東京市場は146円台回復、米ADP雇用者数に対する思惑高まるか?(23/8/30)

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、縮小していた米債券利回りが時間外取引で持ち直したことなどから、146円台を回復した。

東京市場は146円台回復、米ADP雇用者数に対する思惑高まるか?(23/8/30)

東京市場は146円台回復、米ADP雇用者数に対する思惑高まるか?

【本日の東京市場】

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、縮小していた米債券利回りが時間外取引で持ち直したことなどから、146円台を回復した。

昨晩の海外時間では、日米金利差拡大観測が根強いことを背景に年初来高値を更新、147円38銭まで上昇した。ただ、7月の米JOLTS求人件数や8月のコンファレンスボード米消費者信頼感指数が市場予想をともに下回ったことから米10年債利回りが4.10%台まで縮小、ドルは売り圧力が強まり145円67銭まで売られた。

東京時間では、時間外取引で米債券利回りの縮小が一服したことや、「5・10日」に絡んだドル買い需要などが下支えとなり、ドルは146円台を回復。一部では、今晩のADP雇用者数を材料視する動きも強まったとの声も聞かれた。

ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:145円80銭
高値:146円29銭
安値:145円77銭
終値:146円25銭 

ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:158円70銭
高値:158円97銭
安値:158円55銭
終値:158円92銭

豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:94円48銭
高値:94円75銭
安値:94円17銭
終値:94円69銭

ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:184円42銭
高値:184円70銭
安値:184円39銭
終値:184円64銭

日経平均(日本時間9時―15時)
始値:32432円95銭
高値:32557円45銭
安値:32300円56銭
終値:32333円46銭(前日比+106円49銭)

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

※重要な指標には★マークをつけています。


18時00分、欧、ユーロ圏景況感指数、前日:94.5、市場予想:93.8
21時00分、欧、ドイツ消費者物価指数(前月比)、前回:0.3%、市場予想:0.2%
21時00分、欧、ドイツ消費者物価指数(前年比)、前回:6.2%、市場予想:6.0%
21時15分、米、ADP雇用者数(前月比)、前回:32.4万人、市場予想:19.6万人★
21時30分、米、実質GDP(前期比年率)、前回:2.4%、市場予想:2.4%★
23時00分、米、中古住宅販売成約指数(前月比)、前回:0.3%
23時30分、米、原油在庫(前週比)、前回:−613.4万バレル

※予定は変更することがございます。

【テクニカル分析】

日足ベースのドル・円は、7月14日に100日移動平均線(MA)水準から反発。6月30日の高値145円08銭と8月3日の高値143円90銭を結んだ上値抵抗ラインと、7月14日の安値137円24銭と7月28日の安値138円07銭を結んだ下値支持ラインによる三角保ち合いを上放れている。

日足の一目均衡表では雲上限を上放れているほか、遅行スパンも実線を上回っていることから目先のトレンドは強い。連日、海外時間では年初来高値を更新。昨晩は高値更新後に急落する場面も見られたが、需給面は良好と言えよう。

ドルは、東京時間では膠着感が強まるも、海外時間では高値を更新、というパターンが二営業日続いている。政府・日銀による為替介入が実施される可能性は低いと思われるが、さすがに日本政府のお膝元である東京時間で高値更新を仕掛ける勇気ある市場関係者は少ないようだ。

今晩の海外時間での注目は8月のADP雇用者数だ。23日、米労働省は年次ベンチマーク改定に基づき、2023年3月までの1年間の雇用者数を合計30.6万人程度下方修正した。雇用者数は、米連邦準備制度理事会(FRB)が重要視するデータの一つである。23日の下方修正をネガティブ視する動きは限定的だが、昨晩のJOLTS求人件数の下振れには、市場はドル売りで反応した。コンファレンスボード消費者信頼感指数の発表と同時だったことから判断が難しいところだが、今晩のADP雇用者数への市場関係者の関心は高いと考える。

今晩の海外時間では、日本時間21時15分のADP雇用者数に注目。2か月連続で市場予想を大幅に上回っていることも意識され、思惑的な売買が増加する可能性は十分ある。今晩の上値メドは年初来高値より少し下の147円00銭、下値メドは昨日の安値水準の145円70銭とする。

東京市場は146円台回復、米ADP雇用者数に対する思惑高まるか?

ドル円日足

オーダー/ポジション状況

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