ドル円、米PPIの伸び率加速で節目149円の大台回復。本日は米CPIがメインイベント(10/12朝)

11日(水)のドル円相場は堅調な値動き。

ドル円、米PPIの伸び率加速で節目149円の大台回復。本日は米CPIがメインイベント(10/12朝)

ドル円、米PPIの伸び率加速で節目149円の大台回復。本日は米CPIがメインイベント

〇ドル円、米9月PPIの予想を上回る結果に米国時間午後にかけて、高値149.37まで上昇
〇ユーロドル、PPI後1.0581に下落するもECBによる金融引き締め継続の思惑に1.06台を回復
〇ドル円、下方に複数のサポート並び、強い買いシグナルも継続、押し目も浅く地合い強い
〇本日米9月CPIに注目、米国時間帯のドル円急伸リスクに警戒が必要か
〇本日の予想レンジ:148.50ー150.50

海外時間のレビュー

11日(水)のドル円相場は堅調な値動き。(1)中東を取り巻く地政学的リスクの残存や、(2)米金利低下に伴うドル売り圧力、(3)上値の重さを嫌気した短期筋の見切り売りが重石となり、アジア時間朝方にかけて、安値148.43まで下落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(4)日経平均株価の堅調推移(リスク選好の円売り圧力)や、(5)円金利低下に伴う円売り圧力、(6)ボウマンFRB理事による「インフレを抑制するためには金利をより高くする必要があるかもしれない」とのタカ派的な発言、(7)米9月生産者物価指数(結果+2.2%、予想+1.6%)の市場予想を上回る結果、(8)米9月生産者物価コア指数(結果+2.7%、予想+2.3%)の市場予想を上回る結果、(9)上記6、7、8を背景とした米FRBによる金融引き締め長期化観測が支援材料となり、米国時間午後にかけて、高値149.37まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間10/12午前5時30分現在)では、149.20前後で推移しております。

11日(水)のユーロドル相場は下落後に持ち直す展開。(1)欧州経済を巡る先行き不透明感の高まり(IMFが10/10に発表したユーロ圏成長率見通しは2023年分・2024年分共に下方修正)や、(2)ボウマンFRB理事によるタカ派的な発言、(3)米9月生産者物価指数および同コア指数の伸び率高進、(4)米長期金利の低下幅縮小に伴うドル買い圧力が重石となり、米国時間朝方にかけて、安値1.0581まで下落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(5)ECBによる金融引き締め継続の思惑(中東を巡る地政学的リスク→原油価格上昇懸念→欧州圏のインフレ再開懸念→ECBによる金融引き締め継続の思惑→ユーロ買い安心感)や、(6)欧州株の堅調推移が支援材料となり、日本時間23時過ぎに、高値1.0635まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間10/12午前5時30分現在)では、1.0620前後で推移しております。尚、昨日発表されたドイツ9月HICP確報値(結果+4.3%、予想+4.3%)は事前予想と一致する結果となったため、市場の反応は限られました。

本日の見通し

ドル円は前日(10/10)に記録した安値148.16をボトムに切り返すと、昨日は一時149.37まで反発しました。日足ローソク足が全てのテクニカルポイントの上側で推移していることや、強い買いシグナルを示唆する「一目均衡表三役好転」「強気のパーフェクトオーダー」「ダウ理論の上昇トレンド」が継続していること、材料の大きさに比して押し目が極めて浅いこと(10月に入ってからは、日銀による介入観測や中東情勢緊迫化など大きな材料が噴出しているにも係わらずドル円の押し目が極めて浅い→下値の堅さを再確認)等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは極めて強いと判断できます。

また、ファンダメンタルズ的に見ても、(1)米FRBによる金融引き締め長期化観測(昨日発表された米PPIは市場予想を上回る結果)や、(2)日銀による金融緩和の長期化観測、(3)上記1、2を背景とした日米金融政策の方向性の違い(日米金利差に着目したドル買い・円売り)など、ドル円相場の上昇を連想させる材料が揃っています。こうした中、本日は上記1を確認する目的で、日本時間21:30に発表される米9月消費者物価指数(CPI)に注目が集まります。市場予想を上回る結果となれば、昨日の米PPIの強さも相俟って、「米国のインフレリスク再燃→米FRBによる金融引き締め長期化の思惑→米長期金利の反転上昇→米ドル買い」の経路で、ドル円に強い上昇圧力が加わる展開が想定されるため、本日は米国時間帯のドル円急伸リスクに警戒が必要でしょう(状況次第ではドル円が10/3に記録した年初来高値150.16を突破する恐れあり)。尚、本日は米CPI以外にも、米新規失業保険申請件数や、米30年債入札、米9月財政収支、アトランタ連銀ボスティック総裁発言等が予定されております。

本日の予想レンジ:148.50ー150.50

注:ポイント要約は編集部

ドル円、米PPIの伸び率加速で節目149円の大台回復。本日は米CPIがメインイベント

ドル円日足

オーダー/ポジション状況

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る