ドル円133円台、日銀植田新総裁緩和継続表明で円安進行
11日午前の東京市場でドル円は133円台でのもみ合い。昨晩海外時間に大きく円安が進行した流れを受けて、朝方133.60レベルで取引の始まったドル円は、133.25-69レンジでもみ合いとなりました。新規材料難から全般的には方向感に欠ける動きとなっており、東京時間正午現在は133.37レベルで取引されています。
日経平均株価は、昨晩の日銀植田総裁の記者会見で大規模金融緩和策の当面の継続が明らかにされたこと、それにより円安が進行したことなどを受けて朝方から買いが先行。ほぼ全セクターで買いが優勢となり、上げ幅は一時400円を超えました。その後はやや売られ380円高で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では、欧州が引き続きイースター休暇で市場の流動性の低下する中、再開した米市場では前週末の雇用統計の強めの内容を改めて咀嚼し、米長期金利が上昇したことや、10日、就任して初の記者会見を行った植田日銀新総裁が、将来の修正に含みを持たせながらも、大規模金融緩和、イールドカーブコントロール、2%の物価目標等主要政策について継続姿勢をしめしたことから、ドル買い円売りが進行、東京終盤の132円割れ水準から米国時間にかけドル円は133.87レベルまで上昇しました。その後はやや戻し133.60レベルでアジア時間を迎えています。
テクニカルにはドル円は、 昨晩の上昇で一目均衡表の「雲」の中に突入。当面の上値目途と目されていた21日移動平均線、90日移動平均線を上抜けて、ドル売り地合いが大きく後退しています。
当初想定通りとはいえ、日銀の植田新総裁が当面は黒田総裁の方針を継承する姿勢を示したことで、市場が払拭しきれていなかった、就任早々のイールドカーブコントロール修正や緩和縮小へ方針転換が否定されたことで、株式市場を中心に安堵感が広がりました。ドル円の21日線、90日線を抜ける動きはやや想定外のものでしたが、更にドル買いが進行する感じも薄く、明日の米3月CPI発表までは、材料消化で落ち着いた動きとなりそうです。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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