東京市場のドルは買戻し先行で150円台半ば、米10年債利回り睨んだ展開へ
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、昨晩のドル売りに対する買戻しが先行し、150円台半ばでの推移となった。
昨晩の海外時間では、10月の米消費者物価指数(CPI)が、市場予想を下振れたことから、米追加利上げ気運がトーンダウン。米10年債利回りが4.4%台まで低下したことなどから、ドルは売り優勢に。ドルは一時150円15銭まで売られた。
東京時間は、昨晩の売りに対する買戻しが先行し、150円台半ばでのもみ合いとなったが、時間外で米10年債利回りは引き続き4.4%台で推移したことから、一気に151円台を回復するようなドル買いは入らず。株式市場では日経平均が大幅続伸するなど強い動きを見せたが、リスクオンのドル買いとはならなかった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:150円45銭
高値:150円73銭
安値:150円33銭
終値:150円72銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:163円62銭
高値:163円92銭
安値:163円58銭
終値:163円81銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:97円81銭
高値:98円00銭
安値:97円64銭
終値:97円95銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:187円97銭
高値:188円24銭
安値:187円88銭
終値:188円16銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:33112円31銭
高値:33556円52銭
安値:33096円93銭
終値:33519円70銭(前日比+823円77銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
19時00分、欧、欧州委員会経済予測
19時00分、欧、ユーロ圏鉱工業生産指数(前月比)、前回:0.6%、市場予想:−0.9%
19時00分、欧、ユーロ圏鉱工業生産指数(前年比)、前回:−5.1%、市場予想:−6.4%
22時30分、米、小売売上高(前月比)、前回:0.7%、市場予想:−0.4%
22時30分、米、小売売上高(自動車除くコア)(前月比)、前回:0.6%、市場予想:−0.2%
22時30分、米、生産者物価指数(前月比)、前回:0.5%、市場予想:0.1%
22時30分、米、生産者物価指数(食品・エネルギー除くコア)(前月比)、前回:0.3%、市場予想:0.2%
22時30分、米、ニューヨーク連銀製造業景況指数、前回:−4.6、市場予想:−2.0
23時30分、米、バーFRB副議長が米下院金融サービス委員会公聴会に出席
24時30分、米、原油在庫(前週比)、前回:77.3万バレル、市場予想:430.0万バレル
29時30分、米、バーキン・リッチモンド連銀総裁が講演
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円は、一目均衡表の雲上限を上放れているほか、遅行スパンも実線を上回っていることから目先のトレンドは強いままである。ボリンジャーバンドの2σに沿ったじりじりとしたドル買いが続いていたが、昨晩の下落を受けて、20日移動平均線(MA)が位置する150円40銭水準でのもみ合いとなっている。
ドルは昨年高値151円96銭まであとワンティックまで迫っていたが、想定以上に弱い昨晩のCPI発表を受けて、20日MAでの攻防を迎えている。政府・当局による為替介入への警戒感は払拭されたことから、為替介入の陣頭指揮を執っている神田財務官は少しほっとした事だろう。
ドルが買い戻された背景としては、東京時間の朝方に発表された日本の7−9月期の国内総生産(GDP)が、前期比年率2.1%縮小したことが挙げられる。日本経済が3四半期ぶりのマイナス成長となったことに伴う円売りも影響した。円キャリートレードを手掛ける投資家からすると大きな材料だ。
足元、要人発言よりも経済指標に対する反応が大きくなっていることもあり、今晩の米小売売上高への関心は高まろう。市場予想は、コアを含めても前月比マイナス予想と弱い。米10年債利回りは低下のバイアスが強まっていることから、米10年債利回り低下→ドル売りで150円割れというシナリオも持っておきたい。
今晩の海外時間は、米小売売上高発表後の米10年債利回りに注目だ。上値メドは151円00銭、下値メドは149円50銭とする。
注:ポイント要約は編集部
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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