米金融市場短縮取引で本日も基本小動きか
〇ドル円、149.55レベルで寄り付いたが、夕方に掛け軟調で、149.20レベルまで一時値を崩す
〇ドル円はやや落ち着いた値動き、本日はブラックフライデーで148-149円台中心のレンジ取引の可能性も
〇目先レンジの上下を確認した感、147.15-151.92ボックス内で次の方向性を探るような値動き続くか
〇欧米時間のドル円予想レンジ148.90-149.90、ドル高・円安方向は149.70-75が目先の抵抗
〇ドル安・円高方向は、同じ東京安値149.20レベルの攻防にまずは注目
<< 東京市場の動き >>
24日の東京市場はドルが小安い。夕方に掛け軟調で、ドルは下値を探る展開をたどっていた。
ドル/円は149.55円レベルで寄り付いたのち、しばらくは強保ち合い。ドルは底堅く推移したものの、底割れすると日中安値149.20円レベルまで一時値を崩している。東京は連休の谷間で商いが乏しいなか、引き続き調整と思しきドル売りが優勢だった。16時現在ではやや小戻した149.35-40円で推移し、欧米市場を迎えている。
一方、材料的に注視されていたものは「欧州金融情勢」と「北朝鮮情勢」について。
前者は、昨日は日米市場が休場となるなか、欧州情勢それもECBの金融政策に絡む発言などが相次ぎ観測されている。まずはスウェーデン中銀が予想外ともいえる利上げを見送り、金融引き締めサイクルの停止を発表。そうしたなか、ECBが「利上げの見送り」を決定した10月開催分の理事会議事録要旨を公開したが、「必要なら追加利上げに備えるべき」などとした強気の発言も含まれていたことが明らかになった。ただ、そののち観測された欧州各中銀総裁の発言は強弱混在。たとえば、仏中銀総裁は「ECBの追加利上げ」に否定的な見解を示す反面、独連銀総裁は「インフレ率は徐々に低下しているが、目標には到達しておらず、急速に上昇する可能性もある」などとコメントしていた。
対して後者は、21日そして22日と2日続けて「人工衛星」と称するミサイル発射を行った北朝鮮。うち22日は失敗した公算が大きいものの、21日のミサイル発射は成功裏に終わったとの見方が有力だ。日本の木原防衛相からも「偵察衛星は地球周回軌道に入った」との発言が聞かれていた。それもあり、北朝鮮では金総書記による打ち上げ関係者を激励する宴会が開催されたうえ、朝鮮中央通信を通じ金氏から「衛星打ち上げは自衛権の行使」とするコメントが発せられていたという。
<< 欧米市場の見通し >>
昨日のドル/円相場は日米市場が休場となったこともあり、やや落ち着いた値動き。実際、終日を通した値動きは13日以来となる「1円未満」の変動にとどまった。予断は許さないが、本日東京もここまで静か。そして米国市場も、感謝祭翌日のいわゆる「ブラックフライデー」にあたることで、株式や債券市場が短縮取引となる。148-149円台を中心としたレンジ取引が続く可能性もあるだろう。
引き続き日米欧の金融政策会合が注目されるなか、短期的には需給要因と地政学リスクの高まりが相場の波乱要因として警戒されている。後者については、ウクライナや北朝鮮情勢ばかりが取り沙汰されるも、米当局者から「イラクとシリアに駐留する米軍が23日に4回、ロケット弾と武装ドローンによる攻撃を受けた」との発表も聞かれていた。一触即発という感があり、中東情勢も予断を許さず。
テクニカルに見た場合、ドル/円相場は目先レンジの上下を確認した感がある。つまり、ややワイドだが147.15-151.92円というボックス圏を形成しているわけで、短期的にはそのボックス内で次の方向性を探るような値動きが続きそうだ。さらに、上記レンジでは少し広めであるため、ごく短期的には148.50-150.50円をコアにした往来相場を予想する向きもある。
本日は米経済指標として、11月の製造業PMI速報などが発表されるものの、感謝祭翌日のいわゆる「ブラックフライデー」にあたることで、米株式や債券市場は短縮取引となる。材料も通常より少なめで、引き続き動きにくい雰囲気もある。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは148.90-149.90円。ドル高・円安方向は本日東京高値に当たる149.70-75円が目先の抵抗。超えれば150円回復も。
対するドル安・円高方向は、同じ東京安値149.20円レベルの攻防にまずは注目。割り込むと149円割れ、一目均衡表の先行帯の雲の上限が位置する148.80円レベルが再びターゲットに。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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