東京市場のドルは137円台で推移、3月戻り高値137円92銭奪還には材料不足か
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、3月戻り高値137円92銭に迫る場面がみられた。日本時間1日の16時頃、米ファースト・リパブリック・バンク(FRC)破綻のニュースが流れたものの、危険な兆候が伝わってから1か月超もあったことから、市場への影響は限定的。ドルもネガティブニュースとはとらえず、緩やかなドル買いの地合いが続いた。
東京市場も、悪材料出尽くし感が意識されて137円台半ばでスタート。取引時間中に、豪中銀が予想外の利上げを行ったことから、時間外で利回り低下中だった米2年債利回りは4.14%台まで戻した。ドルは米短期利回りに引っ張られ、3月戻り高値137円92銭にじりじりと迫る地合いとなった。
なお、年初来高値圏で推移している日経平均は連休入り前もあり、積極的な買いは手控えられた。終値ベースでは、小幅ながら上昇し4日続伸となったが、GWの谷間らしい静かな相場展開となった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:137円43銭
高値:137円77銭
安値:137円30銭
終値:137円62銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:150円82銭
高値:151円38銭
安値:150円71銭
終値:151円16銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:91円10銭
高値:92円39銭
安値:90円95銭
終値:92円26銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:171円69銭
高値:172円30銭
安値:171円51銭
終値:171円98銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:29278円80銭
高値:29278円80銭
安値:29083円13銭
終値:29157円95銭
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
18時00分、欧、ユーロ圏消費者物価指数(概算値速報)(前年比)、前回:6.9%、市場予想:7.1%
18時00分、欧、ユーロ圏消費者物価指数(コア)(前年比)、前回:5.7%、市場予想:5.5%
23時00分、米、製造業新規受注(前月比)、前回:−0.7%、市場予想:0.8%
23時00分、米、耐久財受注(前月比)、前回:3.2%、市場予想:3.2%
23時00分、米、耐久財受注(コア)(前月比)、前回:0.3%、市場予想:0.3%
※FRBブラックアウト期間入り(金融政策に関する発言自粛)
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円をボリンジャーバンド(20日移動平均線(MA)、±2σ)で確認すると、バンド下限の−2σ水準で下影(3月24日安値129円65銭)を残した後は反発。先週末、大陽線を残し+2σを上回った後は、強い動きが見られる。
日足の一目均衡表では、雲上限(132円76銭)を明確に上放れており、「三役好転」が示現。200日MA(136円99銭)も上放れており、3月戻り高値奪還におけるテクニカルな上値抵抗線は無い状況だ。2021年2月以来となる200日MA上抜けが明確となれば、投資家のモメンタムも強まろう。
一方、昨日も記載した通り、ファンダメンタルズでは材料難である。明日3日27時に米連邦準備制度理事会(FRB)政策金利(上限)が発表されるが、市場コンセンサスは「0.25%利上げで今回が最後」となっており、利上げ打ち止めを市場は織り込んでいる。本日の豪中銀のような利上げ再開を市場が期待するには、少なくても数か月ほどの雇用統計、消費者物価指数など経済指標を確認する必要があろう。となれば、足元、ファンダメンタルズでドルを買う材料は乏しいという結論となる。
今晩の海外市場は、豪中銀の余韻で、ドルが3月戻り高値を瞬間的に上回る場面はあるかもしれないが、米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に積極的なドル買いは入りにくいと想定する。上値メドは、3月8日終値より少し上の138円00銭、下値メドは本日安値の137円30銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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