ドル円、米市場休場で動意薄。本日は3連休明けの米国勢の動きに要注目
〇ドル円、東京時間に134.54まで上昇後、期待外れの米中外相会談等に米国時間に一時134円割れ
〇ユーロドル、米国休場で1.07を挟んで動意に欠ける展開
〇ドル円先週末の135円到達で達成感も出て、米国三連休に133円台に一時反落
〇一方でテクニカルの地合いは強く、ファンダメンタルズもドル買い円売り要因多い
〇ドル円相場の上昇をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:133.50ー135.00
海外時間のレビュー
週明け20日(月)のドル円相場は方向感に欠ける展開。(1)公表相場決定にかけてのドル買い・円売り(本邦輸入企業のゴトー日に絡むドル不足)や、(2)米金利先高観を背景としたドル買い圧力が支援材料となり、日本時間10時過ぎに、高値134.54まで上昇しました。しかし、買い一巡後に伸び悩むと、(3)米中対立激化懸念を嫌気したドル売り圧力(週末に開かれたミュンヘン安全保障会議でブリンケン米国務長官と中国外交担当トップの王毅氏が会談するも両国の緊張緩和に繋がらず)
や、(4)NYカット・オプション134.00に絡むマグネット効果、(5)米市場休場(プレジデンツデーで米株・米債市場休場)前のポジション調整が重石となり、米国勢参入後に、安値133.93まで下落しました。もっとも、売り一巡後に下げ渋ると、引けにかけて持ち直し、本稿執筆時点(日本時間2/21午前4時45分現在)では、134.23前後で推移しております。
週明け20日(月)のユーロドル相場は方向感に欠ける展開。欧州時間朝方にかけて、高値1.0704まで上値を伸ばすも、一巡後に伸び悩むと、(1)米金利先高観を背景としたドル買い圧力や、(2)ECBによる金融引き締め休止観測(次回3月理事会での50bpの利上げを以って利上げサイクルを休止するとの思惑)、(3)上記1、2を背景とした欧米金利差拡大観測(ユーロ売り・ドル買い)、(4)ドイツ連邦銀行によるハト派的な見解発表(景気見通しは改善。物価上昇の下振れには時間を要するが総合インフレ率はピークアウト→ECBによる金融引き締め休止を示唆)、(5)欧米株の軟調推移が重石となり、米国時間朝方にかけて、安値1.0671まで反落しました。もっとも、その後は米市場休場で動意に乏しく、本稿執筆時点(日本時間2/21午前4時45分現在)では、1.0686前後で推移しております。
本日の見通し
ドル円は前週末金曜日に一時135.12(昨年12/20以来となる約2ヵ月ぶり高値圏)まで上値を伸ばすも、心理的節目135.00突破に伴う達成感や、米3連休前のポジション調整が重石となり、結局、週明け月曜日に133.93まで反落する動きとなりました。しかし、日足ベースでローソク足が主要テクニカルポイントを上抜けしていることや、ダウ理論の下落トレンドが崩壊したこと(1/6に記録した高値134.79を突破したことで昨年10/21以降続いてきたダウ理論の下落トレンドが終焉)、4時間足で強い買いシグナルが点灯していること(一目均衡表三役好転+強気のパーフェクトオーダー)等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは強い(下値余地は乏しい)と判断できます。
また、ファンダメンタルズ的に見ても、(1)米FRBによる金融引き締め再加速観測(米CPIや米PPIのみならず、米小売売上高なども力強い結果→米当局者からもタカ派的な発言が相次ぐ展開。特にセントルイス連銀ブラード総裁は「次回3月のFOMCで50bpの利上げの可能性も排除しない」と発言→米金利先物市場の3月・5月・6月の連続利上げ織り込み加速→米金利急上昇→米ドル独歩高)や、(2)日銀による金融緩和の早期修正観測後退(植田次期総裁は2/10に「当面は金融緩和を続ける必要がある」と発言→円売り安心感)、(3)上記1、2を背景とした日米名目金利差拡大とそれに伴う円キャリートレードの再開期待(IMM通貨先物の発表が2週続けて延期されているため、正確な数字は確認できないものの、おそらく円ショートが急増している可能性大)など、ドル円相場のアップサイドリスクを連想させる材料が揃っています。
以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル円相場の上昇をメインシナリオとして予想いたします(3連休明けの米国勢が「ドル買い」で戻ってくる展開を想定)。尚、本日は、ユーロ圏各国の製造業・非製造業PMI速報値や、ドイツのZEW景況感指数、米国の製造業・非製造業PMI速報値、米1月中古住宅販売件数、米2年債入札などに注目が集まります(米長期金利と米主要株価指数を睨みながらの神経質で且つボラタイルな値動きを想定)。
本日の予想レンジ:133.50ー135.00
注:ポイント要約は編集部
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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