ドル円、年初来高値を僅かに更新。本日は米FOMCおよびパウエルFRB議長記者会見に注目
〇ドル円、米国時間午後にかけて、年初来高値147.98まで上昇
〇日米金融政策イベントを控えたポジション調整、米金利上昇に伴うドル買い圧力が背景
〇ユーロドル、1.06台後半で冴えない動き
〇ドル円、下位足から上位足まで、全テナーで強い買いシグナルが継続、地合い強い
〇日本時間明日早朝3時予定のFOMC、同3時30分開始のパウエルFRB議長記者会見に注目
〇ドル買い・円売りトレンドの継続(米FOMC後のドル買い再開)をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:147.00ー149.00
海外時間のレビュー
19日(火)のドル円相場は底堅い動き。(1)米金利低下に伴うドル売り圧力や、(2)本邦長期金利上昇に伴う円買い圧力、(3)日経平均株価の冴えない動き(リスク回避の円買い圧力)が重石となり、アジア時間朝方にかけて、安値147.50まで下落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(4)本邦連休明けのドル買い・円売り(公表相場決定にかけてのドル買い・円売り)や、(5)日米金融政策イベントを控えたポジション調整、(6)米金利上昇に伴うドル買い圧力が支援材料となり、米国時間午後にかけて、年初来高値147.98まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間9/20午前5時25分現在)では、147.85前後で推移しております。尚、昨日発表された米住宅関連指標は、米8月建設許可件数(結果154.3万件、予想144.0万件)が市場予想を上回る一方、米8月住宅着工件数(結果128.3万件、予想143.9万件)が市場予想を下回るなど、強弱まちまちの結果となりました。
19日(火)のユーロドル相場は冴えない動き。(1)米金利低下に伴うドル売り圧力や、(2)原油価格上昇に伴うインフレリスクの再燃懸念、(3)ドイツ債利回り上昇に伴うユーロ買い圧力が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値1.0718まで上昇しました。しかし、買い一巡後に伸び悩むと、(4)ユーロ圏8月消費者物価指数改定値(結果+5.2%、予想+5.3%)の市場予想を下回る結果や、(5)米金利上昇に伴うドル買い圧力、(6)米FOMCを控えたポジション調整が重石となり、米国時間午後にかけて、一時1.0676まで反落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間9/20午前5時25分現在)では、1.0680前後で推移しております。
本日の見通し
ドル円は147円台半ばでサポートされると、米国時間午後にかけて、年初来高値を更新しました(前週末金曜日に記録した147.96を僅かに上回る147.98まで上昇)。下位足(4時間足など)から上位足(日足・週足など)に至る全てのテナーで強い買いシグナルが継続するなど、テクニカル的に見て、地合いは極めて強いと判断できます。また、ファンダメンタルズ的に見ても、(1)米FRBによる金融引き締め長期化観測や、(2)日銀による金融緩和の継続観測、(3)上記1、2を背景とした日米金融政策格差とそれに伴う円キャリートレードの継続期待など、ドル円相場の上昇を連想させる材料が揃っています。
こうした中、本日は上記1を確認する目的で、日本時間明日早朝3時に予定されている米FOMCおよびSEP(Summary of Economic Projections)、同3時30分より開始するパウエルFRB議長記者会見に注目が集まります。政策金利自体は据え置きが見込まれているものの、同時に発表されるSEPにて、年内追加利上げに含みが残される場合や、来年の利下げ開始時期の後ろ倒しが示唆される場合(ドットプロットが前回6月時点から据え置かれる場合)、パウエルFRB議長がタカ派姿勢を崩さない場合などには、市場でタカ派的と受け止められ、「米金利上昇→米ドル買い」の経路でドル円が心理的節目148.00を上抜け、昨年10/31高値148.86に向けて急伸するシナリオも想定されます。以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル買い・円売りトレンドの継続(米FOMC後のドル買い再開)をメインシナリオとして予想いたします。
本日の予想レンジ:147.00ー149.00
注:ポイント要約は編集部
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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