東京市場は146円台回復、パウエルFRB議長講演「ややハト派」に警戒(23/8/25)

パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を控え、様子見ムードが強まり146円前半での小動き推移となった。

東京市場は146円台回復、パウエルFRB議長講演「ややハト派」に警戒(23/8/25)

東京市場は146円台回復、パウエルFRB議長講演「ややハト派」に警戒

【本日の東京市場】

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、米カンザスシティ連銀主催の年次シンポジウム(ジャクソンホール会合)でのパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を控え、様子見ムードが強まり146円前半での小動き推移となった。

昨晩の海外時間では、FRB当局者が金利はピークに近いとの認識を示した一方、高い政策金利の長期化や追加利上げの必要性などを指摘。発表された耐久財受注など経済指標が良好だったことも影響し、米10年債利回りは4.24%台まで利回りが拡大、ドルは146円台手前まで持ち直した。

東京時間では、朝方発表された8月の東京都区部消費者物価指数が市場予想を下回る伸びとなったが、為替市場への影響は限定的。引き続きパウエルFRB議長による「タカ派」発言期待がドルの下支えとなり、値幅は30銭少しと狭いながらも146円台を回復した。なお、株式市場では日経平均が大幅反落となったが、こちらも影響は限定的となった。

ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:145円95銭
高値:146円22銭
安値:145円91銭
終値:146円10銭 

ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:157円74銭
高値:157円79銭
安値:157円36銭
終値:157円64銭

豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:93円64銭
高値:93円84銭
安値:93円50銭
終値:93円73銭

ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:183円85銭
高値:184円03銭
安値:183円36銭
終値:183円74銭

日経平均(日本時間9時―15時)
始値:31840円91銭
高値:31885円53銭
安値:31572円06銭
終値:31624円28銭

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

17時00分、欧、独Ifo景況感指数、前回:87.3、市場予想:86.8
23時00分、米、ミシガン大学消費者信頼感指数、前回:71.2、市場予想:71.2
23時05分、米、パウエルFRB議長がジャクソンホール会合にて講演
24時00分、米、ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁がテレビ出演
24時30分、米、ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁にYahooがインタビュー
24時30分、米、メスター・クリーブランド連銀総裁にCNBCがインタビュー
25時30分、米、グールズビー・シカゴ連銀総裁にCNBCがインタビュー
27時00分、米、グールズビー・シカゴ連銀総裁がテレビ出演
27時30分、米、メスター・クリーブランド連銀総裁がテレビ出演
28時00分、欧、ラガルドECB総裁がジャクソンホール会合にて講演

米カンザスシティ連銀主催の年次シンポジウム(ジャクソンホール会合)26日まで開催

※予定は変更することがございます。

【テクニカル分析】

日足ベースのドル・円は、7月14日に100日移動平均線(MA)水準から反発。6月30日の高値145円08銭と8月3日の高値143円90銭を結んだ上値抵抗ラインと、7月14日の安値137円24銭と7月28日の安値138円07銭を結んだ下値支持ラインによる三角保ち合いを上放れている。

日足の一目均衡表でも、雲上限を上放れているほか、遅行スパンも実線を上回っていることから目先のトレンドは強い。145円55銭まで切り上がっている転換線を即日で回復していることから、上を意識した展開と言えよう。今晩、ジャクソンホール会合でパウエルFRB議長の講演を控えていることから、さすがに8月17日につけた年初来高値146円57銭を上回るような地合いとはなっていないが、高値更新突破も期待できる雰囲気はある。

注目のパウエルFRB議長講演だが、7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)以降で発表された米経済指標で重要なものは下記の通りだ。7月27日の耐久財受注、8月2日のADP雇用者数、15日の小売売上高、16日の鉱工業生産指数、17日のフィラデルフィア連銀景況指数は予想を上振れた。一方、8月1日のISM製造業景気指数、3日のISM非製造業景気指数、4日の雇用統計、10日の消費者物価指数、11日のミシガン大学消費者信頼感指数、22日の中古住宅販売件数、23日の製造業及びサービス業PMIは予想を下振れた。ここ1か月ほどの米重要経済指標を見る限り、予想下振れの方が多い。予想自体も決して強い数字ではないことから、足元の米経済情勢は足踏みといったところか。

このような米経済情勢のなか、市場で期待されているような「タカ派」なコメントが出るのかは正直微妙だ。足元の経済情勢だけで金利水準を判断するものではないが、今晩のパウエル講演が「タカ派」よりも「ややハト派」な内容となる可能性も頭に入れておきたい。その際、「はしご外し」と市場は受け取ることから、ドル売りの勢いは強いと想定する。どちらにしても乱高下必至な今晩の海外時間となろう。

上値メドは年初来高値を突破する147円00銭、下値メドは20日MA水準の144円50銭とする。

東京市場は146円台回復、パウエルFRB議長講演「ややハト派」に警戒

ドル円日足

オーダー/ポジション状況

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