東京市場のドルは138円台半ばで推移、弱いドル指数に引っ張られる地合い
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、手掛かり材料に欠けるなか、138円台後半から138円台半ばで推移した。
先週末の東京時間では、ニューヨーク製造業景況指数は+1.1ポイントと前月の+6.6と比べると大幅に低下し、インフレ圧力は後退したものの、新規受注が3.3とかろうじて前月(3.1)を上回ったことなどからドルは上昇。イエレン財務長官の発言も材料視されて139円台半ばまで買われた。ただ、ドル指数は引き続き100を割り込んだままで地合いは弱いまま、短期的なリバウンドに留まり138円台での推移となった。
東京時間も、この流れを引き継ぎ、138円台後半から138円台半ばでのもみ合いとなった。日経平均はプラス圏で取引を終えるも、上げ幅を縮小するなど方向感には乏しい。為替市場、株式市場ともに、積極的な投資家不在の一日となった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:138円72銭
高値:138円93銭
安値:138円31銭
終値:138円35銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:155円92銭
高値:156円14銭
安値:155円72銭
終値:155円83銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:94円57銭
高値:94円78銭
安値:94円44銭
終値:94円45銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:181円39銭
高値:181円66銭
安値:181円16銭
終値:181円23銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:32457円18銭
高値:32714円59銭
安値:32338円30銭
終値:32493円89銭
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
21時30分、米、小売売上高(前月比)、前回:0.3%、市場予想:0.5%
21時30分、米、小売売上高(自動車除くコア)(前月比)、前回:0.1%、市場予想:0.3%
21時30分、カ、消費者物価指数(前月比)、前回:0.4%
22時15分、米、鉱工業生産指数(前月比)、前回:−0.2%、市場予想:0.1%
22時15分、米、設備稼働率、前回:79.6%、市場予想:79.4%
23時00分、米、バーFRB副議長が講演
29時00分、米、対米証券投資、前回:1278.0億ドル
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円をボリンジャーバンド(20日移動平均線(MA)、±2σ)で確認すると、6月まで拡大するバンド上限を意識したバンド・ウォークが確認できたが、7月以降は、陰線連発でバンド下限で推移している。
日足の一目均衡表では、雲上限(138円40銭)水準で下げ止まっているように見える。遅行スパンは実線を下抜け陰転しており、トレンドは弱い。今後、雲上限が142円台まで上昇するが、遅行スパンは陰転したままとなる公算が大きいことから手掛けにくい地合いとなろう。
7月上旬以降の6営業日連続で陰線示現の強いドル売りは、14日に100日MA(137円05銭)、200日MA(137円01銭)を割り込まなかったことなどから、下げ一服となった。138円水準の雲上限をサポートとして期待したいところだが、ドル指数が100を割り込んでいる状況下、新規でのドル買いは入りにくい。ドル指数が99.7台と14日の下値99.578を割り込むような地合いも十分想定できることから、今しばらくは様子見だろう。
来週7月27日から28日にかけて日銀金融政策決定会合が開催されることから、そろそろ具体的な観測記事も出てくる頃合いか。今会合での市場コンセンサスは、先週末に元日銀理事の早川英男氏による「長短金利操作(YCC)修正の可能性が高い」となっている。ほぼ同時期に米連邦公開市場委員会(FOMC)も開催されるが、「円キャリートレード」に直結する日銀の結果内容にスポットが当たろう。来週末の日銀会合までは、様々な観測記事に踊らされる地合いとなりそうだが、リスク回避の余韻は残っている。
今晩のドルは、東京時間同様のやや下向きのトレンドを想定。本日の上値メドは東京時間の高値水準の138円90銭、下値メドは心理的な節目でもある138円00銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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