「東京市場のドルはじり安、米債券利回り拡大も景気減速懸念が台頭」(23/07/07)

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、引き続きリスク回避の株安の流れに乗った格好で、ドルは143円半ばまで下落した。

「東京市場のドルはじり安、米債券利回り拡大も景気減速懸念が台頭」(23/07/07)

「東京市場のドルはじり安、米債券利回り拡大も景気減速懸念が台頭」

【本日の東京市場】

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、引き続きリスク回避の株安の流れに乗った格好で、ドルは143円半ばまで下落した。

昨晩の海外時間では、予想を上振れたADP雇用報告やISM非製造業景況指数を受けて米金利が上昇。10年債利回りは3月以来の4%台に乗せた一方、ドル買いは進まず。昨日23時台に144円66銭まで買われた後は、株安の流れに押され、144円台を割り込んだ。

東京時間もこの流れは継続。昨日同様、アジア株式市場が全面安となったことなどから、リスク回避のポジション解消が先行したもよう。ドルは午後にかけてじり安の展開となり陰線を残しそうな状況にある。

ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:144円07銭
高値:144円20銭
安値:143円52銭
終値:143円57銭 

ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:156円91銭
高値:156円94銭
安値:156円27銭
終値:156円31銭

豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:95円48銭
高値:95円59銭
安値:95円22銭
終値:95円25銭

ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:183円56銭
高値:183円56銭
安値:182円90銭
終値:182円94銭

日経平均(日本時間9時―15時)
始値:32450円64銭
高値:32730円25銭
安値:32327円90銭
終値:32388円42銭

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

17時30分、欧、デギントスECB副総裁が講演に出席
21時30分、米、非農業部門雇用者数(前月比)、前回:33.9万人、市場予想:22.9万人
21時30分、米、失業率、前回:3.7%、市場予想:3.6%
21時30分、米、平均時給(前月比)、前回:0.3%、市場予想:0.2%
21時30分、米、平均時給(前年比)、前回:4.3%、市場予想:4.1%
24時30分、米、グールズビー・シカゴ連銀総裁がCNBCに出演

※予定は変更することがございます。

【テクニカル分析】

日足ベースのドル・円をボリンジャーバンド(20日移動平均線(MA)、±2σ)で確認すると、6月まで拡大するバンド上限を意識したバンド・ウォークが確認できたが、7月以降は上げ一服。9日MA(144円29銭)を明確に割り込んでいる。

日足の一目均衡表では、雲上限(138円37銭)を明確に上放れており、「三役好転」が示現しているが、遅行スパンは下向きで強さは感じられない。140円レベルでのもみ合いを上放れ、半年ぶりの水準まで上昇していることから需給面は良好だが、目先、昨年一回目の為替介入が入った9月の水準である145円の水準に乗せたことから達成感が意識されつつある。

重要経済指標である米雇用統計の前哨戦ともいえる米ADP雇用報告は前月比49.7万人増加と市場予想(同24.1万人増加)を大幅に超える強い数字となった。先月までの地合いであれば、「強い米経済指標→米金利先高観→米債券利回り上昇→ドル買い」という構図だったが、現在は「強い米経済指標→米金利先高観→米債券利回り上昇→米利上げ継続による景気減速懸念→ドル売り」という構図に替わっている。

厳密にいうと、ドルインデックスは103前半で推移とほぼ動意ない状況なので、足元のドル安進行は、これまでの円売りに対する反対売買との見方だが、結果としてはドル安円高が進行している。こうした地合いのなか、本日の米雇用統計は非常に強いとの見方がされていることからドルの方向性は判断迷うところだが、「強い米経済指標→米金利先高観→米債券利回り上昇→米利上げ継続による景気減速懸念→ドル売り」この構図から推測すると、円高ドル安のバイアスが強まりやすいと考える。このトレンドが強い以上、「トレンドは友達」の格言上、逆らわないほうが良さそうだ。

今晩のドルは、上記のようなトレンドを想定して、雇用統計上振れでも円高ドル安の地合いを想定する。本日の上値メドは、本日の東京時間高値の144円20銭、下値メドは20日MAが位置する142円80銭とする。

「東京市場のドルはじり安、米債券利回り拡大も景気減速懸念が台頭」

ドル円日足

オーダー/ポジション状況

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