東京市場のドルは147円台後半、年初来高値更新の可能性はあるものの中銀イベントで上値重い(23/9/19)

ドルは147円台後半と年初来高値圏で推移した。

東京市場のドルは147円台後半、年初来高値更新の可能性はあるものの中銀イベントで上値重い(23/9/19)

ドルは147円台後半、年初来高値更新の可能性はあるものの中銀イベントで上値重い

【本日の東京市場】

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、中銀イベントが意識されて上値は重くなったものの、時間外で米10年債利回りが4.31%台と持ち直したことなどから、ドルは147円台後半と年初来高値圏で推移した。

先週末から昨晩の海外時間では、米10年債利回りが今年最も高い4.3618%(8月22日)手前の4.3565%まで上昇したことなどから、ドルは年初来高値147円88銭を上回る場面が見られた。ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)会合開催を前に積極的な売買は手控えられ、148円台直前で失速した。

東京時間では、いったん下落していた米10年債利回りが4.31%台とやや持ち直したことから、ドルは147円80銭台まで買われた。さすがに今晩から週末にかけて、FOMCと日銀金融政策決定会合(日銀会合)を控えていることから、海外時間同様、上値追いの買いは手控えられたが、目立った売りも観測されず。上を期待するような雰囲気のなか、年初来高値圏を維持したまま取引を終えた。

ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:147円63銭
高値:147円84銭
安値:147円50銭
終値:147円79銭 

ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:157円83銭
高値:157円93銭
安値:157円77銭
終値:157円84銭

豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:95円03銭
高値:95円21銭
安値:94円97銭
終値:95円06銭

ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:182円81銭
高値:182円99銭
安値:182円73銭
終値:182円95銭

日経平均(日本時間9時―15時)
始値:33296円23銭
高値:33337円23銭
安値:33128円86銭
終値:33242円59銭(前日比−290円50銭)

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

18時00分、欧、ユーロ圏消費者物価指数(前年比)、前回:5.3%、市場予想:5.3%
18時00分、欧、ユーロ圏消費者物価指数(コア)(前年比)、前回:5.3%、市場予想:5.3%
21時30分、米、住宅着工件数、前回:145.2万件、市場予想:143.8万件
21時30分、米、住宅着工件数(前月比)、前回:3.9%、市場予想:−0.8%
時間未定、OECD経済見通し

20日までFOMC開催

※予定は変更することがございます。

【テクニカル分析】

日足ベースのドル・円は、一目均衡表の雲上限を上放れているほか、遅行スパンも実線を上回っていることから目先のトレンドは強い。11日に20日移動平均線(MA)を一時下回ったが、即日で値を戻していることから強いトレンドは継続と考える。短期的なターゲットとして、年初来高値(9月15日の147円99銭)を上抜き、150円台到達が意識されよう。

今晩から明日20日(政策金利発表や記者会見は21日未明)にかけてFOMCが開催される。今回のコンセンサスは「政策金利の据え置き」で、発表される政策金利への関心はほぼ無い。重要なのは、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見で「追加の利上げとそのタイミング」「米国経済のソフトランディングの可能性」この2点をどのように表現するかだ。

最初の「追加の利上げとそのタイミング」は、年内後2回実施されるFOMCにて最後の利上げ(0.25ポイント)が行われると見ている市場関係者は多いが、CMEが提供するFed Watchでは、市場関係者の5割超は「年内は政策金利据え置き」を予想している。6月時点の政策金利の予測中央値は、2023年末時点で5.6%である。今回の予測中央値が6月時点と変わらずだった場合、年内後1回の利上げの見方はほぼ確定となる。しつこいインフレ対応のため、後1回の利上げ実施の必要性とそのタイミングに関して、パウエルFRB議長がどのような表現を行うのか注目である。

もう一つの「米経済のソフトランディングの可能性」は、インフレ対応に直結する話だ。足元の原油価格の高騰が米経済に与えるインパクトを、パウエルFRB議長がどのように表現するか注目したい。欧州は「スタグフレーションの可能性」が指摘され、欧州経済の減速懸念が意識されている一方、米国は「ソフトランディングの可能性」が期待されるなど、相反する状況だ。週末の日銀会合をクリアするまでは、為替の明確なトレンドは出ないと考えるが、「米国経済一人勝ち」といった強気なコメントがパウエルFRB議長の記者会見で確認できた場合は、ドル買いの選択肢となる。

今晩の海外時間では、FOMC前で上値が重いと想定。時間外で米10年債利回りが4.32%台まで上昇していることから、一時的にドルが148円台に乗せる場面が見られるかもしれないが、上げ幅を拡大する展開は難しいだろう。上値メドは148円10銭、下値メドは東京時間の安値を少し下回る147円40銭とする。

ドルは147円台後半、年初来高値更新の可能性はあるものの中銀イベントで上値重い

ドル円日足

オーダー/ポジション状況

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