ドル円、一時150円の節目を割り込むも引けにかけて急反発。本日は米雇用統計に注目(11/3朝)

2日(木)のドル円相場は下落後に持ち直す展開。

ドル円、一時150円の節目を割り込むも引けにかけて急反発。本日は米雇用統計に注目(11/3朝)

ドル円、一時150円の節目を割り込むも引けにかけて急反発。本日は米雇用統計に注目

〇ドル円、米国時間朝方にかけて安値149.84まで急落
〇米長期金利低下と、米新規失業保険申請件数、7-9月期単位労働コストの不冴えが背景
〇売り一巡後は持ち直し、米株の堅調推移等に150円台半ばを回復
〇ユーロドル、米金利低下とユーロ圏10月製造業PMIの好調等に一時1.0668まで急伸
〇ドル円、ダウンサイドに複数のサポートポイント並び買いシグナルも継続、地合い崩れていない
〇ファンダメンタルズも日米金融政策の方向性の違い、株価の堅調等が支えに
〇引き続き、ドル高・円安トレンドの再開をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:149.75ー151.75

海外時間のレビュー

2日(木)のドル円相場は下落後に持ち直す展開。(1)米FOMC(連邦公開市場委員会)での政策金利の据え置き決定や、(2)パウエルFRBによる「我々は長期金利の上昇に注意を払っている」「利上げサイクルの終わりに近づいている」とのハト派的な発言、(3)上記1、2を背景に米長期金利の急低下(年内追加利上げ観測後退→米金利低下→米ドル売り)、(4)米新規失業保険申請件数(結果21.7万件、予想21.0万件)の冴えない結果、(5)米7ー9月期単位労働コスト速報値(結果▲0.8%、予想+0.3%)の市場予想を下回る結果、(6)心理的節目150.00割れに伴う短期筋のロスカットが重石となり、米国時間朝方にかけて、安値149.84まで急落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(7)欧米株の堅調推移(リスク選好の円売り圧力)、(8)米長期金利の低下一服、(9)日米金利差に着目した円キャリートレードの再開期待、(10)短期筋のショートカバーが支援材料となり、本稿執筆時点(日本時間11/3午前6時00分現在)では、150.46前後まで持ち直す動きとなっております。

2日(木)のユーロドル相場は上昇後に反落。(1)米FOMC(連邦公開市場委員会)での政策金利の据え置き決定や、(2)パウエルFRBによるハト派的な発言、(3)上記1、2を背景に米長期金利の急低下、(4)ドイツ10月製造業PMI確報値(結果40.8、予想40.7)の市場予想を上回る結果、(5)ユーロ圏10月製造業PMI確報値(結果43.1、予想43.0)の市場予想を上回る結果、(6)米新規失業保険申請件数の冴えない結果、(7)米7ー9月期単位労働コスト速報値の市場予想を下回る結果、(8)欧州株の堅調推移が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値1.0668まで急伸しました。しかし、買い一巡後に伸び悩むと、(9)急ピッチな上昇に対する反動売り(利食い売り)や、(10)米長期金利の低下一服や、(11)欧州債利回り低下に伴うユーロ売り圧力が重石となり、本稿執筆時点(日本時間11/3午前6時00分現在)では、1.0620前後まで値を崩す動きとなっております。

本日の見通し

ドル円は10/31に記録した年初来高値151.74をトップに反落に転じると、昨日は一時149.84まで急落しました。但し、ダウンサイドに複数のサポートポイント(押し目買いポイント)が並んでいることや、強い買いシグナルを示唆する「一目均衡表三役好転」「強気のパーフェクトオーダー」「ダウ理論の上昇トレンド」が成立していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは崩れていない(昨日の下落は上昇トレンドの過程で見られる一時的なポジション調整→下落一服後に再び上昇トレンドが始まる可能性大)と判断できます。事実、昨日も149.84まで下落した後に150円台半ばへ切り返すなど、底堅い動きが確認されました。また、ファンダメンタルズ的に見ても、(1)米FRBによる金融引き締め長期化観測(パウエルFRB議長は「追加利上げ」の可能性について触れなかったものの、一方で「利下げ」の可能性についても強く否定→政策金利の「より高く・より長く」が意識されるため、米長期金利がずるずると低下するシナリオは想定しづらい)や、(2)日銀による金融緩和の長期化観測(植田日銀総裁は先日の記者会見で金融緩和の継続姿勢を再強調)、

(3)日米金融政策の方向性の違いとそれに伴う円キャリートレードの継続期待、(4)政府・日銀による為替介入実施の難しさ(足元のドル高・円安は投機的な動きではなく、日米金利差に起因した完全なファンダメンタルズ要因であるため、為替介入の大義名分を作りづらい)、(5)株式市場の持ち直し期待(米長期金利の上昇一服→株高・リスクアセット上昇→市場心理改善→リスク選好の円売り再開)など、ドル円相場の上昇を連想させる材料が揃っています。急ピッチな上昇に対するポジション調整は昨日の下落を以って消化されたと見られることから、当方では引き続き、ドル高・円安トレンドの再開をメインシナリオとして予想いたします(10/31に記録した年初来高値151.74を試すシナリオを想定)。尚、本日は日本時間21:30に予定されている米10月雇用統計(非農業部門雇用者数、平均時給、失業率など)に注目が集まります。

本日の予想レンジ:149.75ー151.75

注:ポイント要約は編集部

ドル円、一時150円の節目を割り込むも引けにかけて急反発。本日は米雇用統計に注目

ドル円日足

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