東京市場のドル・円はSVBショックで133円台まで下落、米2年債利回りに翻弄され
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、先週末の米金融機関破綻の影響が色濃く残る厳しい地合いとなった。シリコンバレー銀行(SVB)破綻の影響から、米金利先高感は一気に低下し、米2年債利回りは、東京時間11時過ぎ、一時4.33%と先週末比25bp安まで利回りが急低下。米2年債利回りの急低下に連動する形で、ドルは133円台後半まで下落する場面が見られた。
暗号資産関連企業を相手にビジネスを行っていた米シグネチャー・バンクも新たに事業停止に追いやられるなど、米金融市場の混乱はまだ収束できていない様子。3月に入って、シルバーゲート・キャピタルの自主精算を加えると、経営破綻に陥った米金融機関は3行となった。下げ幅を縮小したが、日経平均も2営業日連続で1%超の大幅続落となるなど、株、為替含め、東京市場は「明日14日の米CPI発表を前に様子見ムードが強まった」とは言えない厳しい地合いとなっている。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:134円20銭
高値:134円96銭
安値:133円71銭
終値:134円32銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:143円51銭
高値:144円22銭
安値:143円35銭
終値:144円04銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:89円00銭
高値:89円57銭
安値:88円82銭
終値:89円52銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:162円28銭
高値:163円05銭
安値:162円12銭
終値:162円58銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:27886円21銭
高値:27906円97銭
安値:27631円53銭
終値:27832円96銭
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
特に無し
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円をボリンジャーバンド(20日移動平均線(MA)、±2σ)で確認すると、拡大していた±2σは徐々に収斂しそうな状況にある。日足の一目均衡表では、サポートランとして期待していた雲上限(133円56銭)近辺でいったんは下げ止まった。売りのバイアスが強まった局面にも関わらず、この水準で下げ止まっていることから、雲上限は引き続きサポートラインとして機能すると想定する。
一方、100日移動平均線(MA)の135円83銭、200日MAの137円49銭を明確に下回っていることから、1月16日の安値127円22銭を起点とした2か月近いリバウンドはいったん終わった可能性はある。もっとも、米金融機関の連鎖破綻に伴う混乱状況に端を欲したドル売りのため、金融システムへの影響が限定的で市場が徐々に落ち着きを取り戻した場合、米金利先高感が再燃する余地は多少あろう。
今晩の海外市場では、経済指標の発表が特に予定されていないこともあり、米株式市場及び米債券市場を睨んでの地合いとなりそうだ。3月22日の米連邦公開市場委員会(FOMC)開催まで、既にブラックアウト期間に入っていることから関係者による発言は期待できない。このような状況下、SVB破綻後の混乱が沈静化するまで積極的にリスクを取る投資家は限定的だろう。米株式市場及び債券市場に翻弄される地合いを想定し、本日の上値メドは100日MAの135円83銭、下値メドは本日の安値の133円71銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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