ドルは148円台後半で推移、米CPI発表を前に基本小動きだが、中東情勢はきな臭い
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、12日の米消費者物価指数(CPI)を前に様子見ムードが強まり、148円台後半でのもみ合いとなった。
昨晩の海外時間では、混乱する中東情勢をにらんだ展開となり、米10年債利回りは4.6%台半ばでのもみ合いに終始。米株高などを材料に149円台を回復していたドルは、12日の米CPI発表を前に上値が重くなり失速し、148円台半ばまで値を戻した。
東京時間も大きな流れは変わらず、20日移動平均線(MA)をサポートに148円台半ばから後半で推移した。朝方比では30銭ほどドル高推移となったが、昨日から続いている全銀ネットのシステム不具合なども心理的な重しとなり、積極的にドルを買い上げるような動きは限定的となった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:148円62銭
高値:148円98銭
安値:148円43銭
終値:148円93銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:157円62銭
高値:157円94銭
安値:157円52銭
終値:157円88銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:95円58銭
高値:95円73銭
安値:95円50銭
終値:95円53銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:182円63銭
高値:183円02銭
安値:182円59銭
終値:182円96銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:31847円10銭
高値:32037円07銭
安値:31804円09銭
終値:31936円51銭(前日比+189円98銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
17時15分、米、ボウマンFRB理事がIMF世銀年次総会討論会に参加
21時30分、米、生産者物価指数(前月比)、前回:0.7%、市場予想:0.2%
21時30分、米、生産者物価指数(食品・エネルギー除くコア)(前月比)、前回:0.2%、市場予想:0.2%
21時30分、米、生産者物価指数(前年比)、前回:1.6%、市場予想:1.6%
21時30分、米、生産者物価指数(食品・エネルギー除くコア)(前年比)、前回:2.2%、市場予想:2.3%
25時15分、米、ボスティック・アトランタ連銀総裁が講演
27時00分、米、FOMC議事録(9月20日開催分)
29時30分、米、コリンズ・ボストン連銀総裁が講演
※IMF世銀年次総会(15日まで)
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円は、一目均衡表の雲上限を上放れているほか、遅行スパンも実線を上回っていることから目先のトレンドは強いが、3日の乱高下以降、20日MAがサポートラインとして機能しつつある。心理的な節目である150円が目先の上値抵抗ラインとなりつつある。右肩上がりだったボリンジャーバンドの上限レンジも上げ一服となっており、徐々に上値の重さが意識されつつある。
米政府高官の発言を受けて、年内金利据え置きムードが強まっている。CMEが算出するFedWatchでは、10月31日ー11月1日の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合では、5.25%ー5.50%の据え置き予想が8割、12月13日の同会合では、同じく据え置き予想が7割とこの1週間でだいぶ利上げムードはトーンダウンしている。市場は政府高官の発言に一喜一憂するため、さほど気にしなくていいと考えるが、ドル買いを手控える材料としては十分だ。
一方、「有事のドル買い」の存在は注目しておきたい。中東情勢は混迷を極めていることから、ドルだけではなく、原油、金などのコモディティ、はたまたビットコインまでその影響は波及すると考える。安全資産の代表格である金は、今年3月以来の安値からのリバウンドを試す格好だ。また、原油はWTIが1バレル86ドル台まで上昇し50日MAを回復。こちらも「買い」の反応を見せている。
金、原油ともにドルの動向と密接な関係があることから、今後の中東情勢は要注目と言えよう。特に、イランの最高指導者ハメネイ師は「ガザの人々の虐殺と大量殺戮は、イスラエルにより大きな災いをもたらすだろう」と述べており、イランが関与する可能性も十分ある。大国イランが関与となれば、米国も空母を派遣するなど抑止に動かざるをえないため、イスラエル対ハマスという国同士の小さな構図ではなくなる。今のところ目立った「有事のドル買い」は観測されないが、米金利が低下したわりにドルがしっかりしていることを考慮すると、一定のドル買いは入っていると考える。
今晩の海外時間は、20日MAをサポートに、9月のCPI待ちのもみ合い相場を想定する。昨日同様、動意材料は中東情勢と政府高官の発言と考える。今晩の上値メドは149円30銭、下値メドは148円50銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
来週の為替相場見通し『トランプトレードと円キャリーの組み合わせがドル円を下支え』(11/23朝)
ドル円は、今週前半にかけて、一時153.28まで急落する場面が見られましたが、週末にかけては一転154円台後半へと持ち直す動きとなりました。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
東京市場のドルは154円台後半で推移、日銀による追加利上げ観測が円安のブレーキ役に(24/11/22)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株のしっかりとした推移を材料にじり高の展開となり154円台後半で推移した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.22
ドル円 値動きそのものは激しいが、結果レンジ内か(11/22夕)
東京市場はドルが小高い。やや激しめの乱高下をたどるなか、最終的にドルは高値引け。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2023.10.12
ドル円、米PPIの伸び率加速で節目149円の大台回復。本日は米CPIがメインイベント(10/12朝)
11日(水)のドル円相場は堅調な値動き。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2023.10.11
方向性乏しい、米指標発表受けた動意を期待(10/11夕)
11日の東京市場はドルが小じっかり。しかし上値は重く、149円台へと乗せることは出来なかった。
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。