東京市場のドルは一時147円台、モメンタム悪化でドルは下を意識か
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、時間外でも米金利の低下が進んだことから、一時147円台に突入する場面も見られた。
昨晩の海外時間では、10月の米新築住宅販売件数や11月のダラス連銀製造業活動指数が市場予想をともに下回ったことから、ドルは軟調に推移。5年債入札結果が比較的堅調だったことも影響し、米10年債利回りは4.38%台まで低下。ドルは148円台半ばまで売られた。
東京時間もドルは下げ止まらず、一時147円台に突入する場面も見られた。時間外での米金利低下に伴い、ドルインデックスも103台前半まで低下しており、ドルを積極的に買う動きは見られなかった。なお、株式市場では、日経平均が一時切り返す場面も見られたが、続落となった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:148円63銭
高値:148円64銭
安値:147円99銭
終値:148円29銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:162円83銭
高値:162円86銭
安値:162円21銭
終値:162円44銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:98円16銭
高値:98円21銭
安値:97円89銭
終値:98円19銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:187円71銭
高値:187円75銭
安値:187円06銭
終値:187円21銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:33520円39銭
高値:33545円85銭
安値:33298円04銭
終値:33408円39銭(前日比−39円28銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
23時00分、米、S&Pケースシラー住宅価格(前年比)、前回:2.1%、市場予想:4.1%
24時00分、米、コンファレンスボード消費者信頼感指数、前回:102.6、市場予想:100.9
24時00分、米、リッチモンド連銀製造業指数、前回:3.0
24時00分、米、グールズビー・シカゴ連銀総裁が会議挨拶
24時00分、米、ウォラーFRB理事が経済見通しに関する討論会に参加
24時45分、米、ボウマンFRB理事が講演
25時00分、欧、ラガルドECB総裁が会議出席
27時05分、米、バーFRB副議長が講演
28時30分、米、ペーズ・セントルイス連銀暫定総裁が討論会に出席
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円は、一目均衡表では、遅行スパンが実線を下回っているほか、149円水準で推移していた雲上限も割り込んでいることからトレンドは悪化している。ボリンジャーバンドでは、拡大する−2σにタッチしており下を意識した格好といえよう。一目均衡表の雲下限が、11月21日の安値147円15銭とほぼ同じ水準であることから、目先の下値メドとしては意識されやすい。そして、雲上限が上値抵抗線となる可能性もある。
現状、11月13日の年初来高値151円95銭から、21日安値147円15銭の下落幅(4円80銭)の50%戻しには成功したが、相場の格言通りの「半値戻しは全値戻し」は達成できなかった。こうした要因も含め、市場のモメンタム(心理状態)は徐々に悪化していると言えよう。
昨晩の海外時間の米経済指標に対する反応を見ると、市場はネガティブなニュースに過敏な反応を示している。となれば、今晩のコンファレンスボード消費者信頼感指数や、明日の米実質GDP、12月1日の米製造業PMI、ISM製造業景気指数などが弱い結果となると、下へのバイアスはより強まる可能性がある。そうなった場合は、21日の安値及び雲下限が位置する147円15銭水準を下抜け、9月12日以来となる146円台突入を想定しておきたい。
今晩の海外時間では、米10年債利回りが11月22日につけた4.3615%水準を維持できるか注目したい。この水準を割り込むと、市場のモメンタムはより悪化し、ドルは下値模索の展開を強めるだろう。一方、米債利回りが反発となった際はドル買戻しにつながるが、市場のバイアス及びモメンタムは悪化しているので、ドル買戻しの可能性は低いか。上値メドは148円70銭、下値メドは147円50銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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