ドルは147円台後半、年初来高値更新の可能性はあるものの中銀イベントで上値重い
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、中銀イベントが意識されて上値は重くなったものの、時間外で米10年債利回りが4.31%台と持ち直したことなどから、ドルは147円台後半と年初来高値圏で推移した。
先週末から昨晩の海外時間では、米10年債利回りが今年最も高い4.3618%(8月22日)手前の4.3565%まで上昇したことなどから、ドルは年初来高値147円88銭を上回る場面が見られた。ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)会合開催を前に積極的な売買は手控えられ、148円台直前で失速した。
東京時間では、いったん下落していた米10年債利回りが4.31%台とやや持ち直したことから、ドルは147円80銭台まで買われた。さすがに今晩から週末にかけて、FOMCと日銀金融政策決定会合(日銀会合)を控えていることから、海外時間同様、上値追いの買いは手控えられたが、目立った売りも観測されず。上を期待するような雰囲気のなか、年初来高値圏を維持したまま取引を終えた。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:147円63銭
高値:147円84銭
安値:147円50銭
終値:147円79銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:157円83銭
高値:157円93銭
安値:157円77銭
終値:157円84銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:95円03銭
高値:95円21銭
安値:94円97銭
終値:95円06銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:182円81銭
高値:182円99銭
安値:182円73銭
終値:182円95銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:33296円23銭
高値:33337円23銭
安値:33128円86銭
終値:33242円59銭(前日比−290円50銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
18時00分、欧、ユーロ圏消費者物価指数(前年比)、前回:5.3%、市場予想:5.3%
18時00分、欧、ユーロ圏消費者物価指数(コア)(前年比)、前回:5.3%、市場予想:5.3%
21時30分、米、住宅着工件数、前回:145.2万件、市場予想:143.8万件
21時30分、米、住宅着工件数(前月比)、前回:3.9%、市場予想:−0.8%
時間未定、OECD経済見通し
20日までFOMC開催
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円は、一目均衡表の雲上限を上放れているほか、遅行スパンも実線を上回っていることから目先のトレンドは強い。11日に20日移動平均線(MA)を一時下回ったが、即日で値を戻していることから強いトレンドは継続と考える。短期的なターゲットとして、年初来高値(9月15日の147円99銭)を上抜き、150円台到達が意識されよう。
今晩から明日20日(政策金利発表や記者会見は21日未明)にかけてFOMCが開催される。今回のコンセンサスは「政策金利の据え置き」で、発表される政策金利への関心はほぼ無い。重要なのは、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見で「追加の利上げとそのタイミング」「米国経済のソフトランディングの可能性」この2点をどのように表現するかだ。
最初の「追加の利上げとそのタイミング」は、年内後2回実施されるFOMCにて最後の利上げ(0.25ポイント)が行われると見ている市場関係者は多いが、CMEが提供するFed Watchでは、市場関係者の5割超は「年内は政策金利据え置き」を予想している。6月時点の政策金利の予測中央値は、2023年末時点で5.6%である。今回の予測中央値が6月時点と変わらずだった場合、年内後1回の利上げの見方はほぼ確定となる。しつこいインフレ対応のため、後1回の利上げ実施の必要性とそのタイミングに関して、パウエルFRB議長がどのような表現を行うのか注目である。
もう一つの「米経済のソフトランディングの可能性」は、インフレ対応に直結する話だ。足元の原油価格の高騰が米経済に与えるインパクトを、パウエルFRB議長がどのように表現するか注目したい。欧州は「スタグフレーションの可能性」が指摘され、欧州経済の減速懸念が意識されている一方、米国は「ソフトランディングの可能性」が期待されるなど、相反する状況だ。週末の日銀会合をクリアするまでは、為替の明確なトレンドは出ないと考えるが、「米国経済一人勝ち」といった強気なコメントがパウエルFRB議長の記者会見で確認できた場合は、ドル買いの選択肢となる。
今晩の海外時間では、FOMC前で上値が重いと想定。時間外で米10年債利回りが4.32%台まで上昇していることから、一時的にドルが148円台に乗せる場面が見られるかもしれないが、上げ幅を拡大する展開は難しいだろう。上値メドは148円10銭、下値メドは東京時間の安値を少し下回る147円40銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2024.11.22
ドル円154円台前半、本邦CPI高止まり等で一時154円割れ (11/22午前)
22日午前の東京市場でドル円は「往って来い」。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:上村 和弘
2024.11.22
ドル円見通し 21日夜からの反落で一時154円割る、日銀総裁は12月利上げの可能性排除せず(24/11/22)
ドル円は21日深夜には153.90円まで安値を切り下げた。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.22
ドル円、下落後に反発するなど底堅い動き。上昇トレンドの継続を想定(11/22朝)
21日(木)のドル円相場は下落後に持ち直す展開。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2023.09.20
ドル円、年初来高値圏を僅かに更新。本日は米FOMCおよびパウエルFRB議長記者会見に注目(9/20朝)
19日(火)のドル円相場は底堅い動き。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2023.09.19
ドル強保ち合いは継続か、明日の米FOMC待ち(9/19夕)
19日の東京市場はレンジ取引。147円後半における往来相場で、引き続き方向性は乏しかった。
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。