ドル円、良好な米経済指標とタカ派な米FOMC議事要旨を受けて年初来高値を一段と更新(8/17朝)

16日(水)のドル円相場は堅調な値動き。

ドル円、良好な米経済指標とタカ派な米FOMC議事要旨を受けて年初来高値を一段と更新(8/17朝)

ドル円、良好な米経済指標とタカ派な米FOMC議事要旨を受けて年初来高値を一段と更新

〇ドル円、米指標の好調、FOMC議事要旨のタカ派的内容と米金利急上昇に一時146.41まで急伸
〇ユーロドル、ドル買い強まり1.09割れ1.087台での推移
〇ドル円、ローソク足が主要テクニカルポイントの上で推移、買いシグナルも継続、地合い強い
〇米FOMC議事要旨でも米当局者のタカ派的な見解を確認、ドル買いをサポート
〇引き続き、ドル高・円安トレンドの継続をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:145.50ー147.00

海外時間のレビュー

16日(水)のドル円相場は堅調な値動き。(1)日経平均株価の冴えない動き(中国経済の先行き不透明感+格下げに伴う米金融セクターの先行き不透明感→前日比472円安で約2カ月ぶり安値圏へ下落→リスク回避の円買い圧力)や、(2)日本政府・当局による介入警戒感、(3)米金利低下に伴うドル売り圧力が重石となり、アジア時間午後にかけて、安値145.31まで下落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(4)米7月住宅着工件数(結果145.2万件、予想145.0万件)の市場予想を上回る結果や、(5)米7月設備稼働率(結果79.3%、予想79.1%)の市場予想を上回る結果、

(6)米7月鉱工業生産(結果+1.0%、予想+0.3%)の市場予想を上回る結果、(7)米FOMC議事要旨のタカ派的な結果(議事要旨内に「当局者はインフレリスクによりさらなる引き締めが必要となる可能性と指摘」「当局者はインフレに著しい上振れリスクがあると指摘」との記述あり)、(8)米長期金利の急上昇(米10年債利回りは昨年10/24以来の高水準となる4.28%へ急上昇)が支援材料となり、米国時間午後にかけて、昨年11/10以来、約9カ月ぶり高値となる146.41まで急伸しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間8/17午前5時35分現在)では、146.35前後で推移しております。

16日(水)のユーロドル相場は上昇後に急反落。(1)米金利低下に伴うドル売り圧力や、(2)欧州株の底堅い動きが支援材料となり、欧州時間朝方にかけて、高値1.0934まで上昇しました。しかし、前日高値1.0954をバックに伸び悩むと、(3)米経済指標の力強い結果や、(4)米FOMC議事要旨のタカ派的な結果、(5)米長期金利の急上昇、(6)ドイツ債利回り低下に伴うユーロ売り圧力が重石となり、米国時間午後にかけて、安値1.0871まで急落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間8/17午前5時35分現在)では、1.0876前後で推移しております。尚、昨日発表されたユーロ圏4ー6月期GDP改定値(結果+0.6%、予想+0.6%、※前年比)は市場予想通りの結果となりました。

本日の見通し

ドル円は心理的節目146.00を突破すると、昨年11/10以来、約9カ月ぶり高値となる146.41まで急伸しました。日足ローソク足が全てのテクニカルポイント(一目均衡表転換線、基準線、雲上限、ボリンジャーミッドバンド、21日線、50日線、90日線、200日線)の上側で推移していることや、強い買いシグナルを示唆する「一目均衡表三役好転」「強気のパーフェクトオーダー」「強気のバンドウォーク」「ダウ理論の上昇トレンド」が成立していること、週足や日足のみならず1時間足や4時間足などの下位足でも買いシグナルが点灯していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは極めて強いと判断できます。

また、ファンダメンタルズ的に見ても、(1)米FRBによる金融引き締め長期化観測(ミネアポリス連銀カシュカリ総裁が一昨日に「利下げまでは程遠い」「利上げが終了したと宣言する準備は私にはない」とのタカ派的な発言を行った他、昨日は米FOMC議事要旨でも米当局者のタカ派的な見解を確認→米長期金利に上昇圧力)や、(2)日銀による金融緩和の長期化観測、(3)上記1、2を背景とした日米金利差拡大とそれに伴う円キャリートレード継続期待(円売り安心感)など、ドル円相場の上昇に繋がる材料が揃っています。政府・当局による実弾介入のリスクは乏しいと見られることから(昨年高値151.95を上抜けるまでは口先介入に留まると見られることから)、当方では引き続き、ドル高・円安トレンドの継続をメインシナリオとして予想いたします。目先は昨年10/31に記録した高値148.86を試す動きとなりそうです。尚、本日は米8月フィラデルフィア連銀景況指数や、米新規失業保険申請件数、米7月景気先行指数に注目が集まります。

本日の予想レンジ:145.50ー147.00

注:ポイント要約は編集部

ドル円、良好な米経済指標とタカ派な米FOMC議事要旨を受けて年初来高値を一段と更新

ドル円日足

オーダー/ポジション状況

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る