東京市場のドルは151円台を維持、昨年高値151円96銭水準が介入ラインか(23/11/1)

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、神田財務官によるけん制発言を受けて、151円台前半推移とやや上値が重くなった。

東京市場のドルは151円台を維持、昨年高値151円96銭水準が介入ラインか(23/11/1)

東京市場のドルは151円台を維持、昨年高値151円96銭水準が介入ラインか

【本日の東京市場】

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、神田財務官によるけん制発言を受けて、151円台前半推移とやや上値が重くなった。

昨晩の海外時間では、政府・日銀が10月3日の乱高下時に為替介入を行っていなかったことが財務省発表の資料で明確になったこともあり、ドル買いが加速。10月の米消費者信頼感指数も市場予想を上回ったことから、ドルは昨年高値151円96銭手前の151円74銭まで上昇した。

東京時間では、ドル買いは一服した。為替介入の陣頭指揮を執る神田財務官が、為替介入の可能性に対して「スタンバイです」とコメントしたことから、政府・日銀による為替介入実施への警戒感が高まり、ドルの上値は重くなった。

ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:151円41銭
高値:151円49銭
安値:151円14銭
終値:151円31銭 

ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:160円20銭
高値:160円26銭
安値:159円79銭
終値:159円92銭

豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:96円00銭
高値:96円04銭
安値:95円61銭
終値:95円78銭

ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:183円98銭
高値:184円03銭
安値:183円52銭
終値:183円64銭

日経平均(日本時間9時―15時)
始値:31311円22銭
高値:31601円65銭
安値:31301円51銭
終値:31601円65銭(前日比+742円80銭)

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

21時15分、米、ADP雇用者数(前月比)、前回:8.9万人、市場予想:15.1万人
22時45分、米、製造業PMI、前回:50.0、市場予想:50.0
23時00分、米、JOLTS求人件数、前回:961.0万人、市場予想:926.0万人
23時00分、米、ISM製造業景気指数、前回:49.0、市場予想:49.0
23時00分、米、原油在庫(前週比)、前回:137.2万バレル
27時00分、米、FRB政策金利(上限金利)、前回:5.5%、市場予想:5.5%
27時00分、米、FRB政策金利(下限金利)、前回:5.25%、市場予想:5.25%
27時30分、米、パウエルFRB議長が記者会見

※予定は変更することがございます。

【テクニカル分析】

日足ベースのドル・円は、一目均衡表の雲上限を上放れているほか、遅行スパンも実線を上回っていることから目先のトレンドは強い。20日MAでもみ合う場面も見られたが、昨日の日銀金融政策決定会合後、この水準を上放れた。ボリンジャーバンドでも、+2σを明確に上抜けるなど、強いトレンド発生が感じられる地合いとなっている。

昨日19時に財務省が発表した「外国為替平衡操作の実施状況」にて、9月28日から10月27日の間、介入を一切やっていなかったことが証明された。発表直後、ドルは小動きだったが、米経済指標のタイミングで一気に上昇し151円台に乗せた。小動きではあったが、10月4日に神田財務官と鈴木財務相がかけた「エア為替介入」の魔法が解けた瞬間だったが、1か月にかけて150円より上を試させなかったことから、口先介入の手法としては大成功と言えよう。

ただ、ドルが昨年高値151円96銭を超えられなかった要因も、結局は政府・日銀による為替介入懸念である。神田財務官の本日の発言は、「いつでも介入を実施する」という意思表示と考えて間違いなさそうだ。そして、その時間帯も問わずと考えておいた方が良さそうだ。

本日は重要な米経済指標の発表に加え、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表と、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見とイベントが盛りだくさんである。FOMCやパウエル議長の記者会見は「ノーサプライズ」との見方だが、ドル買いのバイアスが強まっているなか、昨年高値に迫るような動きがあれば、政府・日銀は海外時間でも動く可能性がある。緊張感のある海外時間となるのは間違いない。

今晩の海外時間も乱高下する可能性が大きく、上下に2円ぐらい動く地合いは考えておきたい。今晩の上値メドは昨年高値を上回る152円00銭、下値メドは149円00銭とする。

東京市場のドルは151円台を維持、昨年高値151円96銭水準が介入ラインか

ドル円日足

オーダー/ポジション状況

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