ドル円151円台前半、昨晩米指標は消化不良か
16日午前の東京市場でドル円は151円台前半で方向感に欠ける動き。朝方、151.41レベルで取引の始まったドル円は、序盤もみ合った後、時間外の米長期金利が低下したことからじり安推移となり、10時半ごろに安値151.12をつけました。その後は米長期金利が小戻ししたことでドル円も買い戻され、東京時間正午現在は151.28レベルで取引されています。
日経平均株価は、取引開始後、前日終値付近でもみ合った後、前日、今年最大の上げ幅になったことからの利益確定売りが優勢となりました。昨日発表の本邦GDPの消費の弱さを反映したためか、小売、食品等が安く、227円安で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では、同時に発表された注目指標のうち、米10月PPIは予想比鈍化、小売売上高の減少は予想ほどでなく、NY連銀製造業景況指数は予想外の堅調とバラバラの結果となったために乱高下。一瞬150.06まで急落の後、米長期金利とともに急反発に転じ151円台を回復しました。その後は米株価が堅調に推移したことから151.42まで一段高となり、そのまま151.40近辺で取引を終えています。
テクニカルにはドル円は、昨晩の上昇で再び21日移動平均線、転換線を上放れドル買い基調に復しています。
昨晩の指標に関しては米小売売上高が思ったほど減少しなかった(事前予想前月比-0.3%に対し-0.1%)ことに加え、NY連銀製造業指数が予想外の強さを見せた(事前予想-3.0に対して+9.0)ことで、米金利、ドル円は上昇しましたが、小売売上高は前回+0.9%からは大きく落ち込んでおり、また、上記の通りPPIは予想以上に低下を見せています。これを受けて米株価も上昇、いわゆるゴルディロックス(適温)経済へのソフトランディング期待が高まっています。
ただ米経済のソフトランディング見通しを前提とした場合、昨晩の米長期金利の上昇にはやや違和感があり、市場によって受け止め方が分かれたものと思われます。本日東京市場では米長期金利も米株先物も下落に転じていますが、本来逆の動きをする両指標のどちらが上昇する形で正常化するのか要注目です。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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