(月)のドル円相場は堅調な値動き。アジア時間早朝にかけて、安値144.87まで軟化するも、一巡後に下げ渋ると、(1)5・10日に絡むドル不足(仲値にかけてのドル買い・円売り)や、(2)日経平均株価の堅調推移(バブル崩壊後高値更新→リスク選好の円売り圧力)、(3)円金利低下に伴う円売り圧力(本邦2年債利回りが昨年7月以来のマイナス圏へ下落)が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値145.96まで上昇しました。もっとも、買い一巡後に伸び悩むと、米市場休場(キング牧師誕生日)で動意薄となる中、小反落に転じ、本稿執筆時点(日本時間1/16午前5時00分現在)では、145.80前後で推移しております。
週明け15日(月)のユーロドル相場は上値の重い展開。日本時間正午にかけて、高値1.0968まで上値を伸ばすも、一巡後に伸び悩むと、(1)ユーロ圏11月鉱工業生産(結果▲6.8%、予想▲6.0%)の市場予想を下回る結果や、(2)欧州株の冴えない動き、(3)対主要通貨でのドル買い圧力が重石となり、欧州時間朝方にかけて、安値1.0934まで反落しました。もっとも、売り一巡後に下げ渋ると、(4)オーストリア中銀ホルツマン総裁による「2024年の利下げを想定するべきではない」「利下げについて議論する理由がない」とのタカ派的な発言や、ドイツ連銀ナーゲル総裁による「利下げ協議は時期尚早」「市場は時に過度に楽観的」「インフレはまだ高すぎる」とのタカ派的な発言が支援材料となり、本稿執筆時点(日本時間1/16午前5時00分現在)では、1.0950前後まで持ち直す動きとなっております。
本日の見通し
ドル円は先週末金曜日に一時144.35まで下げ幅を広げましたが、週明けは一転145.96まで持ち直す力強い動きとなりました。日足ローソク足が主要テクニカルポイント(21日線、200日線、ボリンジャーミッドバンド、一目均衡表転換線、一目均衡表基準線)の上側に位置していることや、昨年12/28に記録した安値140.25をボトムにほぼ一本調子で上昇基調が続いていること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは強い(下落から上昇への本格的なトレンド転換)と判断できます。
また、ファンダメンタルズ的に見ても、(1)日銀によるマイナス金利解除時期の後ずれ観測や、(2)米FRBによる利下げ開始時期の後ずれ観測、(3)上記1、2を背景とした日米金利差拡大の思惑(円金利低下+ドル金利上昇の組み合わせ→円売り・ドル買い安心感)、(4)新NISA開始に伴う本邦個人投資家による米株投資の拡大期待(米株投資を行うための円売り・ドル買いがドル円を恒常的に押し上げるとの期待感)など、ドル円相場の上昇を連想させる材料が揃っています。
本日22:30に予定されている米1月ニューヨーク連銀製造業景況指数が市場予想を上回る場合や、1:00に予定されているウォラーFRB理事講演(テーマは「経済見通しと金融政策」)にてタカ派的な見解(利上げの選択肢もあり得るとの発言や、利下げ検討は時期尚早との発言など)が示される場合には、米金利上昇→米ドル買いの経路で、ドル円に強い上昇圧力が加わるシナリオが想定されることから、当方では引き続き、ドル円相場の上昇をメインシナリオとして予想いたします(目先は145.97近辺に位置する一目均衡表雲下限を上抜けられるか否かに注目。同水準を上抜けられれば、1/11高値146.43や、一目均衡表雲上限が位置する146.83、90日線が位置する147.41などを試すシナリオを想定)。
本日の予想レンジ:145.00ー146.50
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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