東京市場は143円台半ばまで上昇、9月までは三角保ち合い形成か
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、朝方に発表された賃金統計の結果を受けて金融緩和継続との見方が確認されたことから、143円半ばまで買われた。
昨晩の海外時間では、NY連銀総裁が来年の利下げを示唆した一方、タカ派のボウマン米連邦準備制度理事会(FRB)理事が追加の利上げ実施を主張したことで方向感に乏しい地合いに。ドルは一時142円台を割り込む場面が見られたものの、すぐに買い戻され、日足の一目均衡表の雲上限(142円55銭)水準でのもみ合いとなった。
東京時間では、朝方、厚生労働省が発表した毎月勤労統計にて、6月の実質賃金が前年同月比1.6%減とマイナス幅が前月よりも拡大、市場予想比でも悪化したことから、日銀による金融緩和は継続との見方が強まりドルが上昇。株式市場でも日経平均が続伸したことから、8月3日以来となる143円台まで買われた。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:142円42銭
高値:143円46銭
安値:142円40銭
終値:143円32銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:156円69銭
高値:157円64銭
安値:156円69銭
終値:157円64銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:93円61銭
高値:93円98銭
安値:93円59銭
終値:93円62銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:182円05銭
高値:182円96銭
安値:182円02銭
終値:182円84銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:32430円61銭
高値:32539円88銭
安値:32238円59銭
終値:32377円29銭
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
21時15分、米、ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁が講演
21時30分、米、バーキン・リッチモンド連銀総裁が講演
21時30分、米、貿易収支、前回:−690.0億ドル、市場予想:−655.0億ドル
23時00分、米、卸売在庫(前月比)、前回:−0.3%、市場予想:−0.3%
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円をボリンジャーバンド(20日移動平均線(MA)、±2σ)で確認すると、7月6日以降は、6営業日連続陰線示現というきつい下げとなり、バンド下限を下回る場面が見られたものの、100日MA(138円08銭)水準がサポートラインとして意識され反発。バンド上限の+2σ(144円25銭)が迫っている。
日足の一目均衡表では、雲上限(142円55銭)水準を上回っており、3日の戻り高値143円90銭を試す展開を迎えている。ただ、雲上限は142円89銭を付けた後、8月下旬にかけて140円38銭まで切り下がっていくことから、雲上限に沿った動きとなれば、3日の戻り高値奪還の前に調整入りとなる。
今後、雲上限に沿った動きが見られた場合、6月30日の高値145円08銭と8月3日の高値143円90銭を結んだ上値抵抗ラインと、7月14日の安値137円24銭と7月28日の安値138円07銭を結んだ下値支持ラインによる三角保ち合いを形成する可能性がある。
上値抵抗ラインと下値支持ラインが交差するタイミングは9月中旬頃となるが、その時期はちょうど米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。追加利上げ実施への期待感は今のところほぼないが、9月のFOMCまでに、雇用統計が1回、消費者物価指数が2回発表されることから各経済指標で強い数値が確認された際は注目度が高い会合となりそうだ。9月のFOMCは、三角保ち合いを放れるネタとしては十分といえよう。
中期的な観点では、9月中旬にかけて、ドル・円は徐々に値幅が収れんし、様子見姿勢が強まる保ち合い相場を意識したいところだ。
今晩の海外時間は要人発言以外、目立った売買材料はないと想定。上値メドは、本日の高値水準の143円40銭、下値メドは本日安値水準の142円40銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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