東京市場は約一か月ぶりの139円台突入、雲上限138円50銭水準までの調整も視野に(23/7/12)

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、7月下旬に行われる日銀金融政策決定会合での金融政策の転換が意識されて、ドル安・円高が進行。

東京市場は約一か月ぶりの139円台突入、雲上限138円50銭水準までの調整も視野に(23/7/12)

東京市場は約一か月ぶりの139円台突入、雲上限138円50銭水準までの調整も視野

【本日の東京市場】

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、7月下旬に行われる日銀金融政策決定会合での金融政策の転換が意識されて、ドル安・円高が進行。ドルは139円台まで下落した。

前日の海外時間では、本日(12日)に発表される米消費者物価指数(CPI)がインフレ鈍化を示すとの予想が強まっていることから、ドル指数は5月以来となる101.6水準まで低下。米2年債利回りは4.9%台まで戻したものの、ドルの弱い地合いは継続し、140円前半までドル安・円高が進行した。

東京時間では、一部で7月末に開催される日銀金融政策決定会合にて金融政策の転換が発表される可能性が高まっていると報じられたこともあり、円は主要通貨に対して全面高となる地合いに。日米欧の金融政策の格差が円全面安の要因だったことから、巻き戻しの動きが強まり、50日移動平均線(MA)の140円00銭をあっさり割り込み、139円台半ばと約1か月ぶりの水準までドル安・円高が進行した。

ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:140円22銭
高値:140円29銭
安値:139円37銭
終値:139円49銭 

ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:154円42銭
高値:154円49銭
安値:153円72銭
終値:153円81銭

豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:93円83銭
高値:94円13銭
安値:93円52銭
終値:93円56銭

ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:181円41銭
高値:181円51銭
安値:180円67銭
終値:180円72銭

日経平均(日本時間9時―15時)
始値:32280円05銭
高値:32312円03銭
安値:31791円71銭
終値:31943円93銭

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

21時30分、米、消費者物価指数(前月比)、前回:0.1%、市場予想:0.3%
21時30分、米、消費者物価指数(食品・エネルギー除くコア)(前月比)、前回:0.4%、市場予想:0.3%
21時30分、米、消費者物価指数(前年比)、前回:4.0%、市場予想:3.1%
21時30分、米、消費者物価指数(食品・エネルギー除くコア)(前年比)、前回:5.3%、市場予想:5.0%
21時30分、米、バーキン・リッチモンド連銀総裁が講演
22時45分、米、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁が討論会に参加
23時00分、カ、カナダ中銀政策金利、前回:4.75%、市場予想:5.0%
23時30分、米、原油在庫(前週比)、前回:−150.8万バレル、市場予想:−11.0万バレル
26時00分、米、ボスティック・アトランタ連銀総裁が討論会に参加
27時00分、米、米地区連銀経済報告(ベージュブック)
29時00分、米、メスター・クリーブランド連銀総裁が討論会に参加

※予定は変更することがございます。

【テクニカル分析】

日足ベースのドル・円をボリンジャーバンド(20日移動平均線(MA)、±2σ)で確認すると、6月まで拡大するバンド上限を意識したバンド・ウォークが確認できたが、7月以降はバンドの拡大は一服。20日MA(142円81銭)や50日MA(140円00銭)を明確に割り込んでいる。

日足の一目均衡表では、雲上限(138円46銭)をまだ上放れているが、遅行スパンは下向きとなっておりトレンドの強さは感じられない。目先、昨年一回目の為替介入が入った9月の水準である145円の水準に乗せたことから達成感が意識されつつあり、6月16日以降の上昇分は剥落した格好にある。

足元、通貨間の金利差収入に着目したキャリートレードの巻き戻しが加速しており、ドルは145円をつけた6月30日から2週間弱で6円弱、ドル安・円高に振れている。細かく見ると、7月6日までは144円60銭台を付けていたので、僅か1週間弱で5円動いた。積み上げたポジションを一気に巻き戻している状況だが、今週に入ってドル指数も低下。現在101.3水準まで低下しており、インフレ鈍化が意識されてドル自体も売り優勢である。

そのようななか、本日は米国の金融政策を判断するうえで重要な経済指標であるCPIが発表される。市場のコンセンサスは、コア(前月比)が0.3%増と前回をやや下回る水準である。先週末の6月の米雇用統計が微妙な数値だったことから、市場の見方としては「今日のCPIでインフレ鈍化が確認できれば、7月の利上げは見送り」といったところだろう。こうした地合いに、日銀金融会合の思惑が加わってしまえば、キャリートレードの巻き戻しは仕方ない。投機筋のポジション構築のスタート時を見極めるのは至難の業だが、大きく円安に動き始めた5月中旬の135円処をスタートと考えることもできよう。こうした水準までの巻き戻しが想定されるのであれば、まだドル安・円高は進行すると考えたほうが無難か。

今晩のドルは、引き続き売りのトレンドを想定する。本日の上値メドは50日MAが位置する140円00銭、下値メドは一目均衡表の雲上限レベルの138円50銭とする。

東京市場は約一か月ぶりの139円台突入、雲上限138円50銭水準までの調整も視野

ドル円日足

オーダー/ポジション状況

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る