東京市場のドルは150円台前半での小動き、要人発言多く予定されているが動きにくいか
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、材料難で様子見ムードが強く小動きとなったが、150円台は維持して取引を終えた。
先週末の海外時間では、目立った売買材料に乏しかったことが影響してか、米10年債利回りがじりじりと上昇。先週末の米雇用統計発表前の4.65%台まで戻したことなどから、ドルも買い戻され、150円台を回復した。
東京時間のドルは、150円30銭台まで上昇する場面が見られたものの、上下の値幅は30銭ほどに留まるなど小動きに終始。政府・日銀による為替介入を警戒するムードは強いほか、株式市場で、日経平均が5日ぶりに反落したことなどが上値をおさえる要因となった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:150円00銭
高値:150円32銭
安値:149円93銭
終値:150円29銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:160円82銭
高値:160円94銭
安値:160円69銭
終値:160円90銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:97円35銭
高値:97円59銭
安値:96円64銭
終値:96円75銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:185円19銭
高値:185円38銭
安値:185円10銭
終値:185円35銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:32551円77銭
高値:32591円11銭
安値:32250円93銭
終値:32271円82銭(前日比−436円66銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
21時30分、米、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁がTVに出演
22時00分、米、グールズビー・シカゴ連銀総裁がCNBCインタビューに応じる
22時30分、米、貿易収支、前回:−583.0億ドル、市場予想:−605.0億ドル
23時15分、米、バーFRB副議長が会議に出席
23時50分、米、シュミッド・カンザスシティ連銀総裁が経済会議に出席
24時00分、米、ウォラーFRB理事が講演
26時00分、米、ウィリアムズNY連銀総裁が討論会司会進行
27時25分、米、ローガン・ダラズ連銀総裁が経済会議に出席
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円は、一目均衡表の雲上限を上放れているほか、遅行スパンも実線を上回っていることから目先のトレンドは強い。10月31日の日銀金融政策決定会合後、この水準を上放れた。ボリンジャーバンドでも+2σを明確に上抜けていたが、10月31日に大陽線を残した後は上昇分を失っている。一週間単位でみると「往って来い」の形状となった。
米10年債利回りも「往って来い」となったことから、日米10年国債の利回り差は3.8%ほどと前日比では拡大。ドルが150円台を回復する要因となったが、米金利がさらに上昇するには、さすがに材料が必要だ。今晩は米当局関係者の講演やインタビューが多く予定されていることから、要人発言は重要視されよう。11月1日の米連邦公開市場委員会(FOMC)結果を受けての要人の見解には注目だ。
とはいえ、日本政府・要人による為替介入懸念が非常に強いことから、ドルが一気に151円台回復という強い地合いは難しい。仮に「タカ派」発言があったとしても、期待できるのは、戻り高値を数銭刻むような「おっかなびっくり」のドルじり高ぐらいだ。足元、20日移動平均線(MA)を挟んでのもみ合いとなっていることから、150円台前半での値固めをまずは試すと考える。
なお、東京時間では、オーストラリア中央銀行が市場の予想通り政策金利を4.1%から4.35%に引き上げたが、豪ドルは約1円下落した。更なる利上げの可能性は「データやリスクを巡る評価に左右される」としたことから、金利引き上げのバイアスが弱まったとの見方が先行。11月3日以降、豪ドルは対円で1円ほど買われていたことから、その上昇分がきれいにはく落した。
豪ドルも「往って来い」となっており、主要通貨の多くがトレンドレスとなっている。方向性に乏しい状況下、要人発言を多く控えている今晩の海外時間でも、ドルは150円台前半での小動きとなりそうだ。上値メドは150円70銭、下値メドは150円10銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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