東京市場のドルは148円台後半で推移、米雇用統計強くても150円台は遠い?
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、昨晩の下落の反動などから、ドルはじりじりと上昇、148円台後半で推移した。
昨晩の海外時間では、デイリー・サンフランシスコ連銀総裁が、政策金利据え置きの可能性を示唆したことから米10年債利回りが一時4.7%台割れまで低下。ドルは、金利低下に連れ安となり148円台前半まで売られた。ただ、20日移動平均線(MA)がサポートとして意識されたことから、一段安は回避された。
東京時間では、日米金利差を意識した押し目買いなどが入り、ドルは148円台後半までじりじりと上昇。昨晩の下げを取り返す格好となった。なお、閣議後の会見で、鈴木財務相は、3日の海外時間での急変動に対して「介入があったのか、なかったのかについてはお答えしない」と改めて述べるに留まり、目立った発言は観測されなかった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:148円45銭
高値:148円88銭
安値:148円37銭
終値:148円84銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:156円61銭
高値:156円86銭
安値:156円49銭
終値:156円80銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:94円56銭
高値:94円86銭
安値:94円54銭
終値:94円61銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:180円97銭
高値:181円22銭
安値:180円85銭
終値:181円16銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:31003円95銭
高値:31160円45銭
安値:30928円16銭
終値:30994円67銭(前日比−80円69銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
21時30分、欧、クノット・オランダ中銀総裁、バスレ・スロべニア中銀総裁、ブイチッチ・クロアチア中銀総裁、カジミール・スロバキア中銀総裁が経済会議に出席
☆21時30分、米、非農業部門雇用者数(前月比)、前回:18.7万人、市場予想:16.6万人
☆21時30分、米、失業率、前回:3.8%、市場予想:3.7%
☆21時30分、米、平均時給(前月比)、前回:0.2%、市場予想:0.3%
25時00分、米、ウォラーFRB理事が決済システムに関して講演
25時30分、米、バイデン大統領が雇用統計に関して発言
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円は、一目均衡表の雲上限を上放れているほか、遅行スパンも実線を上回っていることから目先のトレンドは強いが、3日の乱高下以降、20日移動平均線(MA)の攻防を迎えている。心理的な節目である150円が目先の上値抵抗ラインとなりつつある。
今晩の海外時間は、21時30分に9月米雇用統計が発表された後、25時30分にバイデン大統領が雇用統計に関して発言する予定だ。今年2月、失業率が53年ぶりの水準である3.4%、非農業部門雇用者数が前月比51.7万人増となった際、会見で、自身の経済政策に対して「うまくいっている」と自画自賛したことがあった。正直、バイデン大統領のコメントでドルは動かないと考えており、会見を材料視する市場関係者も少ないと推測するが、「妙なこと」を言わないかだけは注目したい。
市場では、米10年債利回りがどこまで上昇するのか?が注目のネタだ。4日に4.879%をつけた後、要人によるハト派発言などで上げ一服となっているが、欧州同様「スタグフレーション」を懸念する声も徐々に高まっており、既に「ドル買いにつながる米金利上昇」ではなくなっている。日米金利差が意識されやすい地合いではあるが、以前のようにシンプルなドル買いには動けなくなっている。
また、150円水準に接近すると、政府・日銀による為替介入への警戒感が強まることから、仮に米雇用統計が強かったとしても、149円台半ばでドル買いは一服するだろう。20日MAが意識されており下値は限定的だが、上値も重い膠着相場が今しばらくは続くと考える。
今晩の海外時間は、149円台を挟んでのもみ合い相場を想定する。今晩の上値メドは149円40銭、下値メドは148円50銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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