米指標への一喜一憂継続か、ドル続伸の可能性も
〇本日のドル円、136.75-80レベルを日中高値に上値も重い展開、40ポイント程度の値幅ににとどまる
〇昨日のドル円は年初来高値を更新し一時137円台に、結局定着出来ず136円台へと押し戻される
〇リスクは引き続きドル高方向、昨日高値137.10や200日線が位置する137.20-30の攻防に依然注目
〇経済指標の好悪に一喜一憂継続か、本日は非製造業/総合PMI確報値やISM非製造業総合指数など発表予定
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジ135.70-137.10、ドル高・円安方向は137.10や200日線が最初の抵抗
〇ドル安・円高方向は、136.20レベルが目先のサポート
<< 東京市場の動き >>
3日の東京市場もドルが小安い。値幅は40ポイント程度にとどまったが、夕方に掛けて下げ幅を拡大させている。
ドル/円は、結果的に寄り付いた136.75-80円レベルを日中高値に上値も重い展開。ただ下値も堅く136円半ば以下では下げ渋る動きとなった。とは言え、時間外取引の米金利の動きをにらみつつ、夕方に掛けてはドル下値模索の値動き。16時現在ではそのままドルは安値圏で推移し欧米市場を迎えている。
一方、材料的に注視されていたものは「G20外相会合」と「米金融政策」について。
前者は、国内要因である国会を優先させG20外相会合を欠席した林外相について、日本だけでなく議長国であるインドでも大きく物議を醸すなか、出席したブリンケン米国務長官とラブロフ露外相が10分ほどの会話を実施したとされ、別途話題になっていたようだ。一方、それとは別に当のG20外相会合は、ロシアがウクライナに侵攻した問題をめぐって米欧とロシアなどのあいだで意見の対立が続き、またもや共同声明は見送りに。代わりに、参加国が合意に達した部分をまとめた議長総括と成果文書が発表されていた。
対して後者は、2月28日と翌3月1日に発表された2月の消費者信頼感指数や同ISM製造業景況指数などは予想を下回る内容となったものの、昨日発表された米労働関連指標は一転して強い内容に。それを受け米長期金利が上昇し、ドル高の支援要因となっていたようだ。ただ、アトランタ連銀総裁は「利上げはデータ次第」、「夏の半ばあるいは夏の後半までに、利上げが停止される可能性がある」などと、弱めのコメントを発しており、それがドルの一段高に歯止めをかけていた感も否めない。
<< 欧米市場の見通し >>
昨日のドル/円相場は、年初来高値を更新し一時137円台も。ただ、移動平均では200日線がドルの上値を阻んだ感もあり、結局定着は出来ず。136円台へと押し戻されているものの、リスクという意味では引き続きドル高方向にバイアスが掛かりそう。昨日高値137.10円、そして200日線が位置する137.20-30円の攻防に依然注目で、しっかり上抜ければさらなるドルの続伸も。
植田氏をはじめとする日銀の正副総裁候補が「早期の政策変更」に慎重な見通しを示すだけでなく、中川氏や高田氏といった現役の日銀審議委員からも歩調をあわせたような発言が聞かれており、「早期政策修正期待」は後退したとみて間違いない。一方、米国については経済指標の好悪に一喜一憂しておりまだ腰が据わっていないものの、市場の反応を見る限りドル強気方向への感応度が高そうだ。つまり、発表される米指標は好数字の方が市場は大きく反応する可能性もある。
テクニカルに見た場合、ドル/円は度々指摘しているように、移動平均ではドルの上値を200日が抑制している反面、下値は同90日線がしっかりとサポートしている状況。しかしながら、前述したように200日線突破が意識されており、しばらくのあいだはその攻防に注目だ。ちなみに、200日線は現在緩やかな上昇をたどっており、来週末にかけては137円半ばレベルへと達することから、しっかり抜けるのも難しいといったドルベア派からの声も聞かれていたが果たして如何に。
本日は米経済指標として、2月の非製造業/総合PMI確報値や同ISM非製造業総合指数などが発表される予定となっている。今週は米指標の好悪をめぐって、相場が上下に振れることも多いだけに本日も要注意だ。また米地区連銀などの講演や実施される米独首脳会談なども場合によっては波乱要因に。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは135.70-137.10円。ドル高・円安方向は昨日高値137.10円や200日線が最初の抵抗。抜けると次の強い抵抗は少し遠いが138.20円レベルか。
対するドル安・円高方向は、136.20円レベルが目先のサポートで、割り込むと135円台突入も。1日安値135.25円はかなり強いサポートと見られる。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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