ドル円、重要イベント前の様子見ムードが継続。本日はいよいよ注目の米CPIが発表(5/10朝)

9日(火)のドル円相場は方向感に欠ける展開。

ドル円、重要イベント前の様子見ムードが継続。本日はいよいよ注目の米CPIが発表(5/10朝)

ドル円、重要イベント前の様子見ムードが継続。本日はいよいよ注目の米CPIが発表

〇ドル円、135円を挟んで方向感に欠ける動き、米国時間の上値は135.23まで
〇今晩発表の米4月消費者物価指数の発表控え、手控えムード広がる
〇ユーロドル、米長期金利上昇受け米国時間に1.0941まで反落、ECB関係者のタカ派発言には反応薄
〇ドル円、ダウンサイドに複数のテクニカルポイント並び、買いシグナルも継続、テクニカルの地合い強い
〇ファンダメンタルズも日米金利差拡大観測、金融システム不安沈静化がドル円をサポート
〇引き続き、ドル買い・円売りトレンドの継続をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:134.00ー137.00

海外時間のレビュー

9日(火)のドル円相場は方向感に欠ける展開。(1)米債務上限問題に関する先行き不透明感の高まりや、(2)米金利低下に伴うドル売り圧力、(3)植田日銀総裁による「(持続的・安定的に物価2%が達成される状況に至った場合)現在の長短金利操作をやめ、その後バランスシートの縮小という作業に取りかかっていきたい」との衆院財務金融委員会でのタカ派的な発言が重石となり、日本時間引けにかけて、安値134.73まで下落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(4)重要イベント(米4月消費者物価指数)を控えた警戒感や、(5)米金利上昇に伴うドル買い圧力が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値135.35まで反発しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間5/10午前6時00分現在)では、135.23前後で推移しております。尚、昨日はニューヨーク連銀ウィリアムズ総裁より「6月FOMCはデータに依存する」「インフレは高すぎる」「適切なら追加引き上げを実施する」「年内に金利を引き下げる理由は見当たらない」との発言が見られましたが、市場の反応は限定的となりました。

9日(火)のユーロドル相場は冴えない動き。アジア時間早朝に高値1.1006を示現するも、一巡後に伸び悩むと、(1)重要イベント(米4月消費者物価指数)を控えた警戒感や、(2)米金利上昇に伴うドル買い圧力(米2年債利回りは3.97%から4.06%へ上昇、米10年債利回りは3.47%から3.53%へ上昇)が重石となり、米国時間朝方にかけて、安値1.0941まで反落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間5/10午前6時00分現在)では、1.0962前後で推移しております。尚、昨日はラトビア中銀カザークス総裁による「ECBの利上げは7月で終わらない可能性がある」「2024年の利下げは時期尚早」との発言や、スロバキア中銀カジミール総裁による「現在の想定よりも長期にわたり利上げが必要になる可能性がある」との発言、ドイツ連銀ナーゲル総裁による「金利をさらに引き上げるべき」との発言、シュナーベルECB専務理事による「市場が想定している年末までに利下げを行う可能性は著しく低い」との発言など、タカ派的な見解が相次ぎましたが、ユーロ買いでの反応は限定的となりました。

本日の見通し

ドル円は5/2に記録した約2ヵ月ぶり高値137.78をトップに反落に転じると、5/4に一時133.50まで急落しましたが、その後は、135円絡みでもみ合う動きが続いております。ダウンサイドに複数のテクニカルポイント(21日移動平均線、ボリンジャーミッドバンド、一目均衡表基準線、90日移動平均線、一目均衡表雲上限など)が並んでいることや、強い買いシグナルを示唆する「一目均衡表三役好転」「ダウ理論の上昇トレンド」が継続していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは強いと判断できます。

こうした中、本日は日本時間21:30に発表される米4月消費者物価指数に注目が集まります。先週開催された米FOMCでパウエルFRB議長は「今後の政策判断はデータ次第」と強調しました(昨日はニューヨーク連銀ウィリアムズ総裁も「6月FOMCはデータに依存する」と発言)。この結果、市場の関心は米経済指標に移っています。特に注目度の高い「米雇用統計」「米消費者物価指数」「米PCEデフレータ」の内、最初の米雇用統計は先週末金曜日に力強い結果が示され、その後の米追加利上げ観測再燃→米長期金利上昇→米ドル買いの流れに繋がりました(6月FOMCでの追加利上げの織り込み度合が0%から20%へ上昇)。

本日予定されている米4月消費者物価指数(上記3つの重要経済指標の2つ目)が市場予想を上回る結果となれば、現在20%程度織り込まれている6月利上げ観測が50%程度まで引き上がる可能性もあるため、米金利急上昇→米ドル高騰の経路で、ドル円が大きく値を上げるシナリオが想定されます(状況次第では5/2に記録した高値137.78に向かって急伸する可能性あり)。以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル買い・円売りトレンドの継続をメインシナリオとして予想いたします。

本日の予想レンジ:134.00ー137.00

注:ポイント要約は編集部

ドル円、重要イベント前の様子見ムードが継続。本日はいよいよ注目の米CPIが発表

ドル円日足

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