ドル円、良好な米経済指標を背景に149円台後半まで急上昇。本日は米感謝で動意薄の展開か(11/23朝)

22日(水)のドル円相場は堅調な値動き。

ドル円、良好な米経済指標を背景に149円台後半まで急上昇。本日は米感謝で動意薄の展開か(11/23朝)

良好な米経済指標を背景に149円台後半まで急上昇。本日は米感謝で動意薄の展開か

〇ドル円、ガザでの戦闘一時中止、米指標の好調等に米国時間に高値149.76まで急伸
〇ユーロドル、米金利上昇等に米国時間朝方にかけ安値1.0852まで下落
〇ドル円、一目均衡表雲上限、転換線、基準線を再び上方ブレイク、地合い極めて強い
〇ファンダメンタルズも日米金利差拡大、株式市場の堅調等がドル円をサポート
〇引き続き、ドル高・円安トレンドの継続をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:149.00ー150.00

海外時間のレビュー

22日(水)のドル円相場は堅調な値動き。アジア時間朝方にかけて、安値148.02まで下げ幅を広げるも、一巡後に下げ渋ると、(1)中東情勢を巡る地政学的リスクの後退(イスラエルがパレスチナ自治区ガザでの戦闘を一時休止すると発表)や、(2)上記1を背景とした株式市場の堅調推移(日経平均株価上昇→リスク選好の円売り再開)、(3)米新規失業保険申請件数(結果20.9万件、予想22.8万件)の良好な結果、(4)米11月ミシガン大学消費者信頼感指数(結果61.3、予想61.0)の市場予想を上回る結果、(5)米11月ミシガン大消費者期待インフレ率・1年先(結果4.5%、予想4.4%)および、同5年先(結果3.2%、予想3.1%)の市場予想を上回る結果、(6)米金利上昇に伴うドル買い圧力、(7)テクニカル的な地合いの好転(一目均衡表雲上限を上方ブレイク)が支援材料となり、米国時間午後にかけて、高値149.76まで急伸しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間11/23午前6時00分現在)では、149.58前後で推移しております。

22日(水)のユーロドル相場は冴えない動き。アジア時間朝方にかけて、高値1.0923まで上値を伸ばすも、一巡後に伸び悩むと、(1)対主要通貨でのドル買い圧力(アジア時間早朝に発表された米FOMC議事要旨以降のドル買いの流れの継続)や、(2)上値の重さを嫌気した短期筋の見切り売り(心理的節目1.1000に到達できなかったことに対する失望売り→ユーロ・ロング勢のポジション手仕舞い)、(3)米新規失業保険申請件数の良好な結果、(4)米11月ミシガン大学消費者信頼感指数の市場予想を上回る結果、(5)米11月ミシガン大消費者期待インフレ率・1年先および5年先の市場予想を上回る結果、(6)米金利上昇に伴うドル買い圧力が重石となり、米国時間朝方にかけて、安値1.0852まで下落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間11/23午前6時00分現在)では、1.0888前後で推移しております。尚、昨日発表されたユーロ圏11月消費者信頼感指数速報値(結果▲16.9、予想▲17.8)は市場予想を上回る結果となりましたが、ユーロ買いでの反応は限られました。

本日の見通し

ドル円は前日11/21に記録した安値147.15をボトムに切り返すと、昨日は一時149.76まで急伸しました(僅か1日で2.61円の急伸劇)。日足ローソク足が90日移動平均線に確りとサポートされて反発に転じたことや、一目均衡表雲上限、転換線、基準線を再び上方ブレイクできたこと、強い買いシグナルを示唆する「強気のパーフェクトオーダー」「ダウ理論の上昇トレンド」が継続点灯していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは「極めて強い」と判断できます(今週前半のドル円急落はあくまで米感謝祭を控えた一時的なポジション調整と整理)。

また、ファンダメンタルズ的に見ても、(1)米FRBによる金融引き締め長期化観測(昨日発表された消費者期待インフレ率は市場予想を上回る結果→米FOMC議事要旨で示された通り、インフレ高止まりへの警戒感が残存→利下げ議論は時期尚早→FF金利の「より高く・より長く」シナリオ再燃→米金利の上昇トレンド再開)や、(2)日銀による金融緩和の長期化観測(植田日銀総裁は「粘り強く金融緩和を続ける」方針を強調→先週発表された本邦第3四半期GDP速報値が悪化したことで、年内金融緩和脱却観測が後ズレ)、(3)上記1、2を背景とした日米金利差拡大とそれに伴う円キャリートレードの活発化期待、(4)株式市場の堅調推移とそれに伴うリスク選好の円売り圧力など、ドル円相場の上昇を連想させる材料が揃っています。

以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル高・円安トレンドの継続をメインシナリオとして予想いたします。尚、本日は本邦祝日(勤労感謝の日)で且つ、米国祝日(米感謝祭で米株・米債市場休場)のため、アジア時間・米国時間共に動意に欠ける静かな値動きが予想されます。但し、欧州時間朝方には、ユーロ圏の重要指標(フランス11月製造業・非製造業PMI速報値、ドイツ11月製造業・非製造業PMI速報値、ユーロ圏11月製造業・非製造業PMI速報値)が発表されるため、ユーロドルについては、一時的にボラティリティが高まる恐れがありそうです。

本日の予想レンジ:149.00ー150.00

注:ポイント要約は編集部

良好な米経済指標を背景に149円台後半まで急上昇。本日は米感謝で動意薄の展開か

ドル円日足

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