ドル円、年初来高値を大幅更新。米レイバーデー明けの海外勢はドル買いで参入(9/6朝)

5日(火)のドル円相場は堅調な値動き。

ドル円、年初来高値を大幅更新。米レイバーデー明けの海外勢はドル買いで参入(9/6朝)

ドル円、年初来高値を大幅更新。米レイバーデー明けの海外勢はドル買いで参入

○ドル円、米国時間午後にかけて年初来高値147.80まで急伸
○日経平均株価の堅調推移によるリスク選好の円売り圧力、米金利上昇に伴うドル買い圧力などが支援材料
○ユーロドル、中国とユーロ圏の不冴な経済指標を受け、約3カ月ぶりの安値となる1.0707まで急落
○ドル円、日足ローソク足が全てのテクニカルポイントの上側に位置しているなど、極めて強い地合い
○米金利上昇しても尚、米主要株価指数は底堅さを維持、リスク選好の円売りの観点でドル円を下支え
○ドル円相場の上昇をメインシナリオとして予想
○本日の予想レンジ:147.00ー148.50

海外時間のレビュー

5日(火)のドル円相場は堅調な値動き。アジア時間朝方にかけて、安値146.40まで軟化するも、一巡後に下げ渋ると、(1)公表相場決定にかけてのドル買い需要(本邦5・10日要因に絡むドル不足)や、(2)日経平均株価の堅調推移(リスク選好の円売り圧力)、(3)米金利上昇に伴うドル買い圧力(米2年債利回りが前週末金曜日に記録した4.76%から4.97%へ急上昇、米10年債利回りは9/1に記録した4.06%から4.27%へ急上昇)、(4)米レイバーデー明けの海外勢によるドル買い参入、(5)米7月製造業受注指数(結果▲2.1%、予想▲2.5%)の市場予想を上回る結果、(6)クリーブランド連銀メスター総裁による「政策金利をやや引き上げる必要があるかもしれない」とのタカ派的な発言が支援材料となり、米国時間午後にかけて、年初来高値147.80まで急伸しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間9/6午前4時40分現在)では、147.71前後で推移しております。

5日(火)のユーロドル相場は急反落。アジア時間朝方にかけて、高値1.0799まで上値を伸ばすも、一巡後に伸び悩むと、(1)中国8月財新非製造業PMI(結果51.8、予想53.5)の市場予想を下回る結果や、(2)イタリア8月非製造業PMI(結果49.8、予想50.4)の市場予想を下回る結果、(3)フランス8月非製造業PMI(結果46.0、予想46.7)の市場予想を下回る結果、(4)ユーロ圏8月総合PMI(結果46.7、予想47.0)の市場予想を下回る結果、(5)ユーロ圏8月非製造業PMI(結果47.9、予想48.3)の市場予想を下回る結果、(6)米金利上昇に伴うドル買い圧力、(7)欧州株の冴えない動きが重石となり、米国時間朝方にかけて、6/8以来、約3カ月ぶりの安値となる1.0707まで急落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間9/6午前4時40分現在)では、1.0725前後で推移しております。尚、昨日はドイツ連銀ナーゲル総裁より「インフレ率は目標にはまだ達していない」「ECBはデータに依存したアプローチ」「ピークレートに達した後のすぐの利下げに賭けるのは間違い」とのタカ派的な発言が見られましたが、市場の反応は限定的となりました。

本日の見通し

ドル円は米雇用統計直後の9/1に記録した安値144.44をボトムに切り返すと、昨日は年初来高値を更新し、一時147.80まで急伸しました。日足ローソク足が全てのテクニカルポイントの上側に位置していること(レジスタンスポイント不在で青天井となっていること)や、「一目均衡表三役好転」「強気のパーフェクトオーダー」「ダウ理論の上昇トレンド」といった強い買いシグナルが複数点灯していること、4時間足などの下位足でも買いシグナルが点灯したこと等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは極めて強いと判断できます。

また、ファンダメンタルズ的に見ても、日米金融政策の方向性の違いに着目したドル買い・円売り(米FRBによる金融引き締め長期化観測と、日銀による金融緩和の長期化観測の組み合わせ→日米金利差拡大傾向→円キャリートレード継続期待)など、ドル円相場の続伸を連想させる材料が揃っています。米金利が上昇しても尚、米主要株価指数が底堅さを維持していることも、リスク選好の円売りの観点でドル円を下支えすると見られることから、当方では引き続き、ドル円相場の上昇をメインシナリオとして予想いたします(本邦政府・当局者による口先介入が出てくる可能性はあるものの、昨年高値151.95を上抜けるまでは実弾介入に踏み切る可能性は乏しいと考えられるため、ドル円はこのまま心理的節目150.00に向かって続伸する公算が大きい)。尚、本日は米MBA住宅ローン申請指数、米7月貿易収支、ボストン連銀コリンズ総裁講演、米8月非製造業PMI確報値、米8月ISM非製造業景況指数、ベージュブック、ダラス連銀ローガン総裁講演など重要イベント目白押しとなるため、海外時間帯のボラティリティ拡大に警戒が必要でしょう。

本日の予想レンジ:147.00ー148.50

ドル円、年初来高値を大幅更新。米レイバーデー明けの海外勢はドル買いで参入

ドル円日足

注:ポイント要約は編集部

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