ドル円、下落後に持ち直すも前日高値を抜けられず。本日は米CPIがメインイベント(4/12朝)

11日(火)のドル円相場は下落後に持ち直す展開。

ドル円、下落後に持ち直すも前日高値を抜けられず。本日は米CPIがメインイベント(4/12朝)

ドル円、下落後に持ち直すも前日高値を抜けられず。本日は米CPIがメインイベント

〇ドル円、米国時間朝方に132.99まで下落するも133.80まで反発
〇FRB関係者のタカ派発言、欧米株の堅調推移等が背景
〇ユーロドル、IMFの23年GDP見通しの上方修正と欧州債利回り上昇に1.0928まで上昇
〇ドル円、基準線および一目均衡表雲上限がレジスタンスとして確り機能、ここからの上昇容易でない
〇本日発表の米3月CPIに注目集まる
〇本日の予想レンジ:132.50ー134.50

海外時間のレビュー

11日(火)のドル円相場は下落後に持ち直す展開。(1)ここ最近の急ピッチなドル高・円安に対する反動売りや、(2)米金利低下に伴うドル売り圧力、(3)対欧州通貨でのドル売り圧力が重石となり、米国時間朝方にかけて、安値132.99まで下落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(4)ニューヨーク連銀ウィリアムズ総裁による「FRBがあと1回利上げに動くことは理にかなう」とのタカ派的な発言や、(5)米長期金利の低下幅縮小(次回5月FOMCでの25bp利上げ観測)、(6)欧米株の堅調推移(リスク選好の円売り圧力)、(7)短期筋のショートカバーが支援材料となり、米国時間午後にかけて、高値133.80まで反発しました。もっとも、前日高値133.87をバックに伸び悩むと、引けにかけて小反落し、本稿執筆時点(日本時間4/12午前5時00分時点)では、133.69前後で推移しております。

11日(火)のユーロドル相場は堅調な値動き。(1)欧州株の堅調推移(ドイツ株は昨年1月以来、約1年3ヵ月ぶり高値を更新)や、(2)国際通貨基金(IMF)によるユーロ圏の2023年GDP見通しの0.7%から0.8%への上方修正(世界全体のGDP見通しは前回1月時点の2.9%から2.8%へ下方修正)、(3)欧州債利回り上昇に伴うユーロ買い圧力が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値1.0928まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間4/12午前5時00分時点)では、1.0914前後で推移しております。

本日の見通し

ドル円は下落後に持ち直す動き(132.99→133.80)となりましたが、前日高値133.87には一歩届かず失速しました。一目均衡表基準線および一目均衡表雲上限がレジスタンスとして確り機能していること等を踏まえると、ここからの更なる上昇は容易ではないと判断できます。また、ファンダメンタルズ的に見ても、(1)米FRBによる金融引き締め打ち止め観測(FOMCでの投票権を有するシカゴ連銀グールズビー総裁は昨日「過度な積極利上げには注意を要する」と発言)や、(2)日銀による金融緩和の修正観測(植田日銀総裁は4/10にYCC継続姿勢を改めて表明しましたが、市場で燻る年内修正観測を覆すにはいたらず)、(3)上記1、2を背景とした日米金融政策の方向性の違い(円キャリートレード逆流懸念)など、ドル円相場の下落を連想させる材料が揃っています。

こうした中、本日は上記1を確認する意味で、日本時間21:30に発表される米3月消費者物価指数に注目が集まります。同指標が市場予想を下回る場合には、「逆CPIショック発生→実質金利上昇に伴う米経済のオーバーキルを嫌気→次回5月FOMCでの25bp利上げ観測後退→年内複数回の利下げ織り込み開始→米長期金利急低下→米ドル独歩安」の経路で、ドル円に強い下押し圧力が加わるシナリオが想定されます。以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル円相場の反落をメインシナリオとして予想いたします。尚、本日は米3月消費者物価指数以外に、リッチモンド連銀バーキン総裁発言や、米10年債入札、米3月財政収支、米FOMC議事要旨などが予定されております。

本日の予想レンジ:132.50ー134.50

注:ポイント要約は編集部

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ドル円日足

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