レンジ上限に迫る、高値更新なるか注目(9/5夕)

5日の東京市場はドルが小幅続伸。終盤にかけて、147円を一時回復する局面も観測されていた。

レンジ上限に迫る、高値更新なるか注目(9/5夕)

レンジ上限に迫る、高値更新なるか注目

〇本日のドル円、146円半ばで寄り付き緩やかな右肩上がり、終盤に掛けて147円台を一時回復する局面も
〇144.40-147.40というレンジでの推移が続くが、147円台乗せを達成するなどリスクはドル高方向か
〇9/14のECB理事会や、9/19-22の米FOMCなどに市場の関心集まる
〇欧米時間ドル円予想レンジは146.30-147.30、ドル高・円安方向は147.05-10が最初の抵抗
〇ドル安・円高方向は、146円半ばが短期的なサポートとして意識され始める

<< 東京市場の動き >>

5日の東京市場はドルが小幅続伸。終盤にかけて、147円を一時回復する局面も観測されていた。

ドル/円は値幅自体さほど広くないが、「寄り付き安・大引け高」の様相。寄り付いた146円半ばを日中安値に緩やかな右肩上がりで、終盤に掛けては147円台を一時回復する局面も観測されていた。時間外で取引されている米金利の上昇が材料視されていたようで、16時現在では146.90-95円で推移、欧米市場を迎えている。
そうしたなか豪ドルが弱含み。事前予想通りながら、豪中銀が政策金利の据え置きを発表したことなども影響してか、終日売りがかさむ展開に。

一方、材料的に注視されていたものは「中国情勢」と「米国情勢」について。
前者は、不動産リスクが引き続き取り沙汰されるなか、何副首相が「低価格住宅の供給確保を目的に転売停止を呼びかけ」したとして話題に。そうしたなか、ブルームバーグなど複数メディアは「碧桂園、土壇場でドル建て債の利払い実施しデフォルトを回避」したと報じていた。一方、それとは別に王共産党政治局員兼外相が、イタリアのタヤーニ副首相兼外相と会談し、一帯一路からの離脱を検討しているイタリアをけん制、離脱の引き留めに動いていたと伝えられている。

対して後者は、レーバーデーでNYが休場となるなか、来年の大統領選をにらんだ情報戦が至る所で活発化しているようだ。たとえば、米紙WSJはバイデン氏に「高齢と低い実績評価」という2つの弱点を取り上げたうえで「再選に不安も」と指摘していたようだ。なお、ホワイトハウスの発表によると、米大統領夫人がコロナに罹患したようで陽性反応がでたという。バイデン氏は検査で陰性だったが、週末にかけてのG20サミット出席やベトナム訪問などの外遊日程に影響の出る危険性を懸念されていた。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円は、依然として大局的にはレンジ内。144.40-147.40円という3円レンジでの推移が続いている。ただ、前述したように本日東京時間に8月29日以来の147円台乗せを達成するなど、リスクはドル高方向か。円買い介入警戒感なども取り沙汰されるなか、レンジ上限の147.40円を「しっかり」と超えていくことが出来るのかが注視されている。ただ、仮に超えても上値は重いとの見方は多いようだ。
市場で関心の高いのは、19-22日に予定されている米FOMCなど日米の金融政策発表だが、その前14日に予定されているECB理事会も注視されているようだ。そして、そんなECB理事会をにらみ、本日発表されるドイツやフランス、ECBなどによる8月の非製造業PMIの内容を注視している向きもある。一部からは「9月利上げ打ち止め説」も根強く取り沙汰されているだけに、数字如何ではユーロ相場が荒れる展開も。

テクニカルに見た場合、ドル/円はレンジ内だが、147円台を一時回復するなどドル高リスクを感じさせる。年初来高値まで、あと30ポイント程度へと迫ったことでこのあと一時的に超える可能性も否定はできないが、結果的に押し戻されるといったなかなか現実的な見方をする向きが多い。次なる動意は、早くても来週の米消費者物価の発表後といった声もある。

本日は米経済指標として、7月の製造業受注指数や同耐久財受注確報などが発表される予定となっている。また、欧州ファクターだが、ドイツやフランス、ECBなどによる8月の非製造業PMIの内容を注視している向きも多い。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは146.30-147.30円。ドル高・円安方向は本日東京終盤に示現した147.05-10円が最初の抵抗。超えれば147.37円が視界内に。
対するドル安・円高方向は、146円半ばが短期的なサポートとして意識され始めた。まずはその攻防に注目。割り込むと146円前後がターゲットとなる。

レンジ上限に迫る、高値更新なるか注目

ドル円日足


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