ドル円139円台前半、YCC修正遠のき反発基調
19日午前の東京市場でドル円は139円台前半で堅調推移。朝方138.83レベルで取引の始まったドル円は、もみ合いながらも下値を切り上げる動きとなり139円台を回復。一旦139円割れとなるも買い戻され、東京時間正午現在は、139.25レベルで取引されています。
日経平均株価は、昨晩米主要株価指数が揃って上昇したことや、日銀の植田総裁の海外時間の緩和継続ととれる発言等が好感され、買いが先行。いったん利食い売りに圧されたものの、ほぼ全業種で上げて、316円高で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では、米国時間に注目された6月の米小売売上高が、ヘッドラインでは事前予想、前月を下回ったものの、除く自動車建材ベースでは前月・予想を大きく上回るなど、まちまちな結果となり、ドル円は米国序盤までは138円台前半中心に方向感に欠ける動きとなりました。しかし、その後G20後の記者会見で、日銀植田総裁が「物価目標達成までまだ距離があるという認識が変わらない限り全体のストーリーも不変」との発言を行なったことで、ドル円は137円台後半から138円台後半へ約1円急伸し、更に139.13の高値をつけて138.83レベルで東京時間につないでいます。
テクニカルにはドル円は、一目均衡表の「雲」での推移が続いています。7/12に割り込んだ3月からの中期サポートラインが、逆にレジスタンスとして利いており、下値を切り上げながらの小動きが継続中です。
日銀の内田総裁の発言以降、市場では7月末の日銀政策決定会合でのイールドカーブコントロール修正を織り込みつつあっただけに、昨晩の植田総裁発言はそれを否定する内容と受け止められ、市場は見通しの修正を迫られる結果となりました。株式市場は上昇し、ドル円は円が売り戻されつつあります。ここまでのドル円の下落はドル金利の先高観後退による部分もあったため、145円水準まで戻るかはやや疑問ですが、最終的に日銀が今月ノーアクションとなった場合に備えてのもう一段の買い戻しのリスクには備えたほうがよさそうです。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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