東京市場は145円台で推移、雇用に対する弱気ムードのなか米雇用統計発表
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、人民元高に伴うドル売りなどが影響して、145円台前半まで下げる場面が見られた。
昨日の海外時間では、8月のシカゴ購買部協会景気指数が予想を上回ったほか、新規失業保険申請件数も予想より減少。好材料を背景に、ドルは146円台まで買われる場面が見られたものの、8月の米雇用統計発表を控え、買いは続かず。欧州金利の低下に引っ張られ、米10年債利回りが4.07%台まで低下したこともドルの重しとなった。
東京時間では、月初に絡んだドル買い需要で10時頃にかけてドルが強含む場面が見られたものの、中国が外貨預金準備率を引き下げたことで人民元高・ドル売りの流れに。円もつれ高の展開となり、ドルは一時145円24銭まで売られた。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:145円53銭
高値:145円71銭
安値:145円24銭
終値:145円52銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:157円79銭
高値:157円91銭
安値:157円56銭
終値:157円84銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:94円35銭
高値:94円42銭
安値:94円06銭
終値:94円16銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:184円81銭
高値:184円49銭
安値:184円10銭
終値:184円32銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:32521円15銭
高値:32845円46銭
安値:32499円44銭
終値:32710円62銭(前日比+91円28銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
19時00分、米、ボスティック・アトランタ連銀総裁が討論会に出席
☆21時30分、米、非農業部門雇用者数(前月比)、前回:18.7万人、市場予想:16.5万人
☆21時30分、米、失業率、前回:3.5%、市場予想:3.6%
21時30分、米、平均時給(前月比)、前回:0.4%、市場予想:0.3%
21時30分、米、平均時給(前年比)、前回:4.4%、市場予想:4.3%
22時45分、米、製造業PMI(購買担当者景気指数)、前回:47.0、市場予想:47.0
22時45分、米、メスター・クリーブランド連銀総裁が講演
23時00分、米、ISM製造業景気指数、前回:46.4、市場予想:47.1
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円は、7月14日に100日移動平均線(MA)水準から反発。6月30日の高値145円08銭と8月3日の高値143円90銭を結んだ上値抵抗ラインと、7月14日の安値137円24銭と7月28日の安値138円07銭を結んだ下値支持ラインによる三角保ち合いを上放れている。
日足の一目均衡表では雲上限を上放れているほか、遅行スパンも実線を上回っていることから目先のトレンドは強そうに見えるが、転換線を下回っており上値は重い。
東京時間の11時30分過ぎに、鈴木財務大臣が「為替の動向は市場によって決定される」「急激に変動することは望ましくない」といった発言が伝わったが、市場への影響は限定的。切羽詰まったコメントではなく、ビッグモーター問題に伴う損保への発言の「ついで」感が強かったことも無風の背景か。政府・日銀による為替介入を警戒する声は聞かれる一方、さすがに145円水準では要人発言に対するシステムトレードは設定されていないようだ。
とはいえ、今晩は米連邦準備制度理事会(FRB)が重要視する米雇用統計の発表のため、ドルは1円ほど上下に振れる可能性はある。今週発表された米雇用関連の数字は、昨晩の新規失業保険申請件数以外は総じて弱い。米雇用統計の非農業部門雇用者数(前月比)の市場予想は、前月を下回っていることから、雇用情勢の弱さをある程度織り込んでいるように見える。20日MAで下げ止まっているチャート形状を考慮すると、仮に下放れた際はあっという間に144円台に突入するだろう。一方、雇用者数に対する弱気なバイアスが強まっていることから、前月の数字レベルとなれば、市場予想上振れも伴うことで、日足の一目均衡表の転換線をクリアし146円台回復というシナリオが考えられる。
今晩の海外時間の上値メドは、8月31日の高値水準の146円30銭、下値メドは8月24日安値水準の144円60銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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