日銀会合もこなし市場は徐々にXmasモード
〇東京時間のドル円、143円台を中心とした一進一退の往来相場
〇日銀、金融政策の据え置きなどを決定したものの「早期の政策変更」思惑は根強い
〇日経新聞では「マイナス政策金利をいつ解除するか見極めの段階に入った」との論調も
〇ドル円相場は12/14の140.95が当面の安値か
〇高値151.92起点の下げ幅38.2%戻しは145.10-15にあたり、暫く142-145円程度のレンジに留まるか
〇本日、11月中古住宅販売件数や12月消費者信頼感指数などの米経済指標が発表予定
〇欧米時間のドル円予想レンジは142.70-144.00。ドル安円高方向、143円レベルの攻防にまずは注目
〇ドル高円安方向、本日東京高値を含めた144円前後が目先の抵抗。超えれば昨日高値144.95再び視界内
<< 東京市場の動き >>
20日の東京市場は往来相場。143円台を中心とした一進一退にとどまり、レンジを抜けきることは出来なかった。
ドル/円は143.80-85円で寄り付いたものの、前日の日銀会合結果発表で年内の主要材料をこなした感があり、商いはそれほど多くない。それ故、米金利の動きに一喜一憂しつつも、143円台を中心とした往来相場にとどまり、形成レンジを抜けていくことが出来なかった。16時現在では143.60-65円で推移、欧米市場を迎えている。
一方、材料的に注視されていたものは「日銀金融政策」と「中国情勢」について。
前者は、昨日日銀が金融政策の据え置きなどを決定したものの、依然として「早期の政策変更」思惑は根強いものがある。たとえば、日経新聞は懲りずに「日銀はマイナス金利政策をいつ解除するか見極めの段階に入った」との論調。さらに「1月論と4月論、賃上げ見極め判断」と結論づけていた。なお、昨日の日銀会合には新藤経財相が出席しており、それをめぐり金融市場などで様々な思惑が飛び交っていたが、当人である新藤氏自身が「日程の都合がついたので出席した」と火消しに動いていたようだ。ただ、続けて「今後も日程が許せば参加する」考えを示していたという。
対して後者は、中国内陸部の甘粛省と青海省の境界付近でM6.2とされる大型地震が発生したとして話題に。複数報道によると、死者数は100人を超えているもようだ。それについて、領土問題で敵対する台湾が「支援の用意がある」と表明したほか、日本も岸田首相がお見舞いの言葉を述べるとともに、「日本として必要な支援を行う用意がある」と発表していた。そうしたなか、中国国営中央テレビは、李首相がロシアのミシュスチン首相と北京で会談し、エネルギー安全保障の分野で協力する考えで一致したと報じている。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル/円相場は昨日欧米時間に一時145円目前まで上伸。現地時間の13日、米FOMCの金融政策発表前のレベルまで値を戻してきたことになる。ドルの下値リスクがだいぶ軽減されたことは間違いないものの、逆に145円レベルからの上値の重さも露呈した格好だ。フィボナッチで見た場合、高値151.92円を起点にした下げ幅の38.2%戻しは145.10-15円に当たることで、しばらくは142-145円程度のレンジにとどまる可能性もある。
市場は引き続き日米欧などの金融政策を注視しているものの、年内に関すればいずれの中銀も政策金利等の発表を行っており、新規材料難からしばらくは小康か。発表される米経済指標や要人発言などに一喜一憂しつつも、次の方向性を示すような値動きには結び付かないと考えている。すでにクリスマスまで1週間を切っており、主要な材料をこなした環境下、金融市場は徐々にクリスマスモードを強めるといった見方も聞かれていた。
テクニカルに見た場合、ドル/円相場は14日の140.95円が当面の安値になった感が取り沙汰されるなか、昨日示現した高値144.95円が今度は目先高値になったようだ。とするなら、しばらくは140.95-144.95円の4円レンジで、さらに形成レンジを狭めれば前述したようにザックリ言って142-145円、あるいは142.50-144.50円といったものになるのかもしれない。予断を許さないが、次なる動意は来週のクリスマス明け。それまではエネルギーを蓄積する動きが続く見込みだ。
本日は米経済指標として、11月の中古住宅販売件数や12月の消費者信頼感指数などが発表される予定となっている。新規材料はやや少なめだが、延期されたガザ決議案の採決が再び実施される見込みとされるなど、地政学リスク関連の要因にも一応要注意。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは142.70-144.00円。ドル高・円安方向は本日東京高値を含めた144円前後が目先の抵抗か。超えれば昨日高値144.95円が再び視界内に。
対するドル安・円高方向は、引き続き心理的な意味も込め143円レベルの攻防にまずは注目。下回ると昨日安値142.25円が意識されそうだ。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2024.11.22
ドル円154円台前半、本邦CPI高止まり等で一時154円割れ (11/22午前)
22日午前の東京市場でドル円は「往って来い」。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:上村 和弘
2024.11.22
ドル円見通し 21日夜からの反落で一時154円割る、日銀総裁は12月利上げの可能性排除せず(24/11/22)
ドル円は21日深夜には153.90円まで安値を切り下げた。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.22
ドル円、下落後に反発するなど底堅い動き。上昇トレンドの継続を想定(11/22朝)
21日(木)のドル円相場は下落後に持ち直す展開。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2023.12.21
ドル円、米FRBによる早期利下げ観測の高まりを背景に上値の重い展開が継続(12/21朝)
20日(水)のドル円相場は上値の重い展開。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:中島 光牙
2023.12.20
東京市場のドルは143円台で推移、クリスマス休暇入りで9日MA水準でのもみあいか(23/12/20)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、時間外で米10年債利回りが低下したことなどから、ドルはやや売られ、143円台半ばで推移した。
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。