短期的なレンジの上下を確認、往来相場か(3/15夕)

15日の東京市場は、結果的にドルが小高い。134円台で底堅いものの、上値も重く135円台には乗せられなかった。

短期的なレンジの上下を確認、往来相場か(3/15夕)

短期的なレンジの上下を確認、往来相場か

〇本日のドル円、買い先行で134.60レベルへ値を上げたのち急落、日中安値134.05レベルを示現
〇切り返すと夕方には134.85レベルへ値を上げ、16時現在、高値圏で推移し、欧米市場を迎えている
〇SVB破綻で後退した米利上げ継続観測はやや持ち直すも、先行きについては米経済指標次第で要注意
〇ドル高円安方向は、昨日高値に近い135円レベルが最初の抵抗。超えれば135円半ばがターゲット
〇ドル安円高方向は、90日線と本日東京安値を含めた134円前後をめぐる攻防にまずは注目
〇欧米時間のドル/円予想レンジは134.10-135.50

<< 東京市場の動き >>

15日の東京市場は、結果的にドルが小高い。134円台で底堅いものの、上値も重く135円台には乗せられなかった。

ドル/円は134.20-25円で寄り付いたものの、なかなか激しい乱高下をたどっている。当初は買いが先行し134.60円レベルへと値を上げたのち急落し、日中安値である134.05円レベルを示現。しかし、切り返すと夕方には同高値である134.85円レベルへと値を上げ、16時現在ではそのまま高値圏で推移し、欧米市場を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは「米金融政策」と「ビットコイン」について。
前者は、市場で注視されていた米消費者物価が発表されたものの、内容的にはほぼ予想通り。したがって、一時的な乱高下はたどったものの、影響が長期化することはなく収束している。

ただ、引き続き「SVB破綻」が米金融政策の重石になっている感を否めず、事実ブルームバーグでは「金融混乱をめぐる懸念が続くなか、来週のFOMCでは難しい判断を迫られることになる」などと報じていた。まだしばらくは発表される米経済指標や発言、そしてSVB問題をめぐる動きなどに一喜一憂、思惑の交錯した展開が続く見込みだ。
対して後者は、14日の取引で暗号資産(仮想通貨)ビットコインが急伸し一時26300ドル台。これは昨年6月以来の高値であり、先週10日に記録した直近安値19600ドルを起点としても6700ドルにも及ぶ上昇をたどっている計算だ。金融システム不安が取り沙汰されるなか、資金逃避先としてビットコインが嗜好されているか。ただ、短期的にはさすがに上げ過ぎたのか、そののち本日東京にかけては調整から下値を探る動き。一時24200ドル台も。

<< 欧米市場の見通し >>

8日に年初来高値の137.91円をつけたのち、13日には132.29円まで下落していたドル/円だが、取り敢えず目先の上下レートとも達成した可能性がある。つまり、ややレンジは広いものの、132.29-137.91円のあいだでしばらくは一進一退をたどることになるか。折しも来週に米FOMCという注目のイベントを控えていることもあり、短期的には次の方向性を探るような動きも。
日米金融政策が引き続き市場の関心を集めており、米国については前述した来週のFOMCがとくに注目されていることは間違いない。また、本日の欧米時間に限れば昨日の2月の米消費者物価指数に続き発表される、2月の小売売上高や同生産者物価指数などにも注目だ。一方、それとは別にSVB破綻問題はNYダウなど米株を見る限り、落ち着きを取り戻しているものの引き続き予断を許さない。再びリスクオフムードが強まれば、為替市場場はドル安方向で推移しそうだ。

テクニカルに見た場合、14日ザラ場ベースのドル/円は乱高下をたどるも、終わってみれば移動平均の21日線はもちろん、134円半ばに位置する90日線も惜しいところで回復できず。ドルの上値は重そうだが、後者90日線は本日東京のザラ場ベース、本稿執筆時には上回って推移している。このままNYクローズでも維持できるのかに注目。ただ、その場合でも短期的に形成している5円強というここ最近のレンジ内にはとどまりそう。しっかりとした方向性が示されるのは、いま少し先になりそうだ。

本日は米経済指標として、2月の小売売上高や同生産者物価指数などが発表される予定となっている。SVB破綻により大きく後退していた米利上げ継続観測はやや持ち直しているものの、先行きについては米経済指標次第といった見方が少なくない。引き続き米経済指標の内容には要注意だ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは134.10-135.50円。ドル高・円安方向は昨日高値も近い135円レベルが最初の抵抗。しっかり超えれば135円半ば近くまで切り上がってきた21日線がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、90日線そして本日東京安値を含めた134円前後をめぐる攻防にまずは注目。下回ると133円前半までの下げも否定できない。

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ドル円日足

注:ポイント要約は編集部

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