東京市場は145円台回復、Jホール会合での日米中央銀行トップの発言に注目
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、8月の米総合購買担当者指数(PMI)後のドル売りに対する反動が先行し、145円台を回復した。
昨晩の海外時間では、8月のPMIが市場予想を大幅に下回ったことから、米国10年債利回りが0.1%縮小し、4.18%台まで低下。PMI発表前後でドルは1円ほど売られ、144円54銭まで下落した。
東京時間では、144円台後半で開始した後、本日から開催される米カンザスシティ連銀主催の年次シンポジウム(ジャクソンホール会合)にて、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が、「タカ派」コメントを行うとの観測が根強いことからドル売りは進まず。株式市場で日経平均が4日続伸するなど外部要因も追い風となり、ドルは145円台を回復した。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:144円81銭
高値:145円21銭
安値:144円59銭
終値:145円19銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:157円31銭
高値:157円89銭
安値:157円11銭
終値:157円83銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:93円83銭
高値:94円17銭
安値:93円61銭
終値:94円06銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:184円16銭
高値:184円71銭
安値:183円91銭
終値:184円70銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:32130円52銭
高値:32297円91銭
安値:32063円14銭
終値:32287円21銭
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
20時00分、ト、トルコ中銀政策金利、前回:17.5%、市場予想:20.0%
21時30分、米、耐久財受注(前月比)、前回:4.6%、市場予想:−4.1%
21時30分、米、耐久財受注(輸送除くコア)(前月比)、前回:0.5%、市場予想:0.2%
21時30分、米、新規失業保険申請件数、前回:23.9万件、市場予想:24.1万件
23時00分、米、ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁にCNBCインタビュー
24時15分、米、コリンズ・ボストン連銀総裁にYAHOOインタビュー
米カンザスシティ連銀主催の年次シンポジウム(ジャクソンホール会合)26日まで開催
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円は、7月14日に100日移動平均線(MA)水準から反発。6月30日の高値145円08銭と8月3日の高値143円90銭を結んだ上値抵抗ラインと、7月14日の安値137円24銭と7月28日の安値138円07銭を結んだ下値支持ラインによる三角保ち合いを上放れている。
日足の一目均衡表でも、雲上限を上放れているほか、遅行スパンも実線を上回っていることから目先のトレンドは強い。昨晩の下落で20日MA(144円20銭)までの調整も視野に入ったが、パウエルFRB議長への期待感などからドル一段安は回避している。目先、145円56銭まで切り上がっている転換線を早いタイミングで回復できるかに注目したい。
想定以上の8月の米PMI下振れで、昨晩は久しぶりに1円ほどの値動きが見られたが、東京時間でのドルの底堅さは、ジャクソンホール会合でのパウエルFRB議長への期待感の現れと言えよう。
一方、ジャクソンホール会合に植田日銀総裁が出席することが本日伝わった。今会合の主役がパウエルFRB議長であることは間違いないが、前回(7月末)の日銀会合の結果は、為替・株式市場に影響を与えた事実があることから、植田日銀総裁の発言も十分ドルの売買材料となろう。前回の日銀会合後から、日本の10年債利回りは0.5%水準から0.67%水準(8月23日、0.676%)と拡大している。この拡大をある程度容認する姿勢を植田日銀総裁が示した場合、円安進行に一定の歯止めをかけることとなろう。
明日25日(23時過ぎ)のパウエルFRB議長の発言を確認するまでは、大きな動きはないと予想するが、今晩の海外時間から要人発言を巡って神経質な相場となることは必至だ。上値メドは146円00銭、下値メドは20日MA水準の144円20銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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