145円台半ばでのもみ合い、FOMC議事要旨発表で146円台乗せる可能性も
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日米金利差を背景としたドル買いが根強い一方、日本の通貨当局による介入警戒感も強いことから、145円台半ばで上値の重い展開となった。
昨晩の海外時間では、米小売売上高が前月比0.7%増と市場予想(同0.4%増)を上回ったことで、米2年債利回りは7月6日以来となる5%台に到達。日米金利差拡大を材料にドルは買われたが、さすがに通貨当局による介入警戒感が意識されて146円台乗せとはならなかった。
東京時間でもドルの上値の重さは変わらず。株式市場で日経平均が下げ幅をじりじりと広げたことや、時間外で米2年債利回りが4.90%台まで縮小したこと、日本の通貨当局によるけん制発言への警戒感から、ドルは145円台半ばでのもみ合いとなった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:145円59銭
高値:145円70銭
安値:145円41銭
終値:145円41銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:158円75銭
高値:158円89銭
安値:158円63銭
終値:158円74銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:93円98銭
高値:94円06銭
安値:93円64銭
終値:93円81銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:184円91銭
高値:184円99銭
安値:184円71銭
終値:184円81銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:31965円58銭
高値:31997円28銭
安値:31766円82銭
終値:31766円82銭
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
18時00分、欧、ユーロ圏GDP(前期比)、前回:0.3%、市場予想:0.3%
18時00分、欧、ユーロ圏GDP(前年比)、前回:0.6%、市場予想:0.6%
18時00分、欧、ユーロ圏鉱工業生産指数(前月比)、前回:0.2%、市場予想:0.1%
18時00分、欧、ユーロ圏鉱工業生産指数(前年比)、前回:−2.2%、市場予想:−0.3%
21時30分、米、住宅着工件数(前月比)、前回:−8.0%、市場予想:0.9%
21時30分、米、住宅建築許可件数(前月比)、前回:−3.7%、市場予想:2.9%
22時15分、米、鉱工業生産指数(前月比)、前回:−0.5%、市場予想:0.3%
22時15分、米、設備稼働率、前回:78.9%、市場予想:79.2%
23時30分、米、原油在庫(前週比)、前回:585.1万バレル
27時00分、米、FOMC議事録(7月25日ー26日開催分)
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円は、7月14日に100日MA水準から反発。6月30日の高値145円08銭と8月3日の高値143円90銭を結んだ上値抵抗ラインと、7月14日の安値137円24銭と7月28日の安値138円07銭を結んだ下値支持ラインによる三角保ち合いを上放れている。6月30日の年初来高値145円08銭をクリアしているほか、日足の一目均衡表でも、雲上限(141円62銭)を上放れていることから目先のトレンドは強い。
日米金利差拡大へのドル強含み期待と日本の通貨当局による為替介入実施への警戒感という綱引きの構図は変わらない。夏休みシーズンで市場関係者が休みを取っていることから方向感に欠けるとの指摘もあるが、これは日本だけの話なので無視していいレベルだ。実際のところは、今晩の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨を見極めたいとする市場関係者が多いのだろう。
ドル・円の一か月物予想変動率を見ると、7月末以降、低下しており、本日16日時点では9.295で推移している。8月7日以降、10.0を下回っており、今年6月以来の低水準だ。ボラティリティが低下していることは、通貨当局が口先介入で使用する「相場の急変動」「相場の一方的な動き」とは程遠い状況にある。介入への警戒感で上値の重さは意識されるが、容易にドルが下がらない地合いが続く可能性がある。
今晩の海外時間は、引き続き年初来高値圏でのせめぎあいのなか、FOMC議事要旨でのタカ派発言の有無などが材料視されよう。瞬間的には146円台をつける場面もあると考える。上値メドは年初来高値より上の146円00銭、下値メドは昨日安値水準の145円00銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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