ドル円149円に接近、米長期金利再上昇受け
26日午前の東京市場でドル円は、高値圏でのもみ合い。朝方148.88レベルで取引の始まったドル円は、一旦148.70レベルに下げたものの、時間外の米10年債利回りが4.56%に上昇したことから上値試しとなり、昨晩高値148.95に一時面合わせした後、東京時間正午現在は148.91レベルで取引されています。
日経平均株価は、米金融引き締め長期化からの景気後退懸念が広がり、売りが先行。金利上昇の影響を受けやすい情報技術系銘柄が主導して下げ幅は一時300円を超えました。その後も戻りは鈍く、298円安で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では米国の金融引き締め長期化観測が継続。米長期金利が一段と上昇し10年債利回りは一時4.54%台をつけました。ドル円はそれに歩調を合わせる形で上値を拡大。一時148.95の高値をつけ、148.89の高値圏で東京時間につないでいます。
テクニカルにはドル円は、先週末からの上昇で本日147.99レベルの転換線を上放れ再び強いドル買い基調です。ただ、ここから150円に接近するに従い介入警戒感も強まり、上値が重くなることが予想されます。
一方で、先週のFOMCでの24年・25年の金利見通し引上げとその後の米長期金利上昇や、日銀政策決定会合後の記者会見で、植田総裁が、円買い材料となった読売新聞のインタビューにつき、「年内利上げがないと言ってしまうと決定会合にある種の縛りをかけてしまうため、インタビューのような内容になった。マイナス金利の解除に関しての距離感は変わっていない」と、むしろ自身は年内の利上げ可能性は信じてないとも取れる発言をしたことなど、先週来日米の金融政策の方向性の違いが予想外に強調されることとなりました。このことが、ドル買い勢に買い安心感を与えたことは想像に難くありません。ドル円は一進一退を繰り返しつつも、基本は徐々に150円方向に吸引されてゆきそうです。
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