東京市場のドルは149円台で膠着、150円水準での介入警戒感は相当強い
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、引き続き中東情勢などが意識されて膠着感が強まり、149円台半ばから後半での推移となった。
昨晩の海外時間では、9月の米小売売上高の伸びが予想を上回ったことから、米経済成長の底堅さを背景に追加利上げ観測が再燃。米10年債利回りが4.8%台まで回復したこともあり、ドルは149円台後半で推移した。
東京時間では、さすがに政府・日銀による為替介入実施ラインとみられる150円手前で上値は重くなったが、混迷深まる中東情勢を横目に、積極的な売買は手控えられ下値も限定的。終わってみれば、上下の値幅は30銭と本日も膠着相場となった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:149円75銭
高値:149円80銭
安値:149円50銭
終値:149円64銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:158円39銭
高値:158円43銭
安値:158円14銭
終値:158円37銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:95円34銭
高値:95円61銭
安値:95円12銭
終値:95円54銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:182円43銭
高値:182円44銭
安値:182円08銭
終値:182円35銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:32033円81銭
高値:32101円47銭
安値:31866円95銭
終値:32042円25銭(前日比+1円96銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
21時30分、米、住宅着工件数、前回:128.3万件、市場予想:138.5万件
21時30分、米、住宅着工件数(前月比)、前回:−11.3%、市場予想:7.7%
23時30分、米、原油在庫(前週比)、前回:1017.6万バレル、市場予想:−50.0万バレル
25時00分、米、ウォラーFRB理事が講演
25時30分、米、ウィリアムズNY連銀総裁が討論会に参加
26時00分、米、ボウマンFRB理事、バーキン・リッチモンド連銀総裁がイベントに出席
27時00分、米、米地区連銀経済報告(ベージュブック)
28時15分、米、ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁が講演
バイデン大統領がイスラエル訪問
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円は、一目均衡表の雲上限を上放れているほか、遅行スパンも実線を上回っていることから目先のトレンドは強いが、10月3日の乱高下以降、20日MAがサポートラインとして機能しているが、心理的な節目である150円も目先の上値抵抗ラインとなりつつあり、狭いレンジ推移となっている。
バイデン大統領の外交手腕に注目と考えていたが、早速ヨルダンへの訪問が取りやめとなったことから、中東情勢の混乱長期化が懸念される状況だ。為替市場では目立った反応は観測されなかったが、ガザ地区の病院爆発を受けて中東の緊張感は高まっている。さすがにバイデン大統領が来る前にイスラエル軍が大規模な地上戦突入を行うことはないだろうが、イスラム組織のハマスの動向次第か。
このような中東情勢を抱えていることから、ドルの膠着感は日に日に強まっている。一般的には膠着感が強まっているタイミングはエネルギーを蓄積している段階と見るが、足元、上に動く展開は想像しにくい。
国際通貨基金(IMF)幹部が、14日に「円安はファンダメンタルズに沿った動きで、3つ要件(為替介入正当化の3つの要件(市場が深刻な機能不全に陥る、金融安定のリスクが高まる、予想物価が制御不能になるの3つ))のどの要件も今存在しているとは思わない」と為替介入実施に釘を刺したものの、市場はほぼ無反応だった。
IMF幹部が「為替介入NO」を発言したものの、ドルが無反応ということは、次の三つが考えられる。一つは、「為替介入以外でドルを抑える要因がある」。もう一つは、「IMF幹部が釘を刺そうとも、政府・日銀は為替介入を実施する」。最後は「中東情勢を見極めたい」だ。
中東情勢を見極めたいとするムードが強いのは当然だが、米10年債利回りが4.8%台を回復しても、ドル買いが続かないことを考慮すると、市場はかなり為替介入を警戒しているのではないかと考える。為替介入の有無は不明なままだが、10月3日の150円台で見せたドル急落のインパクトはそれだけ大きいということだ。
今晩の海外時間も引き続き中東情勢緊張化に伴い狭いレンジ推移となろう。上値メドは149円90銭、下値メドは149円30銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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