東京市場は145円23銭まで上昇、口先介入警戒で上値重いが実際の介入はまだ先か
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、朝方、日米金利差の拡大を材料にドルが買われ、6月30日の年初来高値145円08銭を上回る場面が見られた。
日本が連休中の海外時間では、7月の米消費者物価指数(コアCPI)が前月比0.2%増と市場予想(同0.2%増)と同じでインフレ鈍化を示した一方、7月の米生産者物価指数(コアPPI)が前月比0.3%増と市場予想(同0.1%増)を上回ったことから、追加利上げ期待が高まり米債券利回りが拡大。ドルは145円台ちょうどまで買われた。
朝方の東京時間もこの流れを受け継ぎ、10時の値決め前のタイミングで145円23銭と6月30日の年初来高値145円08銭を上回った。買い一巡後は、日本の政府関係者による口先介入などへの警戒から上値は重くなったが、お盆で市場関係者が減少のなか、145円手前でのもみ合いとなった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:144円94銭
高値:145円23銭
安値:144円66銭
終値:144円85銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:158円59銭
高値:158円83銭
安値:158円26銭
終値:158円41銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:94円16銭
高値:94円22銭
安値:93円58銭
終値:93円81銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:183円89銭
高値:184円20銭
安値:183円50銭
終値:183円67銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:32456円72銭
高値:32613円99銭
安値:32031円54銭
終値:32059円91銭
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
特に無し
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円は、7月14日に100日MA(138円62銭)水準から反発。6月30日の高値145円08銭と8月3日の高値143円90銭を結んだ上値抵抗ラインと、7月14日の安値137円24銭と7月28日の安値138円07銭を結んだ下値支持ラインによる三角保ち合いを上放れている。6月30日の年初来高値145円08銭をクリアした後は上値が重くなっているが、需給面は良好といえよう。
日足の一目均衡表でも、徐々に切り下がっていく雲上限(142円54銭)に沿った動きを拒否している。遅行スパンは実線を上回っており、目先のトレンドは強いと考える。
米経済指標を材料に、ドルは三角保ち合いをあっさりと上放れたが、さすがに昨年一回目の為替介入実施とほぼ同じ水準である145円前半では新規のドル買いは手控えられた。今年6月26日の「東京市場のドルはけん制発言で143円台半ばで推移、介入実施は来月7月末か?」でもふれているが、5月30日の神田財務官による口先介入実施から、2か月半が経過しており、介入実施への大義名分は醸成されつつある。となれば、後は、どの水準で介入を実施するかだ。
7月上旬以降、137円台のドル安円高に振れていたこともあり、1か月半ほど、神田財務官など政府関係者の出番はなかった。今後は、本日朝方につけた年初来高値145円23銭を上回ったタイミングで、神田財務官による口先介入が行われるだろう。その後は、ヘッジファンドなど投機筋と政府関係者によるせめぎあいとなるはずだが、少なくても口先介入が行われない限り、実際の介入は入らないとみる。何も売買材料が予定されていない今晩の海外時間で、政府関係者が嫌がる「一方的で急ピッチなドル高円安」となるか注目したい。
今晩の海外時間は、年初来高値圏でのせめぎあいのなか、「実際の介入はまだ先」という想定のもと、じりじりとしたドル高となりそうだ。上値メドは年初来高値より上の水準の145円40銭、下値メドは本日の安値より少し下の水準の144円40銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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