ドル円、下落後に反発するなど下値は堅い。日米金融政策格差がドル円をサポート(7/25朝)

週明け24日(月)のドル円相場は下落後に持ち直す展開。

ドル円、下落後に反発するなど下値は堅い。日米金融政策格差がドル円をサポート(7/25朝)

ドル円、下落後に反発するなど下値は堅い。日米金融政策格差がドル円をサポート

〇ドル円、米国時間朝方に140.75まで急落後に141円台前半を回復
〇米長期金利の上下動に沿い、イベント前ポジション調整主体の動き
〇ユーロドル、欧州7月PMIの不冴えに一時1.1060まで下落、上値重い
〇ドル円、転換線、基準線を上抜け、6/30高値145.07からの下落の半値戻し達成、地合い強い
〇ファンダメンタルズも日米金利差拡大とそれに伴う円キャリートレード再開の思惑がサポート
〇米金利上昇と米株上昇の並走もリスク選好の円売りを通じてドル円を下支え
〇本日の予想レンジ:140.75ー142.25

海外時間のレビュー

週明け24日(月)のドル円相場は下落後に持ち直す展開。アジア時間朝方にかけて、高値141.81まで上値を伸ばすも、一巡後に伸び悩むと(前週末金曜日高値141.97をバックに戻り売り圧力が強まると)、(1)急ピッチな上昇に対する反動売り(重要イベント前のポジション調整)や、(2)米金利低下に伴うドル売り圧力、(3)本邦輸出企業の実需のドル売り、(4)米6月シカゴ連銀全米活動指数(結果▲0.32、予想▲0.13)の市場予想を下回る結果が重石となり、米国時間朝方にかけて、安値140.75まで急落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(5)米7月製造業PMI速報値(結果49.0、予想46.21)の市場予想を上回る結果や、(6)米長期金利の急上昇、(7)米主要株価指数の堅調推移(リスク選好の円売り圧力)が支援材料となり、本稿執筆時点(日本時間7/25午前5時20分現在)では、141.53前後まで持ち直す動きとなっております。尚、昨日は神田財務官による「日銀の金融政策についてコメントする立場にない」との発言や、磯崎官房副長官による「金融政策の具体的手法は日銀に委ねられるべき」との発言が見られましたが、市場の反応は限られました。

週明け24日(月)ユーロドル相場は上値の重い展開。(1)米金利低下に伴うドル売り圧力が支援材料となる中、欧州時間朝方にかけて、高値1.1147まで上昇しました。しかし、買い一巡後に伸び悩むと、(2)フランス7月製造業PMI(結果44.5、予想46.0)および同7月非製造業PMI(結果47.4、予想48.5)の市場予想を下回る結果や、(3)ドイツ7月製造業PMI(結果38.8、予想41.0)および同7月非製造業PMI(結果52.0、予想53.1)の市場予想を下回る結果、(4)ユーロ圏7月製造業PMI(結果42.7、予想43.5)および同7月非製造業PMI(結果51.1、予想51.6)の市場予想を下回る結果、(5)スペインを巡る政局不透明感(7/23に実施されたスペイン総選挙で中道右派の野党・国民党が第1党となったものの、極右政党の協力を得ても尚、議会下院の過半数を確保できず)、(6)欧州債利回り低下に伴うユーロ売り圧力、(7)米金利上昇に伴うドル買い圧力が重石となり、米国時間午後にかけて、安値1.1060まで下落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間7/25午前5時20分現在)では、1.1065前後で推移しております。

本日の見通し

ドル円は一時140.75まで下げ幅を広げるも、米国勢参入後に141円ミドルを回復する力強い展開となりました。一目均衡表雲上限がサポートとして確り機能し続けていることや、強い買いシグナルを示唆する強気のパーフェクトオーダーが点灯していること、日足ローソク足が一目均衡表転換線や基準線を上抜けしたこと、6/30高値145.07と7/14安値137.25を起点としたフィボナッチ半値戻し141.16を上抜けしたこと等を踏まえると、テクニカルに見て、地合いは強いと判断できます。また、ファンダメンタルズ的に見ても、(1)米FRBによる金融引き締め長期化観測(米金利の上昇要因)や、(2)日銀による金融緩和の継続観測(円金利の低位安定要因)、(3)上記1、2を背景とした日米金利差拡大とそれに伴う円キャリートレード再開の思惑など、ドル円相場の続伸を連想させる材料が揃っています。

米金利上昇と米株上昇が並走していることも、リスク選好の円売りを通じてドル円を下支えしそうです。以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル買い・円売りトレンドの継続をメインシナリオとして予想いたします。尚、本日は本邦の5・10日仲値(09:55)や、米5月住宅価格指数(22:00)、米5月S&Pケースシラー住宅価格指数(22:00)、米7月消費者信頼感指数(23:00)、米7月リッチモンド連銀製造業指数(23:00)に注目が集まりますが、週央以降に米FOMC、ECB理事会、日銀金融政策決定会合といった米・欧・日の金融政策イベントを控えていることもあり(様子見ムードが強まり易く)、大きな動きには繋がらないと考えられます。

本日の予想レンジ:140.75ー142.25

注:ポイント要約は編集部

ドル円、下落後に反発するなど下値は堅い。日米金融政策格差がドル円をサポート

ドル円日足

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