ドル円:10月31日からの先週
10月31日は、先週引けの104.76からギャップダウンの104.55ではじまり、直後につけた104.52が31日の安値になりました。その後はじりじりと上昇しNY時間に31日の高値105.23まで上昇し、やや下押しして104.81で引けました。
米連邦捜査局(FBI)が前週末、米大統領選候補の民主党クリントン氏のメール問題で捜査再開を表明し、ドル売りとなった流れを地合いとして引き継いでいます。
1日は、前日引けの104.80で始まり、直後ややドルが買われ1日高値の105.11まで上昇しました。この日は前日と逆に、ここからじりじりと下降しNY時間に入り1日安値の103.79まで下押しし、104.15で引けました。引き続き米大統領選への不透明感から株安が進む中でリスク・オフのドル売りが先行しています。日々発表される世論調査の結果に一喜一憂する状況です。
3日は、前日引けの103.29で始まり、やはり前日と同じ動きで、直後ややドルが買われ3日高値の103.44まで上昇しました。この日は、ここから3日安値の102.54までと10月4日以来の安値を更新しての下押しをした後、103.32まで上戻し、そこからもう一度売られ102.97で引けました。
米大統領でのトランプ・リスクを懸念したドル売り・円買いが優勢なのですが、急ピッチで値を下げた反動もありで、上にも下にも動けない様子です。。
4日は、前日引けの102.97で始まり、やはり前日と同じ動きで、直後ドルが買われ4日高値の103.35まで上昇しました。この日は、ここから4日安値の103.82までしての下押しをした後、103.29まで上戻し、そこからもう一度売られ103.00で引けました。3日、4日と値幅は大きくないレンジの中で上下に方向感がハッキリしない日となっています。
市場は8日のイベントの結果待ちです。
ドル円:11月7 日からの今週
ポイント:とうとう8日には米大統領選が実施されます。ドル円は値幅をともなった推移が想定されます。
日銀は先週の金融政策決定会合の後、当面市場のヘッドラインからは降壇でしょう。
ポイントは米選挙による影響と、米利上げの織り込みと見ます。
また、米国は6日から冬時間に移行し、11日はベテランズデーの祝日で米債券市場は休場となります。
CME通貨先物ポジション状況:11月1日時点
(11月1日) (10月25日) (10月18日)
円 43160 44595 36991
ユーロ ▲137385 ▲123856 ▲109268
ポンド ▲82961 ▲83962 ▲91558
シカゴIMM:投機・投資家筋のポジションで11月1日付けのネットの円の買い持ち高は前週から小幅減少した。
これまでのネット円い持ち最高水準は、2008年3月25日 +65,920、2004年2月6日 +64499、過去最高ネット円売り持ち高は、2007年6月26日 -188,077
シカゴVIX指数:投資家の恐怖心理の度合いを示す指数、
22.51(+0.43)日中高値は23.01。上昇しての引け。米株の上値が重く、米大統領選挙の先行き不透明感から、リスク・オフの動きが強まりました。
2016年最大は32.09、過去最大は2014年の31.06、過去最安は1993年の8.89、直近では2006年の9.39
最大の注目は8日の米大統領選挙です、
9日のアジア時間には、大勢が判明するので注目です。
今回非常に不可解なのは、過去に一度、不問にすると対応したクリントン氏が国務長官時代に私的メールに関して、
8日の大統領選挙の直前になって、米連邦捜査局(FBI)がなんと再調査に乗り出した事です。
両者の支持率が、大統領選挙の直前になって再びきっ抗している状況で、このFBIの動きは、クリントン候補にとって致命傷になりかねないほどの威力を持つと思います。
決して誰かの恣意がそこにあるという事は言えないのですが、とても不思議に思います。
どちらの候補が大統領に就任しても、ドル相場に関しては、決してドル高を選好するスタンスでないことは同じなの
ですが、トランプ氏の方は政治経験がなく、外交面も含めて過激な発言が物議を醸してきたトランプ氏の勝利となる場合には、市場が混乱すると想定されます。
市場はクリントン氏優勢で今回の大統領選挙の結果を織り込んでいます。
8日、日本時間では9日の午前中は、大勢が判明するまで神経質な展開になるでしょう。
予想レンジは、100.00〜105.50 と見ます。
今週のドル円は荒い値動きとなりそうです、リスク管理にご留意を。
オーダー/ポジション状況
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