東京市場はじり安の展開、強い米経済指標ならば素直なドル買いか
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円はじり安となり133円台後半での推移となった。昨夜の海外市場では、米国で発表された新規失業保険件数が市場予想を上回る増加となったほか、4月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は約3年ぶりの低水準と、米経済指標が軒並み弱かったことからドルは軟化。米2年債利回りが4.1%台前半まで低下したことから、ドルは利回り低下に連れ安の展開となった。
こうした流れを東京市場も受け継ぎ、ドルは133円台後半まで下落。8時30分に発表された日本の全国消費者物価指数が市場予想(前年比+3.1%)を上回る同3.2%と強めの数字だったことも影響した様子。日足の一目均衡表の雲上限(134円34銭)を下放れる格好となった。
なお、日経平均は一時切り返す動きも見られたが、反落で取引を終了。セクターでは自動車株が弱かったほか、銀行、保険など金融株もさえなかった。金融株の下落は、本日、新規上場した楽天銀行にスポットがあったことも影響したもよう。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:134円16銭
高値:134円26銭
安値:133円76銭
終値:133円79銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:147円15銭
高値:147円26銭
安値:146円63銭
終値:146円65銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:90円46銭
高値:90円48銭
安値:89円76銭
終値:89円77銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:166円93銭
高値:167円01銭
安値:166円30銭
終値:166円37銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:28590円55銭
高値:28778円37銭
安値:28527円80銭
終値:28564円37銭
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
16時15分、欧、仏製造業PMI、前回:47.3、市場予想:47.7
16時15分、欧、仏サービス業PMI、前回:53.9、市場予想:53.4
17時00分、欧、ユーロ圏製造業PMI、前回:47.3、市場予想:47.8
17時00分、欧、ユーロ圏非製造業PMI、前回:55.0、市場予想:54.3
22時45分、米、製造業PMI、前回:49.2、市場予想:49.1
22時45分、米、サービス業PMI、前回:52.6、市場予想:51.3
22時45分、米、コンポジットPMI、前回:52.3、市場予想:51.0
23時30分、欧、エルダーソンECB理事が講演
26時45分、欧、デギントスECB副総裁が講演
29時35分、米、クックFRB理事が討論会に参加
22日(以降)、FRBブラックアウト期間入り(金融政策に関する発言自粛)
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円をボリンジャーバンド(20日移動平均線(MA)、±2σ)で確認すると、拡大するバンド下限の−2σ水準で下影(3月24日安値129円65銭)を残した後は反発したが、拡大し始めたバンド上限の+2σ手前で買い一服となっている。
目先のポイントと見られていた日足の一目均衡表の雲上限(134円34銭)を下回ったこともあり、3月8日以来となる137円台をターゲットとしたトレンドは黄色信号といったところか。この水準は、200日MA(137円06銭)も位置していることから、投資家の注目度は高いが、強い米経済指標など何かしらのドル買い材料が必要な地合いと考える。つまり、雲上限上放れによるテクニカル要因だけで137円台ターゲットという楽観的な雰囲気は無くなったと考える。
また、ドルインデックスは引き続き102手前とトレンドレスの状態である。2月2日の年初来安値水準(100.8)で下げ止まっているが、反発となるか判断つかない状況である。50日MAが100日MAを上回る可能性はあるが、トレンド転換のサインが欲しいところ。
今晩の海外市場は、22時台の米国経済指標の発表に注目となる。昨夜の米経済指標がことごとく弱かったことなどから、ドルは133円台推移となっているが、22時45分の各PMIが予想を上回る格好となれば、相場付きは好転すると考える。欧米金融システムに絡んだ不透明感は払しょくしていることから、米経済指標の内容に対して、ドルは素直な動きを見せると考える。本日の上値メドは、日足の一目均衡表の雲上限水準の134円50銭、下値メドは、100日MA(132円99銭)水準でもある133円00銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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