ドル円134円台前半で方向感に欠ける動き
15日午前の東京市場でドル円は134円台前半中心のもみ合い。朝方134.22レベルで取引の始まったドル円は序盤はじり高推移し、134.60まで上値を広げる場面もありましたが、時間外の米長期債利回りが低下に転じたことで反落。一時134.03の安値をつけ、東京時間正午現在は134.15レベルで取引されています。
日経平均株価は、昨晩欧米主要株価指数が反発したことを受け、前日売られた金融株を中心に買いが先行、序盤に上げ幅は200円を超えました。しかし米銀の相次ぐ破綻の余波に対する懸念は根強く、その後は売りに圧され、一時前日終値水準を割り込む展開となり、結局75円高で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では、注目された2月米CPIが概ね予想通り、コア部分の前月比だけやや上ブレの結果となったことから、発表直後はドル買い反応となり、ドル円は134.90まで上昇しました。しかし、135円には届かず一巡後は反落し、一時134円割れを示現した後、134円台前半でアジア時間を迎えています。米銀破綻に対する米政府の迅速な対応が奏功し、新たなシステミックリスクの顕現に発展しなかったことからの安堵感もあり、一旦市場は落ち着きを取り戻した形です。
テクニカルにはドル円は、昨晩の反発で一時90日移動平均線を上抜けたものの終値ベースでは下回り、本日もここまで134.28レベルの90日線に絡む動きとなっています。昨日に比べると一目均衡表の「雲」を脱し、基準線を上回ってきており、ドル売り地合いは改善されていると言えますが、135円前半までの間に、90日線、転換線、21日線等のレジスタンスが並び、上値は重そうです。
CME FEDWATCHのFRB利上げ可能性判断は昨日と比べ3月、5月の0.25%の利上げメインシナリオは変わらず。利下げ開始は6月から7月に後ろ倒しとなり、年末時点の金利の最大確率も4.25-4.5%に0.25%上昇しています。とはいえ先週後半の水準からは大幅な下振れとなっている状況は変わらず、事態の鎮静化には程遠い状況です。尚、安全資産を求める動きは本邦でも強まり、日本の10年物国債利回りは日銀の定めた上限値0.5%を大きく下回る0.27%レベルまで低下しています。米長期金利の低下に比べると相対的には小幅ながら、こちらは円売り要因です。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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