ドル円、連休明けの米国勢はドル買いで参入。一時135.23まで急伸するなど2ヵ月ぶり高値圏へ(2/22朝)

21日(火)のドル円相場は堅調な値動き。

ドル円、連休明けの米国勢はドル買いで参入。一時135.23まで急伸するなど2ヵ月ぶり高値圏へ(2/22朝)

連休明けの米国勢はドル買いで参入。一時135.23まで急伸するなど2ヵ月ぶり高値圏へ

〇ドル円、米長期金利の上昇、米2月PMIの好調等に一時135.23まで急伸、年初来高値更新
〇ユーロドル、欧州株のさえない動き等で1.0644まで下落後、ECB総裁のタカ派発言に1.0698に反発
〇終盤はリスク回避の動き強まり再度ユーロが下落、安値1.0638をつける
〇ドル円、テクニカルの地合い強く、ファンダメンタルズもドル円相場の上昇を連想させる材料揃う
〇ドル買い・円売りトレンドの継続をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:134.00ー136.00

海外時間のレビュー

21日(火)のドル円相場は堅調な値動き。(1)早川英男元日銀理事による「植田和男次期総裁はある程度の政策変更を試みると考えられる(EX-BOJ Hayakawa Expects Ueda to Change Policy to Some Extent)」とのヘッドラインを背景に、日本時間11時過ぎに、一時134.16まで下落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(2)米金利上昇に伴うドル買い圧力(米10年債利回りが昨年11/10以来の高水準となる3.95%へ急上昇)や、(3)米2月製造業PMI(結果47.8、予想は47.2)および、(4)米2月非製造業PMI(結果50.5、予想47.3)の市場予想を上回る結果、(5)2/17に記録した直近高値135.13突破に伴う仕掛け的なドル買い・円売りが支援材料となり、日本時間0時過ぎに、昨年12/20以来、約2ヵ月ぶり高値となる135.23まで急伸しました。

もっとも、買い一巡後に伸び悩むと、(6)米1月中古住宅販売件数(結果400万件、予想410万件)の市場予想を下回る結果や、(7)135円台での上値の重さを嫌気した短期筋の見切り売りが重石となり、本稿執筆時点(日本時間2/22午前5時10分現在)では、134.91前後で推移しております。

21日(火)のユーロドル相場は上値の重い展開。(1)米金利上昇に伴うドル買い圧力や、(2)欧州株の冴えない動き、(3)対英ポンドでのユーロ売り圧力(英2月製造業・非製造業PMIが市場予想を上回ったことで英ポンド急伸→ユーロポンド下落→ユーロ下落)、(4)ユーロ圏2月製造業PMI(結果48.5、予想49.2)の冴えない結果が重石となり、欧州時間朝方にかけて、一時1.0644まで下落しました。

しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(5)ドイツ2月ZEW景況感指数(結果28.1、予想22.8)の力強い結果や、(6)米長期金利の上昇幅縮小、(7)ラガルドECB総裁による「ECBはインフレと戦うと決意」「3月に金利を50bp引き上げる意向」とのタカ派的な発言(ユーロドルのショートカバー誘発)が支援材料となり、日本時間0時過ぎに、高値1.0698まで急伸しました。もっとも、買い一巡後に伸び悩むと、(8)米長期金利の再上昇や、(9)上記8を背景としたリスクオフ再開(欧米株下落→リスク回避のドル買い再開)、(10)ロンドンフィキシングに絡むユーロ売り圧力が重石となり、米国時間午後にかけて、安値1.0638まで下落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間2/22午前5時10分現在)では、1.0647前後で推移しております。

本日の見通し

ドル円は前日2/20に記録した安値133.93をボトムに切り返すと、昨年12/20以来、約2ヵ月ぶり高値となる135.23まで急伸しました。ダウ理論の下落トレンドが終焉し上昇トレンドへの転換が意識されつつあることや、4時間足で強い買いシグナルを示唆する一目均衡表三役好転および強気のパーフェクトオーダーが成立していること、来週早々に日足ベースでも一目均衡表三役好転が点灯する可能性が高まってきていること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは強いと判断できます。

また、ファンダメンタルズ的に見ても、(1)米FRBによる金融引き締め再加速シナリオの急浮上(CMEが提供するFedWatchツールを確認すると、米金利先物市場は3月・5月・6月の連続利上げを織り込み済み→米長期金利急上昇→米ドル高)や、(2)日銀による早期政策修正観測の後退(植田次期総裁が2/10に「当面は金融緩和を続ける必要がある」と発言したことでひとまず円売り安心感が出ている状況。但し、今週末の所信聴取次第で円売り安心感が崩れるリスクあり)、(3)上記1、2を背景とした円キャリートレードの再開期待(1年前までは日本円以外にもユーロやスイスフランなどキャリー対象通貨が複数存在したが、現在はキャリー対象通貨が日本円のみ)など、ドル円相場の上昇を連想させる材料が揃っています。

以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル買い・円売りトレンドの継続をメインシナリオとして予想いたします。尚、本日は、米MBA住宅ローン申請指数や、米5年債入札、米FOMC議事要旨に注目が集まります(特に米FOMC議事要旨でインフレ見通しに対する参加者のタカ派的な見解が示されれば、米金利上昇→米ドル買いの流れに拍車がかかる恐れあり)。

本日の予想レンジ:134.00ー136.00

注:ポイント要約は編集部

連休明けの米国勢はドル買いで参入。一時135.23まで急伸するなど2ヵ月ぶり高値圏へ

ドル円日足

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