東京市場のドルは145円台に接近、CPI前で上値重いがドル売りも限定か(24/1/10)

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株の強い動きを受けて、リスク選好のドル買いが強まった。

東京市場のドルは145円台に接近、CPI前で上値重いがドル売りも限定か(24/1/10)

東京市場のドルは145円台に接近、CPI前で上値重いがドル売りも限定か

【本日の東京市場】

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株の強い動きを受けて、リスク選好のドル買いが強まった。

昨晩の海外時間では、11月の米貿易赤字が予想外に縮小したことで景気減速懸念が後退し、ドル買いが優勢となった。また、欧州中央銀行(ECB)の早期利下げ観測を受けたユーロ売りに対してドルが買われたほか、日本の東京都区部の消費者物価指数(CPI)の伸び鈍化で日銀の緩和策据え置き観測を受けた円売りも強まったもよう。

東京時間では、株式市場で日経平均がバブル後の最高値を更新したほか、TOPIXも昨年来高値を更新するなど強い動きが見られたことからリスク選好のドル買いが継続。じりじりとした上昇で、145円台に迫る場面も見られた。

ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:144円41銭
高値:144円94銭
安値:144円31銭
終値:144円77銭 

ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:157円83銭
高値:158円46銭
安値:157円76銭
終値:158円28銭

豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:96円56銭
高値:97円16銭
安値:96円46銭
終値:97円05銭

ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:183円53銭
高値:184円14銭
安値:183円42銭
終値:183円89銭

日経平均(日本時間9時―15時)
始値:33896円33銭
高値:34539円02銭
安値:33885円74銭
終値:34441円72銭(前日比+678円54銭)

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

17時20分、欧、デギントスECB副総裁がイベントにて講演
23時00分、欧、シュナーベルECB理事がXで質疑応答
24時00分、米、卸売在庫(前月比)、前回:−0.2%、市場予想:−0.2%
24時30分、米、原油在庫(前週比)、前回:−550.3万バレル
27時00分、米、米10年債入札
29時15分、米、ウィリアムズNY連銀総裁が24年経済情勢について講演

※予定は変更することがございます。

【テクニカル分析】

日足ベースのドル・円は、年末年始のドル買いを受けて、一目均衡表では、遅行スパンが実線に接近。雲下限が146円台前半まで下がってくることで、自然体で雲への突入を果たす可能性もあり、モメンタムは徐々に改善しつつある。

5日の海外時間で残した長い上影(上ヒゲ)が意識されて、50日移動平均線を上回るような積極的なドル買いは手掛けにくいが、9日移動平均線をサポートにしっかりとした推移が見られる。

また、昨年高値の151円95銭(11月13日)を起点とした上値抵抗線に頭を押さえられていたが、1月に入って明確に上放れていることから、足元140円割れなどを警戒した雰囲気は感じられない。

今週注目の経済指標である11日に発表される12月の米CPIは、前年比で3.2%増加と11月の同3.1%増加をやや上回っている。一方、エネルギーや食品を除くコアは同3.8%増加と11月の同4.0%増加を下回っておりまちまちの市場予想だ。

明日に米CPI発表を控えていることから、仮に145円台に乗せてもドルの上値は重くなろう。米10年債入札や、ウィリアムズNY連銀総裁の講演次第ではあるが、今晩の海外時間のドルは様子見ムードが強まることから145円台後半でのもみ合いを想定する。上値メドは145円20銭、下値メドは144円60銭とする。

東京市場のドルは145円台に接近、CPI前で上値重いがドル売りも限定か

ドル円日足

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